あいあいネットワークofHRSのブログ

人間関係づくり・人間力育成の授業

2012年8月 このページは深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-08-12 15:33:04 | コラム

*******************

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/8/12

【夏季研修の前半を終え、信州で出会った人

今年の夏の研修も前半戦を終えました。慶應義塾大学の公開研究会に始まり、島根県松江市、長野県塩尻市、あとは大阪府下近隣の学校や教育委員会の研修でした。研修をこなしていく度に、いろいろな人たちと出会います。仕事がら学校の先生や教育委員会の人たちと出会うことがほとんどなのですが、今回の信州への訪問で、すごく心に残る方と出会うことができました。
信州での研修は白馬村立白馬中学校、長野県教育委員会の研修と続いたのですが、白馬中学校での研修の際に、泊した宿が、「シェラリゾート白馬」というリゾートホテルでした。私が宿泊する宿は、ほとんどがビジネスなのですが、たまに温泉がついた旅館、ホテルに泊まることがあります。まあ、それもビジネス設定のついた部屋で泊まることになります。しかし、今回は正真正銘のリゾートホテルなので、かなり緊張していました。このホテルは白馬中学校の石川教頭先生のお知り合いということで、泊まることになったのですが、そこで出会ったシェラリゾートホテルズの社長、富原さんでした。シェラへは白馬中学校の研修を終えて夕方に入ったのですが、そこから、夜遅くまで、私と石川教頭先生におつき合いして下さいました。富原社長は、一代でシェラリゾートホテルズをつくりあげたそうです。私は、常々、何かを生み出したり、つくりあげたりする人たちにすごく興味関心をいだいているものですから、いろいろ質問をしました。何しろ、ホテルという形になったプロセスがすごかったです。普通、事業を興すなどという事は、人が一念発起して覚悟を決めてやるものだと思っていましたから、富原さんが、「仲間と共同生活をしているうちに、自然とホテルになった。」とおっしゃっているのをお聴きして驚きました。つまり、共同生活を続けていたら、友だち続きで知らない人も泊まるようになったそうです。そうであれば、「いくらか宿泊料をいただこうか。」ということになり、ホテルのようなものになったそうです。おもしろいでしょう? それから、もう一つ、驚いたことは、シェラでは修学旅行も受けておられるのですが、普通、修学旅行と結婚式は同時に受けませんよね。ところが、富原さんは修学旅行の生徒たちに、「新郎新婦に出会ったら拍手をしてくださいね。」とお願いするそうです。すると、新郎新婦に出会った生徒たちは拍手をし、新郎新婦も生徒たちも幸せな瞬間を共有できるとおっしゃるのです。ネガティブに考えれば、最悪の事態が気になり、結婚式と修学旅行とを同居させることは決してしません。しかし、ポジティブな発想の枠組みからは、人と人との相乗効果というものを引き出すことができます。この富原さんのあり様とは、まったくそのものではないでしょうか。
二つの宿泊棟をつなぐロビー裏の廊下は壁のないオープンスペースのテラス風廊下です。玄関のくつろぎスペースには、食べ放題の冷たい水に冷やされた樽に入ったきゅうりや、トマトが置かれています。また、ロビー横のオープンテラスには、北アルプスの水やりんごジュースなどが、「自由にお飲み下さい」という張り紙とともに置かれていました。富原さんがおっしゃっていた様に、ここには「自分の時間をゆったり過ごすことができるスペース」があちらこちらにつくられています。そして、何より、従業員の皆さんが、楽しそうに働いておられる姿が印象的でした。
富原さんは謙遜されて「(従業員に)何も教育していません。」とおっしゃるのですが、それがほんとうだとすれば、何も教育しないことが教育しているという逆説的な事実を見たような気がします。実は、これは、私が研修で扱っている「主体的なあり様」という事に深く関連しているように思います。
また、今秋、訪れてみたいと思っています。
 
 
Sherra
 
 
 
******
******
******
******
******
 
 
・・・・・・・・・・・・・

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

 

***************************************************************************************

あいあいネットワーク of HRS 

ホームページURL:http://aiainet-hrs.jp/

学校の先生119番URL:http://aiainet-hrs.jp/10sensei119/index.htm

(mail:info@aiainet-hrs.jp)

(コメント欄のメールアドレスとURLは必須ではありません。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年7月 このページは深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-07-09 07:52:26 | コラム

http://aiainet-hrs.jp          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/7/15

【大津のいじめ自殺について

ブログのアップをしなければ・・・とずっと思っていたのですが、大津のいじめ自殺の件の動向がすごく気になり、日々伝えられるニュースに気持ちを揺さぶられ、今日まできてしまいました。10日ほど前から、ネット、掲示板も含めて再び情報収集を始めました。先週の段階で、掲示板は大変な事になり、関係者のブログも大炎上している状態でした。様々な意見を自由に交流するということは、この行動情報化社会の権利でもありますし、私たちに与えられた唯一の力でもあります。しかし、交流されている意見の大半は、加害者にとって攻撃的なものでありました。その後、爆破予告、殺人予告と続きました。ネットとこれらの犯罪行為との間に因果関係はありません。

いじめ犯罪の被害者の皆さんは、多くの場合、泣き寝入りです。勇気を出して、声を上げても、そこには排除の論理が働いてきます。それでも、声をだしていかねばならないのが、いじめ犯罪なのではないでしょうか。まわりがしなければいけない事は、支援です。決して加害者を攻撃することではありません。

私は、「葬式ごっこ」という言葉が再び使われていたということに震撼しました。26年前に鹿川裕史くんに行われた、あの忌々しい「葬式ごっこ」という言葉と行為です。大津市教育委員会は、2007年の文科省、いじめの再定義(PDFファイル=文科省HP)に深く学ばなければなりません。いじめの定義から「深刻」と「継続的」という言葉が削除され、「いじめ被害に遭っている子どもの立場に立つ」ということが強調されました。また、積極的にいじめを「認知」していくことで、子どもたちを「いじめ被害」から守るという立場を明らかにしたものでありました。行政機関であり、公教育である学校現場を指導する立場であれば、文科省の再定義を真摯に受けとめることは、あたりまえの事であるべきでしょう。

現在、各地教委による「いじめ被害」による調査、アンケートのたぐいが実施され、またされようとしています。しかし、思い出して下さい。わずか、6年前、いじめによる自殺が多発したあのときに、このような事を経験したばかりではないですか。ほんとうに、「喉もと過ぎれば・・・」という感を否定することができません。

根本から、教員の力を高め、子どもの成長を促進していく取り組みを真剣にやらなければならない時にきているのではないですか。

いじめ犯罪による被害は、もう、まっぴらです。

・・・・・・・・・・・・・

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

***************************************************************************************

あいあいネットワーク of HRS 

ホームページURL:http://aiainet-hrs.jp/

学校の先生119番URL:http://aiainet-hrs.jp/10sensei119/index.htm 

(mail:info@aiainet-hrs.jp)

(コメント欄のメールアドレスとURLは必須ではありません。)

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年6月 このページは深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-06-01 10:07:32 | コラム

http://aiainet-hrs.jp          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/6/29

【コロッケさんの『母さんの「あおいくま」』

主体的なあり様で行動することができる人は、いじめ・不登校などからは縁遠い人であることを、私は、研修や教育雑誌などに寄稿した拙論で述べてきました。人間は依存的なあり様から主体的なあり様へと成長していくものなのですが、それが具体的にどういう姿であらわれてくるのか。そういったモデルを、私は人の話を聴いたり、映画や書籍にふれることで、その感性を自分自身で育てていこうとしてます。学校で行うファシリテーション(研修)では、2回目の研修で「依存的なあり様から主体的なあり様へ」という本題に入っていきます。6月の研修は盾津東中学校、香長中学校が2回目でしたので、研修に行く前に本を読んだということです。今回の本は、芸能界にモノマネ(人まね)の分野を打ち立てた、コロッケさんの『母さんの『あおいくま』」です。内容の紹介は7月の情報メモで・・・

母さんの「あおいくま」 母さんの「あおいくま」
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2012-01-12

・・・・・・・・・・・・・

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

【ファシリテーション4連チャンおわりました~

この仕事、どうしても学校のサイクルというようなものに影響されます。年度末や年度初め、体育大会が多く開かれる9月などという時期は、ほとんど仕事が入ってきません。しかし、ある時期には、集中して入ってきます。今回は、19日に松原第七中学校区人権教育研究会、20日に大阪府東大阪市立盾津東中学校校内研修会二回目、21日に高知県黒潮町教育委員会・大方中学校合同研修会(大方中学校五回目)、22日に高知県南国市立香長中学校校内研修会二回目という4連チャンの研修でした。自分的には、どれも満足できる仕事ができたと感じているのですが、最近のファシリテーションで、少し気にかかることがありまして、それは、ブログのふり返りに質問が出てこないことなのです。ブログのコメントを読み返してみると、去年の研修では、バンバン質問が出ていたのですが、今年になってからの数回分の研修では、全く出てこないのです。前向きに考えれば、内容的に質問が入る余地がないほど密にしあがった、とも考えられるのですが、私のような人間の仕事ですから、なかなかそうは思えません。最近は、お話のネタがすごく多くなってしまって、二・三年前だったら、トータル3時間でほぼすべてを済ませていたものが、今では3時間×2という時間がなければこなせなくなっているってことも関係してるのではないかと思っています。余裕無く、次々と課題を投げかけているので、参加者のみなさんの思考や気づきを奪ってしまってるのかもしれないですね。それか、時間いっぱいかかってしまっているので、気づきをふり返る時間をせめて10分くらいは確保するくらいの余裕を持たないといけないのかもしれません。ちょっと、研修のあり様を再考する時期にきてるのかも・・・と感じてしまっています。

最終日の夜、某小学校の校長先生と某中学校の教頭先生の3人で飲んでいたのですが、某教頭先生がおっしゃるには、「小学校は学級王国と言われてるけれど、中学校は小学校から何と言われているか知ってますか?」と質問されました。思い当たることをいくつか出しましたが、すべてハズレ、結局、その答えは「部活王国」だと言うのです。はーぁ!とため息が出てきました。これは、小中連携もままならないゎ。

がんばらないといけないですね。

 

・・・・・・・・・・・・・

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/6/1

【行き着くところは脳科学?

