12月1日のNHKクローズアップ現代では介護施設にいる寝たきり老人を地震、津波でどう救うのかをとり上げていた。
避難が完了した時に50人近くの老人が亡くなっていたというような事例も紹介され、どのようにその問題に取り組むかという動きが始まっていることを紹介されていた。
施設にいる老人のことは解決しようとする力が働く。これから改善されて行くのだと思う。
問題は介護が必要なのに、経済的、あるいは施設の空きがなく、入れない人たちがどんどん増えて行っていることだと思う。
そして核家族化した今の日本では、平時であっても、痴呆や、身体が不自由になった老人を介護することが物理的に困難になってきている。
また介護する方も高齢で、所謂老老介護が現実に当たり前になってきている。
知人のお母さんは、一年半前に意識を失くし、数か月の入院の後、自宅に帰されてしまった。
別な知人は石巻に住まわれていたご両親を津波で失くされた。お父さんは、消防を勤めあげられた方、津波の時の避難も誰よりも分かっている方。でもお母さんが車椅子で一緒には避難できない。ご家族がご両親を発見されたときにはお二人はソファーに寄り添って亡くなられていたそうだ。
私事だけど、5月に心臓発作を起こして、無理が効かなくなっている。認知が入ってきて、体も不自由になってきている母親を引き取りたいけど、このような災害時には、おそらくどこも、何もできないのでしょうね。
市役所に聞くと、5メートル以上歩ければ介護認定は受けられないとのこと、私は役所では健常者としてのデータしかないのでしょうし。
介護の施設、避難の施設に入れる人はいい。それを見守る人々がいるから。でも、それから漏れている、あるいは漏れた人々の存在もどうか忘れないで欲しい。