福井県おおい町立本郷小学校にて、おおい町教育研究会の夏期研修会です。
学校に到着するやいなや驚かされたのは、ゆうに40台はとめることができるのでないかと思われる駐車場の広さ。
通勤事情はほんとに地域によって違います。
雪国だからでしょうか。
70名を超えるご参加のなかで、研修は始まりました。
不登校の課題を「否定のモデル」「肯定のモデル」で切り込みました。
依存的な姿から主体的な姿へ成長していく、そのなかでの子どもも教員も共通する課題であることに迫ってみました。
ロールプレイングに取り組んでくださった「なおゆき」さん、「えり」さん。ごくろうさまでした。
皆さんの理解が深まったと感じましたよ。
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いじめ・不登校を防止する人間関係プログラム |
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あいあいネットワーク of HRS
ホームページURL:http://aiainet-hrs.jp/
アサーションによる対話は、他者の力を借りて自己対話を深めること、それこそが教員が、大人が、子供たちの成長のためにできることだと感じました。そして、環境や状況によって、人は(私も含めて)依存的になったり、主体的になったりしてしまうので、自分をしっかり見つめて認めてあげていきたい、と思いました。なんだか上手にまとめられませんでしたが、今回も新しい学びがたくさんありました✨
その中で新たな価値観を手に入れることができた気がします。
夏休みの間に、子供たちにどうおろしていくか、じっくり考えていきます。
今日はありがとうございました。
ところで、最後に質問を2つさせてください。
1 今日の話を聞いていて、生徒にもこういう力をつけさせたいと更に感じました。アサーションDESC法について勉強したいと思いますが、こういう力をつける取り組みの中で、どういうことに気をつけた方がいいでしょうか?子どもの現状が違うと取り組む内容は違うと思いますが、先生が見られていて参考にするといいものがあれば教えていただきたいです。
2 子どものいろいろな発言や行動の裏には、必ず思いがあり、こちらへのSOSのようなものがあると考えています。「子どもによりそう」というのは、よく聞かれる、ありふれた言葉だとは思いますが、そういうことを大事にする人間でありたいと思っています。ただ、いつも仲間を増やしていきたいのですが、なかなか広がっていかない感じです。「子供によりそう」をうまく伝えるには、どうしたらいいでしょうか?何かアドバイスをいただけるとありがたいです。
わがまままなこともだいぶ書きましたが、よろしくお願いします。
まずひとつ目のご質問です。
【アサーションDESC法について勉強したいと思いますが、こういう力をつける取り組みの中で、どういうことに気をつけた方がいいでしょうか?】
アサーションは主体的な人が使っている表現方法です。「子どもにアサーションが定着しないのですが・・」ということをよくお聞きしますが、「子どもなのでアサーションは定着しません」とお答えをしています。子どもは子どもであるというだけで困難をかかえ、依存的な存在です。なので、定着はしないのです。では、なぜアサーションを学ぶのか・・といいますと、「アサーションを使ってみたい」と感じてもらうことが大切なのです。そして当然、先生からの子どもたちへはアサーションを使っている・・ということが大前提です。アサーションを説いているのに、実際には操作的である・・というようなことはよくある話です。このような関係性では子どもたちが「アサーションを使ってみたい」などと感じるはずはありません。支援プラン集「いじめ・不登校を防止する人間関係プログラム」のアサーションの項目には支援プランと解説をつけています。また、HPから何種類かの台本をダウンロードできるようにしています。ぜひ、使ってみてください。
ふたつ目のご質問です。
【「子供によりそう」をうまく伝えるには、どうしたらいいでしょうか?】
月刊生徒指導、昨年の号にそのもののテーマについて書いています。まず、HPにアップしているものをお読み下さい。http://www.aiainet-hrs.jp/seitoshido2016-6.pdf
昨年、この号が出ましたときに、小野校長先生に掲載号を送らせていただいた後、小野先生から不登校の子どもについてのことをお聴きしました。そして、わたくしが返しましたフィードバックは、「何も求めない自然体」「共有する(ともに過ごす)時間をもつ」ということでした。昨日夜、小野先生とお話をしましたが、小野先生はそのことを見事に実践しておられて、好ましい状態に子どもさんがなりつつある・・ということでした。
つまり、「よりそう」をうまく伝える・・などということは、年間計画に追われている中学校の先生方には実に難しいことであるのです。特に不登校の子どもたちには、無条件の愛や関係性というものが必要です。つまり、予定調和の結論を進めない、強要しない・・ということなのですね。
個人が個人に対してひろめる、というやり方ではなかなか進まないのも無理のないことでしょう。「よりそう文化」というものを構築していくことが遠回りのようで近道であるのです。わたくしは人間関係プログラムのようなツールの実践を通して広めていくこどをお勧めします。実際、実践校である松江市立第一中学校や土佐清水市立清水中学校では「よりそう」ということを学校文化として構築しています。
対話には時間が必要だといういうことを改めて感じました。費やす時間と削る時間、取捨選択が本当に難しいです…
一番前の席で楽しく参加させていただきました。
子供は本来、「依存的」であるということを踏まえ、個をしっかりと把握した上で寄り添っていきたいと感じました。
今までの自分にはない考え方に触れ合えて、大変勉強になりました。