もう三年以上前ですが、春山茂雄さんの「脳内革命」という本を読んで、人間の感情というものが脳内に分泌されているホルモンに由来するという事に初めてふれました。私自身、その時はすでに人間関係づくりに関するファシリテーションの仕事を請け負っていましたので、なおさら、人間の感情が何に規定されているのかということに非常に感心を持っていたところでした。春山先生は、東洋医学の良さと西洋医学の良さを生かしながら医療に取り組んでいる方で、私たち人間関係づくりの授業に関わる者にとっては大いに関心のある部分なのです。そもそも、人間関係づくりの授業というものは、「漢方薬のようにじわじわと効いてくる」ということが言われています。春山先生の「脳内革命」「脳内革命2」を読み進める中で、実は、人間関係づくりの授業というものは、単に「じわじわ」というだけではなく、人間の成長の根本から育てていくものではないか、ということに、私自身が気づくことができました。そういう意味で、躰の根本から直していく東洋医学にある思想というものが、「いじめ」「不登校」の未然防止という考えと同じものであるのです。私は、春山さんの著書がきっかけで、「依存的なあり様から主体的なあり様へ」という自分自身のファシリテーションの核になる部分を構築することができました。春山さんの著書が出版されたのは、時代の変わり目である1995年のことです。今から思えば、非常に先見性のある方だと言えます。ただ、著書が300万部の大ベストセラーになったりとか、全く新たな枠組み(病気にならないための病院)の医療をめざされたためか、多くの批判にさらされました。春山先生が脳科学の専門ではなかったことも関係していたのかもしれません。春山先生は現在70歳を超えておられますが、最近の著書によりますと、70歳とは思えない若々しい姿をされています。横浜で「春山茂雄クリニック」を開設して頑張っておられるようです。

最近、私は何冊もの脳科学の本を入手し、読んでいます。春山先生から刺激を得て、「いじめ」「不登校」の未然防止には「やはりこれだろう」と感じているからです。数多く出版されているこの関連本の中で、私は、浜松医大名誉教授の高田昭和さんに注目をしています。だいたい、脳科学の理解は、化学という学問がわからなければ、非常に難解なものなのですが、私自身、化学には無知に近いものがありましたので、ほんとうに苦労しながら何冊も読んでいます。1996年の高田先生の著書には、春山先生とは書いていませんでしたが、「脳内革命」に対する批判っぽい内容があったのです。しかし、最近の著書である「うつ克服の最強手段 言霊療法」という本を読んでいましたら、春山先生と同じ枠組みで書かれていると感じることができました。やはり、極める人が行き着くところは同じなのだなとほんとうに思います。「いじめの加害者」や「不登校の当事者」の症状というのは、ほとんど「うつ」の症状と同じです。ただ、専門性の弊害かもしれませんが、精神科や心療内科やカウンセラーの世界の中では、具体的な症状により、様々な病名がつけられていたり、様々な枠組みで論じられます。ですから、素人の教員から見れば、非常に難解なものに感じるわけです。

高田先生は、脳科学の知見と禅宗や仏教から導かれた生き方や考え方の枠組みを「言霊」として結びつけておられます。つまり、コミュニケーションの内容や在り方が人間を成長させることを科学的に述べておられるのです。

コミュニケーションを生業としている学校の教員には、かなり示唆的なものであると言えるでしょう。

脳内革命―脳から出るホルモンが生き方を変える脳内革命―脳から出るホルモンが生き方を変える
価格:¥ 1,631(税込)
発売日:1995-05

脳内革命〈2〉―この実践方法が脳と体を生き生きさせる脳内革命〈2〉―この実践方法が脳と体を生き生きさせる
価格:¥ 1,631(税込)
発売日:1996-09

うつ克服の最強手段 言霊療法 (生活人新書)うつ克服の最強手段 言霊療法 (生活人新書)
価格:¥ 735(税込)
発売日:2010-04

 

 

・・・・・・・・・・・・・

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年5月 このページは深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-05-01 10:30:47 | コラム

http://aiainet-hrs.jp          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/5/10

脳科学で解明、人が自分について語りたがるわけ

昨日配信のyahooニュース(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120509-00000005-wsj-int)

に上記のタイトルでニュースが配信されていました。学校では、人間関係学科の授業において、トーキング系(自己開示系)の授業を多用していますが、自分の事を語るということについて、人間は「幸福感」や「喜び」を感じるということを、アメリカの研究者がfMRIを使用して証明したという事を伝えています。語るということは、それをお互いの作用とからみあって「聴く」という事とセットで、自己概念をふくらませていく事ができます。つまり、「語る-聴く」という一連の行為を通じて、幸福感を得るだけでなく、共感性も備わってくるということです。トーキング系の授業がもてはやされているのも無理はないですね。

・・・・・・・・・・・・・

「脳科学で解明、人が自分について語りたがるわけ-氾濫するSNS」

ウォール・ストリート・ジャーナル 5月9日(水)10時9分配信

 自分について話すことが、食べ物やお金で感じるのと同じ「喜びの感覚」を脳のなかに呼び起こすことが、7日発表された研究で明らかになった。個人的な会話であっても、フェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアでの発信であっても、それは変わらない。
 日常会話の約40%は、自分が何を感じ、どう考えたかを他人に話すことで占められている。米ハーバード大学の神経科学者らが脳画像診断と行動に関する5つの実験を行い、その理由を解明した。脳細胞とシナプスがかなり満足感を得るため、自分の考えを話すことを止められないのだ。
 「セルフディスクロージャー(自己開示)は特に満足度が高い」と同大学の神経科学者、ダイアナ・タミール氏は話す。タミール氏は同僚のジェイソン・ミッチェル氏と実験を行った。両氏の研究は米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された。タミール氏は「人は自分のことを話すためには、お金さえあきらめる」と指摘する。
 研究者が呼ぶところの「セルフディスクロージャー」への傾倒度合いを測るために、人は自分の考えや感情を話す機会に対し、通常より高い価値を置くかどうかを検証するテストが実験室で行われた。また、自分のことを他の人に話している間、脳のどの部分が最も興奮しているのかを検証するために、参加者の脳の活動がモニターされた。実験に参加した数十人の志願者のほとんどが大学近くに住む米国人だった。
 いくつかのテストで研究者は、自分のことではなく、例えばオバマ大統領など他人に関する質問に答えることを志願者が選んだ場合、上限の4セントまで段階的に設けられた基準に応じて、志願者にお金を支払った。質問は例えば、その人物はスノーボードをするのが好きか、またピザにはマッシュルームをのせるのが好きかといったカジュアルなものもあれば、知性や好奇心、攻撃性といった個人的な特質を問うものもある。
 ところが金銭的な動機づけにも関わらず、参加者は自分について話すことを好むことが多かった。本来得られるであろう金額の17~25%を進んであきらめ、自分について話すことを選んだ。
 関連した実験で、科学者らはfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を使用した。これは精神活動と結びついているニューロン間の血流の変化を追跡するもので、他の人について思考を巡らすのではなく、自分自身の信念や選択肢などについて話す際に、脳のどの部分が最も強く反応するかを見ることができる。
 一般的に、セルフディスクロージャーを行うと中脳辺縁系ドーパミン経路に関わる脳の領域の活動が高くなる。ここは食べ物やお金、セックスなどで得られる満足感や快感と関係している部分だ。
 テキサス大学の心理学者、ジェームズ・ペネベイカー氏は「これは真実だと思う」と話す。ペネベイカー氏はプロジェクトには参加していないが、自己の秘密とセルフディスクロージャーを人がどう処理するのかを研究している。同氏は「人は、他人に話を聞いてもらうのが好きなのだ。そうでなかったら、どうしてツイートをするだろうか」と述べた。
 
・・・・・・・・・・・・・

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/5/1

【5月になりました。今年はコーディネーションの仕事が多くなりました。】

今日は、5月1日、4月は新学期ということもあって、あわただしかったですね。松原第七中学校も新しい方々が入ってこられて、雰囲気が一新しました。来週の7日は、校区の恵我小、恵我南小、松原七中の新転任の方を迎えて、人間関係づくりの授業に関する研修を実施します。自分がそうであったように、自分自身を見つめ、開いていくということは若干ハードルの高いものです。心を開くということが、いかに自分の成長にとってプラスに作用するのか、ということは、経験を踏まえて実践していなければ、なかなかたどり着けない境地なのだと思います。依存的な生き方を「他人の所為にする」という現れで考えてみますと、「他人の所為にする人の気持ち」は、「他人の所為にする人」には共感できません。同じように感じるという同感というレベルでは、「気持ちが同じ」という部分の共有はあるのでしょうが、自分の枠組みを超えた部分については、「想像できない」「共感できない」部分になってくるのでしょう。「他人の所為にする人の気持ちは、他人の所為にしない主体的な人にしか共感できない」ものなのです。逆説的な言い方にきこえるかもしれませんが、これが事実なのです。集団の中でのリーダーの資質、あるいは、教員としてのモデル性の資質とでも言えるでしょう。こんな共感性という力を、教員は身につけていきたいものです。

 今年は、何校かの学校のコーディネーションの仕事が入っています。校内研修会と授業づくりを合体させてもので、場合によってはQ-Uや松原第七中学校区の学校生活調査を使っての効果測定込みで行うところもあります。「あいあいネットワークofHRS」の仕事も本格化してきたという実感がわいています。

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年3月 このページは深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-03-01 22:47:00 | コラム
   

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/3/29

【「デブ、死ね、臭い! を乗り越えて」細山貴嶺 を読みました】

デブ、死ね、臭い! を乗り越えて  

デブ、死ね、臭い! を乗り越えて

価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2012-03-08

TBS、金曜日20:00から放映されている「金スマ」で紹介された細山くんの手記です。細山くんは、子役として活躍し、今は高校2年生なのですが、彼の小学校から中学校にかけてのいじめの体験を綴った本です。私は、子役の細山くん自体は、ほとんど知らないのですが、「金スマ」での紹介で知ることになりました。私は、いじめ体験の手記を数多く読んできましたが、彼ほど、いじめの本質をついた手記に出会ったのははじめてです。彼自身が、自殺未遂をし、そこから生還してきたという事実や、「(腹が立つことがあっても、すぐに反応するのではなく)3日寝かせなさい」というお母さんの教えがあったからかもしれません。近々にHPの「topics」で、フィードバックを書くつもりです。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/3/26

【長崎のまちを歩きました】

今日は、朝から松原第七中学校の若手教員2人とともに、長崎のまちを一日かけて歩きました。ホテルで路面電車の一日券を500円で購入し、浦上天主堂からグラバー園まで長崎市内を縦断するコースに挑戦しました。若手2人の案内役ということもあったので、途中でギブアップしないように密かに願いながらのスタートでした。なにしろ、長崎は坂が多いので、単にウォーキングといっても、ちょっと覚悟がいります。松原第七中学校のオリエンテーリングは、二十六聖人殉教の地を境目にして、平和ゾーンから多文化・歴史ゾーンへの追い立て型のコースにしています。少ない教員で、長崎市内を縦断させようと思うと、チェックポイント閉店・追い立て型が最適です。そうすれば、教員もともに長崎市内の雰囲気を味わうことができますし、生徒との共有もできます。若手二人が非常に熱心にそれぞれのポイントでの案内を読んでくれるので、如己堂から出発して坂本外人墓地に到着したのが昼を回っていました。そこで、車部隊に来てもらって、昼食場所の慶華園へ向かいました。慶華園の専務さんの揚さんが、実は多文化コースの講師をしていただく方で、その打ち合わせも兼ねて寄らせていただいたのです。もう、10数年前の事ですが、私自身が長崎へ修学旅行の引率で来たときに、その時、中国コースの講師をしていただいた四海楼の副社長(当時)の陳さんと御友人だそうです。いっしょに、獅子舞をしておられて、唐寺の国宝崇福寺の中で「龍馬伝」のロケでも実演されたそうです。お二人は長崎だけではなく、国内華僑のリーダーとして頑張っておられます。今回の修学旅行本番では、お忙しい中、お時間の都合をつけていただいて、フィールドワークをしていただけることになりました。「地域を越えて人とつながる」という目標のもとに、様々な方々のご協力を得ながら、修学旅行ができあがっていきます。ほんとうに、感謝のひと言です。

Diamond_princess

 

****

****

****

 

 

 

長崎港には、ダイアモンド・プリンセス号という巨大な客船が停泊していました。船というより、巨大なビルです。ほんとうにびっくりしました。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/3/25

【Peach航空に乗って長崎に到着しました】

Peach

 

 

 

 

 

 

 

 

3月25日、日曜日、関西国際空港から今話題のPeach航空で長崎に到着しました。今回の長崎行きは、松原第七中学校の新三年生の修学旅行の下見のお手伝いです。松原第七中学校では、修学旅行においては、総合的な学習のまとめとして、「地域を超えて人と出会う」というテーマを掲げて、コース別学習に取り組んでいます。その学習の講師陣の方々との打ち合わせと、長崎市内オリエンテーリングの教員への案内役として、ついて来ました。ただ、私は現職ではないので、別行動で長崎入りをしたのですが、少しでも予算節約ということで、Peachに挑戦ということになったわけです。テレビのニュースなどで紹介されている様子からは、何かすごく貧弱な印象を受けていたのですが、なんのなんの、関西国際空港のエアロプラザの2Fは、ほとんどPeach専用フロアかと思わせるくらいの賑わいでした。今日は、関空-長崎便の就航日ということもあったのでしょうか、龍馬やハウステンボスの着ぐるみのキャラクターが記念撮影ということで、乗客の皆さんをお出迎えしていました。検査保安場も、独自のものを使用していましたし、待ち合わせ場所、喫煙所、売店も専用のフロアがありました。ところが、搭乗する時にだけ、バス移動でしたので、そのバスの待合所が実はテレビで映されていたプレハブ風の部屋だったのです。テレビのニュースも、もっと整った場所を映してあげればいいのに・・・と思いながらの搭乗でした。フロアには、Peachの社員さんもたくさんいましたし、心配して早めに到着していたのですが、何のトラブルもなくスムーズでしたよ。私のような立場の人間は、こんな料金体系の飛行機はほんとに助かります。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/3/14

【ポジティブ心理資本という考え方】

今日配信のyahooニュースからの話題です。東京大学総合教育センター准教授である中原淳先生が、今の社会に必要なキャリアの概念として「ポジティブ心理資本」という考え方を提起しています。

http://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20120314-00000001-president-column

「100社受けても通らない・・・」という大学生の就職状況や、本来なら新しい概念や規準というものを、新たに生み出していかなければならなかった1990年以降の状況を、「失われた20年」と定義している「成長社会」への懐古的な考えから抜け出すことのできない現実が、今の「閉塞的」な社会状況というものを生み出しています。

1995年以降というものは、デフレの進行、産業の空洞化、少子高齢化、高度情報化社会というものが同時に進行している時代です。その一方、生活保護世帯の急増、虐待相談件数の急増、不登校生の実質増加というように、教育の課題においても、人間の心の空洞化につながる要素が急速に進んでいる時代なのです。

中原先生は、この記事の中で

***

第一に、しなやかに問い続け、そこから逃げないこと→キャリアや価値観を絶対化、標準化せず、柔軟に、しなやかに考えなくてはいけません。

第二に、組織の枠で物事を考えないことです。→ 「大企業だから大丈夫」「ベンチャーだから挑戦できる」などと組織のサイズでものを考えない。

第三に、自分自身の業務経験を「ひとつのストーリー」として語れるようにしておくことです。→「いろんな仕事をしてきたけれど、結局、仕事人生を通じて追求したかったこと、大切にしてきたことは何か」ということを見出す作業です。

第四に、社外のネットワークをつくることです。→枠にとらわれず経験や人脈をつくり、成長機会を求める。

***

としています。これからの社会は主体的に生きるということの、具体的な方法を指し示してくれているのではないでしょうか。

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/3/9

【大阪の二児置き去り死事件の公判が始まっています】

一昨年7月に起こった大阪の二児置き去り事件について、大阪地裁で公判が始まりました。衝撃的な事件でしたので覚えておられる方も多いと思いますが、当時の産経新聞の特集記事から見てみましょう。→リンク(あいあいネットワークofHRSのHPへ記事を流し込んでいます。) このとき、私はある地方でファシリテーションを行うべく移動をしておりました。そして、到着しまして、相手の先生方とお話をしていました。大阪の実情を知ってもらうために、この置き去り事件について話題を出したところ、逆に私が、被告の父親が教員であることを知ったのです。悲壮な話です。「なぜ。どうして。」という思いは、お互いが隠しようのないほどの動揺であったと思います。産経新聞の特集ですら、当時は、この事件の背景というところまでは迫りきれていませんでした。

しかし、今回の公判においては、被告の父親の証言から、虐待が持つ「連鎖性」というものをありありと感じさせられることになりました。→リンク(実名はイニシャルに変えました。)

私たちが取り組んでいる不登校生への支援も、多くの場合「連鎖性」が存在します。この「連鎖性」を断ち切るには・・・保護者を越えた「保護」と「愛情」が必要なのかもしれません。それは、かなり「おせっかい」であったとしてもです。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/3/1

【「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」を観ました】

今日は、朝から確定申告です。昨晩は、山ほどたまった領収書やレシートを整理して、計算して、必要経費の合計をして、確定申告会場へ向かいました。確定申告は今年で2回目ですが、わからないことだらけ。しかし、担当の方に懇切丁寧に教えて下さって、1時間半ほどで終了しました。確定申告、すごくプレッシャーになっていたので、やっと肩の荷が下りました。

ということで、午後からは、映画の日でもあったので、いつものTOHOシネマズ泉北へ映画を観にいきました。良い映画だと聴いていたので「ものすごくうるさくて、ありえなほど近い」を観ました。

http://wwws.warnerbros.co.jp/extremelyloudandincrediblyclose/index.html#/home「ものすごくうるさくて、ありえなほど近い」公式HP

ホームページから「あらすじ」を・・・

「最愛の父を失った悲しみから逃れられない少年オスカーは、父が遺した一本の鍵にメッセージが込められていると信じ、ニューヨーク中の鍵穴を探す旅に出る・・・
大切な人を失った悲しみ・・・誰にでもいつか必ず訪れるそのことに、人はあまりにも無防備だ。覚悟した別れでも受け入れがたいのに、ましてそれが突然で理不尽な別離だとしたら・・・。
オスカーと父は、親子であると同時に親友だった。父は少しばかり繊細で生きることに不器用なオスカーを、その個性を壊さずに導いてくれる頼もしい師でもあった。そんな二人を優しく見守る母。ところが・・・9.11が最愛の父を奪ってしまう。オスカーは父が遺した一本の鍵に、最後のメッセージが込められていると信じ、鍵穴を探す旅に出る。鍵の入っていた封筒に書かれた文字に従い、ニューヨーク中の“ブラック氏”を訪ね歩くオスカー。やがて謎の老人が同行者となり、いつしかオスカーの辿った軌跡は、人と人をつなぐ大きく温かい輪になっていく。ついにオスカーは、鍵の真実とめぐり会うのだが・・・。」

実際に映画を観ると、このあらすじ以上に深いものを感じました。アスペルガーを疑われている主人公オスカーに関わるまわりの人々、そして、オスカー自身が感じるまわりへの恐怖と○○、それが「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ものだったのではないでしょうか。オスカーは勇気を振りしぼり、彼にしかできない「冒険」と「チャレンジ」を続けます。この映画、個としての尊厳が認められているアメリカだからできたのでしょうね。日本では、考えられません。

涙は一滴も出ませんでした。そのかわり、オスカーから大きな勇気をもらいました。

書籍も出ています。購入しました。

 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
価格:¥ 2,415(税込)
発売日:2011-07-26

 

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年2月 このページは深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-02-04 08:52:44 | コラム

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/2/23

【またまた出ました橋下式・・今度は小中学生の留年、どうなる不登校生!】読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120222-OYT1T00501.htm

昨日から今日にかけて、橋下徹氏がまたまたひろげた大風呂敷への話題が集中しています。内容は、小中学生にも留年を設けるというもの。私が、これを聞いて、真っ先に連想したのが「飛び級」の導入です。留年と飛び級は表裏一体、「学力」第一主義ということです。彼が述べる学力感については、非常に疑問に感じるところがあるので学力に「」をつけています。昨日の夕方から、今日の朝方にかけてのニュースは、このことで満開になっていました。彼のずるいところは、今回は、尾木直樹氏の主張に乗ったという形で出したところです。なぜ、尾木氏の名前を出しますか? それと、また、昨日から今日にかけて橋下氏の主張はトーンダウンをしています。昨日の教育委員会の会議で、否定的な意見が集中したからでしょうか。朝のマスコミの反応も、「あえて留年と言っておいて、問題提起しているのでしょう。」という好意的な主張が主流でしたが、いいかげん、この手法にマスコミも踊らされていることに気づいてほしいものです。

昨日、大阪市で職員のメール情報を強制的にサーバーから取り出したというものがありました。

http://www.asahi.com/politics/update/0222/OSK201202220054.html

要するに、彼の影響下にあるところでは、こういうことをする。ということなのです。本来なら、「これからは、メールの閲覧をするので、私的にはメールをしないように。」と通達すれば良いものを、これでは、話題性も何もないので、あえて、センセーショナルに攻撃をしているわけです。

大阪府基本条例(橋下式教育改悪条例)にしても、彼の影響下にある維新の会とかいうものを使って、やってしまいます。ですから、もし、大阪市教育委員会が彼の軍門に下ってしまうと、必ず、彼はやってしまいます。学校教育というものを「学力」としか見ていない、彼のあり様からは、留年も飛び級も同時にやってしまうでしょう。

もし、仮に留年が行われたらどうなるでしょうか。最も被害を受けるのは不登校生です。不登校生は基本的に出席日数が足りません。授業に出ていないので勉強も遅れます。すると、不登校生は永遠に学校を卒業することができなくなるのです。義務教育を卒業できなければ、当然、上の学校へ上がることもできません。大阪府の不登校生の率は3パーセント超(長欠率はもっと上がります)ですから、中学校の段階で、少なくとも3パーセントの子どもたちは、将来を絶たれることになります。さらに、「学力」の備わっていないということで、何パーセントかの子どもたちの未来がなくなります。

こんなこと、わかっている事でしょう。人の意見利用して、せこいこと考える暇があるのだったら、幸福度満足調査47位の大阪で人々が幸せに暮らしていける施策を考えてほしいものです。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/2/16

【アメリカ合衆国―ミシェル・リーの教育改革と大阪府教育基本条例

ここ10日間ほど、情報メモに書くことがなかったのですが、今日、二つ目の話題です。あまりにも衝撃的だったので、ビデオで録画し、それをビデオ起こししました。みなさん、よく読んでください。大阪以外の方々、決して他人事ではありません。!!

夕方の毎日放送テレビ「VOICE」で、大阪府教育基本条例(橋下式教育改悪条例)に関連して、ミシェル・リー(元アメリカ合衆国ワシントン市教育長)の「教育改革」について報道していました。ミシェル・リーは10年前に制定された「おちこぼれゼロ法(No Child Left Behind)」を背景に、貧困率の高いワシントンで教育改革の「リーダー」となり、公立学校の校長と教員に結果を要求し続けたそうです。「NCLB」は全米を震撼させた9.11があったテロの年に、「教育こそが将来の国の競争力を高める」としてブッシュ政権が提案、その翌年、小学4年生と中学2年生に数学と英語のテストを義務づけたものだったそうです。テストの結果は州や市町村、学校ごとに公表され、ひとつの学校の「レベル」が一目瞭然となりました。成績の上がらない学校には、教員を入れ替えたり、廃校のペナルティーを課しても良いとされ、生徒はより良い学校に転校できる権利があるとされました。このテストの結果、ワシントン市の成績は最低ラインでした。そこに目をつけたミシェル・リーは、人々にこうアピールしたのです。「終身雇用で守られた公務員の教員は努力を惜しんでいる。新しい評価制度を取り入れ、成果が上がらなければクビよ。」と。その時、クビを切られた教員に聞くと、その解雇の理由は、評価が低かったからではなく、「財政上の人員削減」でした。学力向上を掲げていたミシェル・リーの改革は、いつの間にか、教員の人件費削減にすり替わっていたのです。ひとつの学校で15人もクビになり、学校は混乱したそうです。当時、教員だったギルさんは、こう語っていました。「リーはワシントン市の子どもたちにひどいことをした。公立学校を閉鎖して利益を追求し、民営化して組合をつぶそうとした。」と。さらに、ワシントン教職員組合のソンダース委員長は、「市長の意向を受けた公教育の縮小・再編だった。暴力をふるった教師がいたとしたら、しかるべき手続きを踏んでクビにするべきだ。だが、市の財政不足を理由に266人もの教師を解雇するのはばかげている。」と語っています。労働組合は学校の閉鎖や、教員の解雇に真っ向から反対しましたが、ベテランの先生は若いパート教員にすり替えられ、教員不足は深刻になっていきました。そして、ミシェル・リーは、2010年10月、市長の選挙での敗退により、職を失ないました。今、街で、リーの功罪について聞くと、「彼女は学校の標準レベルを上げたと思う。彼女の求めるものが高かったので、多くの教師が解雇されたと思う。」と評価する人もいますが、別の人は「息子の学校でも教師がクビになったので、彼は先生なして学校生活を過ごしました。代理の先生はいたけど、何も教えてくれませんでした。」と酷評しています。一方、当時生徒だった高校生は、「私たちの先生だけど、ミシェル・リーのときに解雇されたけど、今年、復職したの。」「私が思うに、政府は生徒の未来に備えているとは思えない。」と語っています。

ミシェル・リーの後押しをした「おちこぼれゼロ法」、10年前、この法律の制定に関わった教育学者、ニューヨーク大学のラビッチ教授は、「この法律は失敗だった。」と断言し、次のように語っています。「私は教育の歴史を専門にやってきたけれど、(この10年間)を振り返ってみると、民営化が推進され、テストが重視され、教師への罰則に重きがおかれ、教育制度上、もっとも悪い時期だった。教育の質は上がるどころか、かなり下がったと思う。」と。さらに、ラビッチ教授に、大阪府教育基本条例の英訳版を読んでもらいました。教授は条文の半分近くが教員の懲戒や免職の規定で占められていることに驚き、こう続けました。「とてもショックだわ。これは教師に対してとても懲罰的で、子どもを預ける相手に対して敵対的な態度をとっている。罰、罰、罰、すごくネガティブな姿勢なので、私が教師だったら別の所で教えるわ。」維新の会の条例案は、「おちこぼれゼロ法」と共通点が多いと付けくわえます。「この大阪の条例はおちこぼれゼロ法の轍(てつ)を踏むことになるでしょう。先生が処罰されたり、いい教師が現場を去ったり、私はアメリカの子どもたちの教育をとても心配している。でも、あなた方は日本の子どもたちのことを心配しないといけない。」と。多くの教育者や生徒、親から「失敗だった」と声があがっているアメリカの教育改革、大阪が進もうとしている道に、同じ落とし穴はないのでしょうか。今後充分な論議が必要です。・・・と「VOICE」は閉めています。

::::::::::::::::::::

これ、まったく大阪と同じじゃないですか。文科省の学力テストの結果が「悪い」のを、教育委員会と教員の所為(せい)にし、教員の給与カットや管理職への恫喝ばかりを進めてきた橋下府政でした。これみよがしに公立高校の定員を拡げ、国政としての高校無償化がはじまると、定員に満たない高校が増えました。その結果を見て、「3年間定員割れが続く高校は統廃合だ。」と言うのです。統廃合が完了すれば、多くの教員を減らすことができます。それを見て、個人に補助されている私学助成金を大幅カットするのでしょう。自己責任と言って、高校生を泣かしたことを、みんなちゃんと覚えてます。彼の「業績」のために、この大阪の教育が今、ぐちゃぐちゃにされようとしています。全国都道府県幸福度調査で47位の大阪をです。何が、国政進出ですか? 人間をなめちゃいけません。ヒットラーのあのユダヤ人大虐殺に、命をかけて抵抗した人間の心をもったドイツ軍の軍人のことや、弾圧を受け、命を奪われた学者や知識人のことを忘れません。大阪府教育基本条例(橋下式教育改悪条例)、絶対に許せないです。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/2/16

【公立高入試:学力検査が復活・拡大…66自治体調査】 毎日新聞

http://mainichi.jp/photo/news/20120215k0000m040102000c.html

「学力試験を経ずに入学した生徒が勉強についていけない実態や保護者の要望が背景にあるとみられる。内申書や面接で選ぶ知識偏重でない多様な入試は1980年代から広まってきたが、脱「ゆとり教育」を標ぼうする新学習指導要領の導入が進む中、学力試験を再評価する高校入試の実態が浮き彫りになった。」・・・と毎日新聞にありました。その理由は、「生徒、保護者のニーズは進学にあり、学力を重視している」(さいたま市)▽「学力試験なしで入学してくる生徒に、中学までの学習内容が定着していない者が多くなった」(高知県)等、ということらしいです。これって、「総合的な学習」と同じ轍(てつ)を踏んでますね。学力入試なして受け入れてるわけですから、その人の個性を充分に発揮していくことで、子どもたちの相乗効果を発揮させればいいのであって、そもそも、同じ評価規準で考えているほうが、間違っているのではないですか。多様な人材を受け容れておいて、画一的な規準で見る方がおかしいわけです。そもそも、「ゆとり」批判においては、基礎的な学力の低下を言いながら、PISA調査(Wikipedia)(PISA問題例)の結果で云々しているのですから、もう、むちゃくちゃな論議です。学力観のことなんかはそっちのけで、「低下した」「低下した」と言っています。それを言うなら、様々な数値(実質GDP、生活保護率、虐待相談件数、不登校率、等々)が悪い数値に推移している事を無視して言っているわけですから、社会科学的な認知ぬき、または、政治の道具、あるいは、攻撃としての材料(特に大阪では)として見ているとしか思えません。誰が、真の教育というものを考えているのでしょう。・・・と思いながらムカムカして、この記事を読んでいました。

はやぶさ 遥かなる帰還 (集英社文庫)

価格:¥ 500(税込)
発売日:2012-01-20

はやぶさ 遥かなる帰還 (集英社文庫)

 

たまたま、午後から、今、上映中の「はやぶさ-はるかなる帰還」を見に行きました。本当に、心がスッとしました。失敗するたびに「何になるんだ」という批判を受けながら、成し遂げた「はやぶさ」の偉業でした。イオンエンジンを開発した大手企業の技術者が民と公のはざまの中で、悩み苦しみますが、最後、はやぶさの帰還のための、最終手段のプログラミングは、彼一人にしかできなかったのです。ただ一つ、地球に帰還した小さなカプセルは、町工場でつくられたものだったそうです。この素晴らしいプロジェクトを成功させたのは、一人ひとりの力の相乗効果だったと思います。ほんとうに、教育行政というものは、小さい小さいものですね。万人に対してイーブンでなければならないという使命感から来てしまうのでしょうか。

「はやぶさ 帰還」  (You Tube)

そんな話を同僚としてましたら、「愛知の豊橋に樹研工業っていうすごいところがあるよ。何しろ世界一小さい歯車をつくっているのに、社員は元ヤンキーだったり、国籍は問わなかったり、採用試験なんかもないらしいよ。」と教えてくれました。さっそく、Webを調べたら、ありました。元気な会社の人づくり 樹研工業社長 松浦元男(KIGYOKA.com)、その中に注目の文章が・・・

「 創業以来、人の採用は先着順。毎年採用人数を決めたら、応募順で採用する。学歴や国籍、性別は問わない。大卒だろうが、高卒だろうが、中卒だろうが、関係ない。男性・女性・韓国人・中国人、誰であろうが、平等に採用する。履歴書も見なければ、面接も試験もしない。『誰もが無限の可能性を秘めた存在』が松浦社長のモットーだからだ。樹研工業は、これまで地元のヤンキーや暴走族を数多く受け入れてきた。『こいつらで大丈夫か』と最初は松浦も思ったが、そんな彼らが世界有数の技術者になれる仕組みを整えている。」

・・・ということらしいです。これこそ、教育の本質ですよね。元気な会社の人づくり 樹研工業社長 松浦元男

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

 

*******************

*******************

2012/2/4

【女性ばかりのタクシー会社「両備グレースタクシー」】

Ryobi http://www.ryobi-gracetaxi.com/(両備グレースタクシー)

今日の朝の情報番組で、女性が活躍する職場として岡山県の両備グレースタクシーが紹介されました。社員の皆さんは、「お母さん」ばかりで、配慮の細かさや、子どもの送迎サービス、買い物のお届けサービスなど、「お母さん」ならではの視点で、営業されているそうです。社員の皆さんの生き甲斐と地域への貢献度は、excellent ですね。

ひとりの社員の、子どもさんへのインタビューでは、「お母さん、かっこいいー」と満面の笑みで語っていたのが印象的でした。

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

 

*******************

*******************

2012/2/1

【教科書無償の闘い発祥の地を訪れました】

高知市立南海中学校へ授業研究の研究協議をファシリテートするために訪れました。高知市の南部、太平洋に面した長浜地区、今では当然のように行われている義務教育段階での教科書の無償配布の原点はここにありました。南海中学校の吉岡校長先生は、長年、この教科書無償の闘いの掘り起こしと学校での教材化に取り組んでおられます。現在における人権教育の原点とも言うべき教科書無償の闘いから学ぶべきことは多いです。

研究協議へのリンク

**

参考)教科書無償の闘い・・・「ひろげよう 人権」東京人権啓発企業連絡会

http://www.jinken-net.com/gozonji/step/0309-2.html

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

 

*******************

*******************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年1月 このページは、深美隆司の情報メモ&ブログです

2012-01-01 16:53:18 | コラム

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/1/29

【介護福祉士 来日外国人が初受験】

本日、介護福祉士の国家試験が行われました。兼ねてから話題になっていました来日外国人の介護福祉士をめざしている人たちが、この制度(EPA)が始まって、初めての受験をしました。

(産経新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120129-00000515-san-bus_all

驚いたのは、介護福祉士の求人率です。徳島県では約3倍ということらしいです。いかに、福祉の現場で労働力が不足しているかという現実です。外国の人たちの力に頼らなければならない現状というものは、この分野だけではありません。第一次産業、第二次産業において、多くの業種でその基盤を来日外国人の方々が支えています。しかし、その実態に応じたインフラストラクチャーは決して整備されているとは言えません。教育においても、その責任を果たさなければいけない時代になってきているのです。

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

 

*******************

*******************

2012/1/27

【「ALWAYS三丁目の夕日64’」観ました

今日、TOHOシネマズ泉北で「ALWAYS三丁目の夕日’64」を観ました。「ALWAYS三丁目の夕日」「続ALWAYS三丁目の夕日」に続く三本目ですが、今回のがいちばん良かったです。ていうか、一本目、二本目と続いて、クライマックスに達したという感じです。大人のキャストが全く同じですし、特に淳之介、六子、一平も、そのままのキャストでしたから、この数年の彼らの成長を、観る側も共に過ごしてきたという感覚になってしまって、もう、感動のしっぱなしでした。この作品では、親というものが持っているモデル性というものが、いかんなく描かれていまして、そのうえなお、子どもが親を越えていくというメッセージが印象的でした。小説と関連本も買ってきましたので、上映が終わればブログアップしたいと思います。

ALWAYS 三丁目の夕日’64 (小学館文庫)

ALWAYS 三丁目の夕日’64 (小学館文庫)
価格:¥ 580(税込)
発売日:2011-11-08

三丁目の夕日の時代 ´64(昭和39年)篇 (小学館C&LMOOK)

三丁目の夕日の時代 ´64(昭和39年)篇 (小学館C&LMOOK)
価格:¥ 1,350(税込)
発売日:2012-01-13

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/1/26

【校外学習についていきました・・・寒かった《《 

Nankinmachi

今日は、松原第七中学校の2年生の校外学習で、神戸の南京町へ助っ人として行ってきました。多文化共生の観点で、中国からの渡日生の仲間たちとの関係性を深め、文化を理解するということと、3年生になってからの修学旅行でのオリエンテーリングの練習をするという二つの目標で行いました。一学期に行った大阪市内オリエンテーリングで猪飼野で韓国・朝鮮の文化にふれた学習の第二弾です。

神戸の南京町は、今、ちょうど春節祭の真っ最中で、南京町のちょうど真ん中にあるお堂近辺が、ステージになっていたり、春節のお参りのイベントなんかが行われていました。平日だというのに、イベントの最中は、黒山の人だかりで、チェックポイントを担当していた先生も立ちっぱなしで、チェックをしておられました。子どもたちは南京町の雰囲気と、通りに面して設置してある屋台の食べ物に大喜びでした。座学でいろいろなことを学ぶのも大切ですが、こうして、文化を体感することは、子どもたちの自力というか、ベースとして根づいてくれるのでしょうね。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*******************

2012/1/25

【「ゆとり世代」の活躍】

http://www.iza.ne.jp/news/feature/6775/natnews/allnews/2/

*******************

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

2012/1/17

【100社受けても・・・】

17年前の1995年1月17日早朝、私がその時住んでいた大阪の羽曳野市も大きく揺れました。阪神淡路大震災でした。あれから16年後、2011年3月11日、東日本大震災が起こったわけですが、震災から17年を迎えた今日、関西の被災地では、東日本大震災を重ねた取組が行われました。思えば、阪神淡路大震災が起こったあの年は、ボランティア元年と呼ばれました。それと、同時に、世の中の枠組みが大きく変わり、全ての人々がその大きな流れの中に生きることを余儀なくされています。

その枠組みの変化の一つに、雇用情勢があります。本日の記事に次のようなものがありました。「就職内定率:大学生71.9% 過去2番目に悪く」(毎日新聞)、12月の時点において、今年大学卒業予定の学生の中で、就職を希望する約41万6000人のうち、就職が内定している人たちが約29万9000人、未内定の人たちが約11万7000人いるというものです。昨年の今ごろ、「100社受けても、うからない」大学生の人たちのことがマスコミに報道されました。大学が学生丸抱えで学生の就職支援をしているという話や、就職セミナーで必死になっている学生の姿や、今や、就活という分野が、一つのビジネスチャンスになっている現状も紹介されました。番組が追いかけていた学生が、次々と不採用の通知を受け取り、首をうなだれているシーンは、見るに忍びなく感じたものです。

しかし、現実はほんとうにそうなのでしょうか。「100社受けても、うからない」というレンズを通して就活を考えるなら、すべての就活がそう見えてしまうかもしれません。「例年より2ヶ月遅れでスタートした就活。焦っていない学生は、すでに負け組?」(yahooニュース)という記事に小説「就活の神様」をあらわした人材コンサルタント・常見陽平氏は、「いままで学生は人気企業ランキングの上位から片っ端に受けていたけれど、それって少ない椅子を大人数で取り合っているだけ。有名企業ばかり受けて『100社受けても内定ゼロでした』と泣きつかれてもね……。しかも、よく調べもしないでエントリーしたら、面接の時点で化けの皮がはがれるのがオチ。目安は“1週間に3社エントリー”ね。このぐらいの数なら、企業分析をしっかりしつつ、いろんな業種を受けることができる。要はエントリーの量と質を無理なく両立することが大切なのよ」とバッサリと切り捨てます。

私は彼の主張に共感します。つまり、極端に言うと「1社受けて必ず通る」というぐらいのレンズを通して、取り組まなければいけないのではないかということです。ノウハウや単なる対処的なスキルに頼るという問題ではなく、人間としてしっかりとしたコアを兼ね備えた主体的な人であるのかどうかということです。このへんは、「『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』に見える主体性とキャリア」ということで私はブログに書きました。今、どのような人間が求められているのかというときに、「時代に適合させていく」人間ではなく、「時代を切りひらき、創造していく」人間が必要であることを、私たちは認識しなければならないのではないでしょうか。

1年ちょっと前に産経新聞が【風 超氷河期の就活】という特集を組みました。

                             

いろんなヒントが提起されています。

 

 

*******************

*******************

 

2012/1/15

【お金をかけずに学力アップ=学びの21世紀塾(大分県豊後高田市)】

NHKの朝の番組「サキどり?」で大分県豊後高田市の「学びの21世紀塾」が紹介されました。

http://www.nhk.or.jp/sakidori/backnumber/120115.html

Bungotakada

 

 

 

(写真と説明は「サキどり?」のHPより)

大分県豊後高田市の教育委員会は、県の統一テストで下から2番目という結果を受けて奮起をしました。もともと、「戴星堂」や「涵養舎」という寺子屋の文化があった土地柄だそうですが、地域講師を迎えて、教科学習や地域学習を教育委員会主催で「学びの21世紀塾」という取組をはじめました。そのユニークさは講師陣にあらわれています。例えば、英語の青木さんは塾の経営者。地域の学力向上に役立つならということで、一肌脱がれたそうです。英会話の榎本さんは家業の居酒屋の手伝い。アメリカでの留学経験を生かした授業をされています。蕎麦打ちの授業をされている井ノ口さんは、コンビニの店長なんだそうです。実は、豊後高田市は春蕎麦の生産が日本一ですって。謝礼は交通費程度のものらしいですが、講師の方々は生き生きと取り組んでおられました。年間1400万かかる財源は、国と県との補助もあり、子ども一人にすると300円程度だそうです。もちろん、子どもたちの参加費は不要です。「まなびの21世紀塾」の成果を受けて、学校の先生も学校での学力アップのために、個別の支援をはじめました。このような、市民の総合力により、今や、大分県下で豊後高田市は県のテストで6年連続トップを走っています。一昨年からは、ケーブルテレビでも「テレビ寺子屋」を開始し、親子で見て勉強している家庭も多いそうです。そして、視聴率は、「家政婦のミタ」に迫る40パーセントを記録しているというから驚きです。豊後高田市の人口は一年で300人減っている人口流出のまちです。しかし、「学びの21世紀塾」が始まってからは、県外の大学へ進学した「塾」の卒業生が、講師として帰ってきています。先生をめざしたり、医者をめざしたりしている「卒業生」が、今の子どもたちに関わっています。

番組の最後の締めが印象的でした。「教育でまちおこしをする」それは、すなわち「企業が誘致されたいと感じるまち」づくりをめざしているということです。つまり、人間が資源なのだという考えです。一人ひとりが「良き納税者」に育ってもらうというベースにたって、まちづくりを進めるという姿勢、大阪府や大阪市の首長さんも学んでほしいものです。

豊後高田市HP http://www.city.bungotakada.oita.jp/kyoiku/page_00030.html

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

******************

*

2012/1/13

【ひったくり件数、大阪再び全国一に】

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120113/crm12011305010010-n1.htm(産経新聞)

一昨年、34年ぶりに、ひったくり件数全国一の汚名から逃れたばかりでしたが、昨年は再び大阪が認知件数全国一というニュースが、今日、報じられました。規範意識の低下というものが全国的に社会の問題、教育の問題として語られているわけですが、こと大阪においては、規範意識を含めたマナーの悪さというものが、おもしろおかしく語られて久しいものです。AC(日本公共広告機構)のCMで、大阪のおばちゃんが、駐車禁止を取り締まっている警察官に「なんでやのー、みーんなやってるやん!」と噛みついていた場面は、何か「共感性」すら感じて受けとめていた大阪の人たちも多いのではないでしょうか。しかし、事は、非常に深刻です。10万人当たりの発生率を見ると、全国一ということではないのですが、私自身は、人口における割合というよりも、一定面積(例えば1平方キロ当たり)における割合をはじき出すことが重要ではないかと思っています。つまり、いかに(距離的に)身近なところで起こっているか。いかに、頻繁に遭遇しているかという観点です。それで考えるなら、大阪は、相当深刻な状況になっているはずです。これが、教育に及ぼす影響ははかり知れません。教育の成果は地域の成果です。教育改善を言うときに、この観点を抜きにして達成できるわけがありません。身近な大人が、子どもたちの「悪のモデル」として、規範意識の悪さ、マナーの悪さ、遵法意識の低さを、伝えているわけですから。

GDPやGNPという尺度ではなく、GNH(国民総幸福度)を尺度とした「日本で一番幸せな県民」という本がPHPから出版されました。そのトータル指数では、大阪府は47位、総評は「すべての部門で改善が必要」という惨憺たるものになっています。教育も社会サービス、行政の一環として取り組まなければなりませんが、もっと、根本的なところから変えていただくことを、行政のおおもとのところで考えていただきたいものです。

日本でいちばん幸せな県民(ケンミン)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2011-11-12日本でいちばん幸せな県民(ケンミン)

(ちなみに、刑法犯認知件数{10万人あたり}全国一は、大阪だそうです。

    今{2012.16} 「お試しかっ! 3時間スペシャル」でやってました。やっぱり大阪はしんどいんだわ。)

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*

2012/1/11

【自殺者3万人超 14年連続】(毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120111k0000m040037000c.html

今年もやはりそうなのか、という気持ちでこのニュースを受け取りました。昨年(2010)の自殺者が3万人を超えたということです。グラフを見ますと昨年より減ってはいるものの、1998年以降、3万人を越え続けているのです。やはり、1995年頃以降の、社会の枠組みの変化というものへの、認知や対策や支援というものが、できていないということなのでしょう。

昨年7月に、精神疾患が4大疾病の位置づけに加わり、5大疾病という認知がなされました。患者数が糖尿病やガンの患者数を大きく超えた300万人台に昇ったということが、その理由ですが、やっとそういう形での社会的認知や、支援の必要性が認識されてきたと言えます。今年の若干の減少は、そういうことも関係あるのかもしれませんし、東日本大震災の惨事を経験したこの国が、生きていく上での絆というものを、再構築していこうという人々を生み出したのかもしれません。

「4大疾病、精神疾患加え5大疾病に」(読売新聞)

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=43473

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*

2012/1/11

【増える大人の発達障害 仕事に支障、ひきこもりも】yahooニュース(産経新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120110-00000085-san-soci

大人の発達障害について、最近、焦点があてられつつあります。現実問題として、職場でトラブルが発生したり、不適応というかたちで、最終的には本人の責任や問題として扱われる傾向があります。そういう風潮に対して、社会で考えていくべき課題として、一石を投じようとしている方々がいます。この記事で紹介されている『発達障害に気づかない大人たち』シリーズ(祥伝社新書)を初め、大人の発達障害を扱った書籍が出版され始めました。

この記事の中に紹介されている自助努力の一例として、「いいところさがし」のようなワークショップ=エクササイズを通じて、人間力をつけていくことがあげられています。義務教育の中では、(特別)支援教育【大阪では「特別」という言葉はつけられていません】というかたち、で支援の対象となるわけですが、義務教育の枠組みをはずれて以降は、本人の努力や、責任という形で、放置されることが一般的なのです。統計的には6パーセントいると言われている発達障害の人たちに関わって、もっと普通に支援のことが語られなければなりませんし、義務教育における課題というものもはっきりとしていかねばならないのではないでしょうか。

人間関係学科をはじめとするガイダンスカリキュラムというものは、その手段として、非常に重要であると感じます。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*******************

*

2012/1/10

【遺品整理士の資格認定スタート】

少子高齢化の流れが急速に進んでいます。2010年の国勢調査では、もうすでに単身世帯が3割を超えました。教育の問題と福祉の問題とは密接につながった問題ではあるのですが、なかなか、教育現場の中で意識されることはありません。しかし、どういう社会であるのかという部分が、高齢者の単身世帯の方々がどうすごされているのかというところに、映し出されていると言っていいと思います。

昨年11月に封切られた映画「アントキノイノチ」に遺品整理業の仕事が描かれていました。わたし的には、あの映画、さだまさしさんの原作を大きく変えていたので、(少なくとも私にはそう感じられました)、さだまさしさんの原作を読まれたらいいと思います。原作には、「いじめ」の構造も見事に描かれています。

アントキノイノチアントキノイノチ
価格:¥ 1,400(税込)
発売日:2009-05

そこに描かれていました遺品整理業が資格としての遺品整理士というものがスタートしたというニュースが産経版のネットに流れていました。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120109/trd12010918010013-n1.htm

 

事件現場清掃人が行く事件現場清掃人が行く
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2010-04-08

私は、高江洲敦さんの「事件現場清掃人が行く」をすでに、読んでいましたので、映画を観ていても、実際はもっとシビアなはずなのに・・・・なんて感じてしまいました。

人の死を考えることによって、生きていくことの意味を問いかけることを高江洲 敦さんの生き様を通じて感じられるとても良い本です。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

************************

*

2012/1/3

【チンパンジーのアユム君】

今日の朝のテレビで、チンパンジーのアユム君のドキュメンタリーをやってました。同じ霊長類であるチンパンジーの研究を通じて、人間の本質を追求しようという京大霊長類研究所での取組の紹介でした。まあ、その結論なのですが、チンパンジーのアユム君の卓越した能力は、「いま、ここ」を実現するという優れた部分があるのですが、人間との比較を通じて、「想像したり、実現したりしようとする力」は人間にしかできないんだ、ということを言っていました。人間関係づくりを考える時に、大きなヒントになるに違いありません。さっそく、amazonでアユム君関係の本を2冊注文しました。

アイとアユム―チンパンジーの子育てと母子関係 (講談社プラスアルファ文庫)

アイとアユム―チンパンジーの子育てと母子関係 (講談社プラスアルファ文庫)
価格:¥ 720(税込)
発売日:2005-10

進化の隣人チンパンジー―アイとアユムと仲間たち (NHK人間講座 (2002年4月~5月期))
価格:¥ 588(税込)
発売日:2002-03

 

それと、もうひとつ

「ためんたいこ」さんのHPに、

http://www.tamentaico.com/game/numerical5.html

アユム君が得意とする「じゅんばんあてゲーム」がありましたので、一度挑戦してみませんか? はまりますよ。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*****************************

*

2012/1/1

あけましておめでとうございます。

昨年は、福岡県大牟田市の松原中学校(1月)にはじまり、長野県白馬村の白馬中学校(12月)に至るまで、

数多くの大阪府外の研修に関わらせていただきました。おかげさまで、私自身、学びと気づきの多い一年だった

と思います。

今年も、人間関係づくりのための授業ネットワーク=あいあいネットワークofHRS=をひろげていくために、

精一杯がんばりますので、よろしくお願いいたします。

Doragon

 

 

 

 

 

 

 

 

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」から見える主体性とキャリア(8)

2011-12-26 08:15:44 | コラム
RAILWAYS [レイルウェイズ] [DVD]

RAILWAYS [レイルウェイズ] [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2010-10-4

 

RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 (小学館文庫)

 

RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 (小学館文庫)
価格:¥ 580(税込)
発売日:2010-04-06

 

 

「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」から見える主体性とキャリア

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

【終章】

大悟は、電車の運転が楽しくてしかたがないという肇の姿から、自分自身のことを問いかけます。一つの大きな事件をきっかけにして、肇は退職願を出しました。大悟という若者を前にして、肇自身が責任を取ろうとした行動は、肇にとって当然の結論だったのかもしれません。プロ野球への道が閉ざされ、半ば自棄気味に運転士になった大悟にとっては、肇とともに、地域の人たちのために働くということが、実は自分自身にとってのなかみをつくっていく行為となっていたのでしょう。

一方、将来の仕事に、不安を感じていた倖も、肇の姿を通して、働くということへの意味を感じ始めていました。絹代の世話を献身的にしてくれた介護士の森山さんの姿から、倖は、将来の自分を見つけ出していたのです。

*************************

【倖は、介護士の森山の姿を見て、自分の夢を託せる仕事を見つけたと感じていた。働くということは誰かの楽と楽しみのためにある。父からそんな言葉を聞かされたことがある。だから「働く=端楽(はたらく)」なのだと。

自分のためにではなく、誰かの笑顔のために人生を使うこと。それは自分の楽と楽しみのために人生をただ消費していくことよりも、ずっと充実した幸福感をもたらしてくれる。倖はその幸福感は、「母親が子供を見つめる目の中にある幸福感」なのだろうと思う。婆ちゃんの、父さんが運転するバタデンを見送るときのその目の中にある幸福感。子供が幸せそうにしているのを見守る充実感。同じことを仕事は感じさせてくれるべきだ。そう思った。そんな仕事がどこにあるのかと考え、道に迷いそうになっていた倖が見つけた、自分の将来。それが介護士、森山の中にあるように感じていた。】

【肇は倖のことを思い、由紀子のことを思う。由紀子がこの病院に通っていてくれたこと。倖が婆ちゃんの看病を通して、他人への奉仕を仕事にしようと考え始めたこと。それをあの、「あなたを諦めている」と言ったときの由紀子の冷めたため息や、「だったら何?」と会話を遮断した倖と比べてしまう。

何が変わったのかと、肇は問う。

何が変わったのか。と肇は問う。

心の中にいるもうひとりの自分が「それはおまえさんがだよ」と答える。「変わったのはおまえさんなんだよ。世界ってやつはそれを見ているおまえさんの心が映っている鏡だ。スポーツの試合を観戦しているとする。勝者の側に身を置けば最高の試合だったが、敗者の側に立てばぶざまで最低な試合になる。同じ試合結果なのに心の置き場が違うと世界は正反対の色合いになる。だからおまえさんが変われば世界も変わる。見ている世界が変わる。当然のことだろ?」肇の心の中に住む、もうひとりの自分がそう言った。」】

********************

【「やっと乗ってくれたね、俺の電車に」

「うん」

笑うと、由紀子は少し言いづらそうにして下を向いた。そして思い切ったようにして再び肇の目をとらえる。

「・・・・・実はね。ずっと私、悩んでたの。私たち、このままでいいのかなって」

東京と島根に離れ離れのままで、互いに夢見た仕事をしていて、家族なのに一緒に暮らしてなくて、本当にこれでいいのかなあって。そう言いたいのだろうと由紀子に肇はドキリとする。やっぱり不自然よ。分かれましょう。そう切り出すのではないかと。心臓がはね上がった。しかし、由紀子はやわらかな笑みの中で続けるのだった。

「でもいま、あなたが運転している姿を見て安心した。私たちはこれでいいんだってそう思った」

肇は由紀子を見つめる。由紀子は続ける。

「このまま私たち、夫婦でいいんだよね?」】

****************

私は、この錦織さんと小林さんの小説を読み終え、私が研修会等で訴えてきた事に対して、揺るぎない確信を得ることができました。

「依存的なあり様」から「主体的なあり様」をめざして!!

人間の成長とは、まさに、このことではないかということなのです。依存的なあり様から生まれる攻撃性、侵略性、破壊性というものが、実は、肇の中に宿っていたのでしょう。多分、それは、肇が初めて仕事を選んだ段階で、そうであったのだと思います。成績優秀・スポーツ万能のエリート人間であったとしても、依存的だったのです。あるいは、依存的なあり様を受け入れなければならない現実に負けた姿だったのではないでしょうか。

49歳からの肇のあり様の変化というものが、義務教育の中でなぜ実現できなかったのか。ものごとは、そんなに単純ではありません。作者の錦織さんが、故郷の島根を去り、今こうして島根にもどってこられたことと共通点があるのでしょう。

しかし、それでも、子どもへの教育を通じて、「主体的な人間」に育つためのノウハウやツールが必要とされているのは事実です。「いじめ」や「不登校」の問題は、解決の糸口がない、解決不能な問題であると論じられることが多々あります。けれど、依存的なあり様から「いじめ」や「不登校」が生まれてくるということも事実なのです。となれば、肇が主体性を会得したプロセスを学校教育の中に組み込むということさえすれば、このような課題が解決する方向へとベクトルを向けることができるのです。そのゴールが「人間としての幸せ」だからです。誰もが願い、誰もがめざす方向であるからこそ、可能だということなのです。

「もしドラ」でドラッカーが言っていました。「自らの事業は何かを知ることほど、簡単でわかりきったことはないと思われるかもしれない。・・・・・・しかし、実際には、・・・・・わかりきった答えが正しいことはほとんどない。」

このドラッカーの言葉は、「ものごとを表面的に見たらダメですよ。その奥底にある本質を見極めて、そこをえぐり出すことが大事なのです。」という事を言っているのです。つまり、「学校って何するところ?」その答えが「勉強するところ」・・・・では、ダメってことなのです。

ここに、実は、「主体的な人間になること」それは、「端を楽にするところ=端楽=働く」ということだったのか、と私は気づきました。そして、そのゴールが「しあわせになる」です。「もしドラ」の記事を書いていたときに、気づいたフレーズのなかみを、ここで発見することができました。つまり、主体的になること自体が、自分もまわりの人たちも幸せにできるということなのです。

日本の教育のカリキュラムの中には、そんなことが一般的ではありません。ここに問題があります。「いじめ」がなくならないのも、「不登校」や「長欠」が増え続けていることもここに問題があるのです。

いみじくも、年末のニュースにこんな記事がありました。(以下の記事を情報メモに載せています)

*********************************

《「RAILWAYS49歳~」を地でいっている人が・・》

びっくりしました。Railways49歳~を地でいってる人たちがいました。

自腹700万円で、養成費を自己負担して、「いすみ鉄道」(千葉県大多喜町)の公募で訓練生となった40~50歳代の元会社員4人が、ディーゼル列車の運転資格である国土交通省の「動力車操縦資格試験」に合格されたそうです。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/111221/trd11122122170016-n1.htm(産経新聞)

40~50歳台の方たちですが、ほんとうに切り換えポイントをご自分で換えられたのですね。

すごい

この項、おわりです2012/1/10

****************************************

Bataden

 

一畑電車HP

 

 

***********************************************************************************

あいあいネットワーク of HRS   

ホームページURL:http://aiainet-hrs.jp/ 

(mail:info@aiainet-hrs.jp)

(コメント欄のメールアドレスとURLは必須ではありません。)

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

このページは、深美隆司の情報メモ&ブログです

2011-12-20 21:17:08 | コラム

http://aiainet-hrs.jp/  情報メモ・トップに戻る

***************

2011/12/27

【「労組は出て行け」橋下市長】

昨日の毎日新聞より、http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111227k0000m010099000c.html

大阪市の橋下市長が「労組は出て行け!」という発言をしました。対立候補を応援したということでの報復なのでしょうか。

しかし、もっと気になったのは、今日の朝のテレビで報じていたことですが、庁内に「告発制度」を設けるということです。まさに、「独裁」のエレメントを導入していこうとしています。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

***************

***************

2011/12/24

【東京の主婦、「地下鉄乗り換えマップ」で起業】

朝のテレビ番組で、スーパー主婦の特集をしていました。その中で、特に気になったのが、東京の「地下鉄乗り換えマップ」を開発した福井泰代さんの紹介でした。子育てをしている歳にベビーカーを押しながら、地下鉄のエスカレーターを探してホームの端から端まで歩いた結果、結局エスカレーターが無かった、という経験から、地下鉄の駅の調査を始めたそうです。初めは、家庭では「道楽の金食い虫」と呼ばれていたそうですが、土日を使って続けた調査はノート60冊分になったそうです。しかし、それが地下鉄の駅に採用されるまで、2年という期間がかかりました。今では、誰もが恩恵を受けているマップですが、そんな弱者としての発想がユニバーサルデザインの根本なのでしょう。

Norikae

女性いきいき応援ナビ(内閣府男女共同参画局)http://www.gender.go.jp/re-challenge/jirei/jirei16.html

あったらいいなを形にした「乗り換え便利マップ」でした(ビズオーシャン)http://www.bizocean.jp/column/president/president62/

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

 

***************

***************

 

***************

*************

***************

2011/12/22

【橋下市長、文部科学大臣にかみつく】

昨日のニュースで、大阪市の橋下市長と文部科学省の大臣が会ったようです。例のごとく教育に関して大臣にかみついていました。大臣は、次の選挙で対立候補を立てられることを覚悟して、返答していたのかもしれません。現に、大阪市長選では、そういうことが起こったのですから。橋下市長には、大阪府教育基本条例案(府議会HPより)が念頭にあるようです。教育を根底から破壊する問題点だらけの条例案ですが、その中の最たるものが人事評価です。教員の人事評価が5段階中の最低ランクD(5パーセント:相対評価)を2年連続でつけられれば、分限(免職)できる【別表3の第1項、28条4項】となっています。自由法曹団大阪支部からの反対意見書に詳しいことが書かれているので、ひとつの考えとして紹介しておきます。

折しも、今日、こんなニュースも入ってきました。「心の病 教職員、18年ぶり減 昨年度、5000人」(読売新聞)

減ったとはいえ、グラフを見れば5000人超の高いレベルにあります。厳しい教育現場の中で、多くの教員が倒れています。教員に支援をさしのべるのではなく、弾圧と恐喝で迫ろうとしている行政とは、いったい何なのでしょう。そんな「社長(j-castニュース)」のもとで、ちゃんと働けますか? 日々の恐怖感に怯えて、いじめを解決できますか? 不登校を撲滅できますか?

*************

***************

2011/12/21

【「RAILWAYS49歳~」を地でいっている人が・・】

びっくりしました。Railways49歳~を地でいってる人たちがいました。

自腹700万円で、養成費を自己負担して、「いすみ鉄道」(千葉県大多喜町)の公募で訓練生となった40~50歳代の元会社員4人が、ディーゼル列車の運転資格である国土交通省の「動力車操縦資格試験」に合格されたそうです。

 

40~50歳台の方たちですが、ほんとうに切り換えポイントをご自分で換えられたのですね。

すごい

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*************

***************

2011/12/20
やっと、RAILWAYSの(7)をちょっと書きました。監督の錦織さんと小説を書いた小林さんは、ほんとうにすごい人です。わかっている、そういう人でないと、人間の成長過程をあんなふうにあらわすことはできませんよね。特に「無」の境地の事、瞑想から自己認知に至るという部分です。知識だけでは書けないです。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

*************

2011/12/19
今、ブログの「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」(7)を書いているところです。島根のNさんが、ブログを読んでくれていて、更新を待っておられるのですが、肝心なとことへ来て、少々時間がかかっています。もう少し待ってくださいね。今日も、(7)に2件アクセスがありました。

http://aiainet-hrs.jp/          情報メモ・トップに戻る

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」から見える主体性とキャリア(7)

2011-12-14 11:23:29 | コラム
RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 (小学館文庫)
小林弘利,錦織良成
小学館

 

  RAILWAYS レイルウェイズ 49歳で電車の運転士になった男の物語[中井貴一/高島礼子] [レンタル落ち]
クリエーター情報なし
メーカー情報なし

Railways

映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」公式HP

「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」から見える主体性とキャリア

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

【「依存的なあり様」から「主体的なあり様】へ(5)】

なぜ私が、この「railways 49歳~」にはまってしまったかというと、原案を作成され映画の監督をされた錦織さん、小説として文章化をされた小林さんがあらわしている人間のあり様というものに共感したからです。私自身も55歳にして、学校の教員を退職し、人間関係づくりのための授業をひろめていくという「あいあいネットワークofHRS」を始めたときの気持ちに通じるものがありました。私の場合は、今だに時間講師として松原第七中学校に関わっています。あいあいネットワークofHRSの仕事は同じ教育に関することなので、主人公の肇ほど、追いつめられていませんでしたし、苦しむこともありませんでした。私はこれまでの自分自身の仕事を通じて、必然的にそうしたいと感じたのと同時に肇が経験したような瞑想状態におけるひらめきのようなものがありました。

私がamazonにて購入した、この文庫本はもうすでに、ペンによるマーキングだらけです。金属製のピンチで挟んだり、角を折り曲げたり、もうぼろぼろといってもいいくらい、読み込んでしまいました。ものごとをどう捉え、感じるのかということは、自分自身の生き方の課題にとっても、教育の現場の課題にとっても大きなことなのです。たまたま、主人公の肇は、知らず知らずのうちに会社人間となり、依存的な生き方をしてきました。しかし、肇はそんなことには気づきもできず、自分の関わりから起こってきた事象(自分が引き起こしてきた事象)により、気づくこととなったのです。ほんとうに、これで良かったのか? 人生に悔いはないのか? 心を無にして、ほんとうの自分のこころに気づくための瞑想を通じて、自分がしたかったこと、自分がありのままにできることにたどりついたのです。それがバタデンの運転手だったのです。

*****************

肇がバタデンの運転士になるための、必死の努力が始まります。そんな姿を見た妻・由紀子は、いるだけでうっとうしいと思っていた肇への気持ちに変化が起こってきたのです。

【それからの半年間、筒井肇は鉄道マンとなるための研修に追われた。了が倖を相手にシジミマンを気取ったとき、何というガキだ、こいつは! と思ったものだったが、いま自分が鉄道マンになるため、脂汗と冷や汗を交互に流す日々を送っていると、ガキだってことなら自分のほうが上だと妙な自慢をしたくなる。

ぼくは電車の運転士になるんだ。】

【手放すことで手に入る。風呂の湯を両手でかき集めようとすれば、湯は逆に自分から遠ざかっていく。反対に湯を向こうに押しやれば、今度は逆に自分の方へと引き寄せられてくる。それは日常的に、もっとも避けたかったことばかりが自分に引き寄せられてくるように感じるのと同じだ。苦手な人だと思う相手に限って自分の担当相手になったりする。

同じように、肇と由紀子も、互いを自分の思い通りに支配しようとしていたときは反発しあうだけだったが、、相手の自由と独立を認めた途端に、互いへの思いが強くなり、心が寄り添いはじめた。由紀子との遠距離別居という形が、肇の人生に潤いを取り戻させ、それがさらに夢への活力に変わる。】

***************************

晴れてバタデンの運転士となった肇は、初めて自分が運転をした電車の中で、こう感じたのでした。

【一畑電車が走っていく。肇の運転する電車が快調に線路の上を滑っていく。カタタン、カタタン。リズムが刻まれる。それは肇が生きるリズム。肇が自分の意志でマスコンを握り、走り始めた人生のリズム。

線路の上を肇が電車を走らせる。誰か他の者の意志で走る電車に乗って運ばれているだけ、という思いがもうよぎることはない。誰かに責任転嫁ができる人生は過去になった。彼は自分の責任で、自分の電車を走らせる。】

************************

宮田大悟は、同期入社の若者です。肇が実は大悟が、プロ野球選手を夢見て、プロ入りまで決まっていたにも関わらず肘の故障で、あきらめざるを得なかった事を知ります。肇は大悟を追いかけます。

【「宮田くーん。おーい。宮田投手!」

何度か呼ぶと、ついに大悟が怒鳴り返してくる。

「うるせえよ!」】

【「肘、壊したんだって?」単刀直入に尋ねると、その遠慮なさが意外だと言うように、大悟は眉を上げてみせた。そして投げやりなため息をつく。

「その話はしたくないってこと、わかんないですか」】

【「すねてるだろ、普通に。でも、当然だと思うよ。その歳で挫折は辛い」

「同情するなんて言ったらぶん殴りますよ」

「言わない。同情なんかしないよ」】

【「なんすか、それ」

「・・・・・二十歳まで生きられるかどうかわからない少年がベッドの上で彫ったらしい。よくできてるだろう?」

そう聞くと、荒削りの未完成状態とも見えるその木彫りに、別の力が宿るような気がした。大悟の目にもその鷲が飛ぼうとしている空の遠さがわかる。この翼で飛んでいきたい。けれどそれが叶わない。飛ぶことを自分は禁じられているから。けれど、禁じられても、お前には無理だ、望んでも叶わないと言われても、それでも空を舞う夢を諦められない。すべての見えない鎖を断ち切って、チャンスがくれば必ず飛んでみせる。もの言わぬ木彫りの鷲がそう言っている。その声が大悟にも聞こえるような気がする」】

【「その子の父親は前の会社で俺の同期だった。学生時代からの親友でな、本当に勇気のあるいいやつだったよ。やつは工場長で、俺は会社の利益を守るためにその工場を閉鎖させた」

肇は言う。何を話してるんだ、俺は、と思いながら。こんなことを宮田大悟に話すつもりはなかった。

けれど大悟は他のどんな話よりもこの話に関心を示した。初めて肇の語る言葉の続きを待つように、彼は肇に目を向けていた。

「閉鎖を命じたすぐ後で、そいつ、交通事故で死んじまったよ」

大悟が「えっ」と小さな声を上げた。

「奥さんとベッドの上の子供が残された」と肇は言う。この話を出してしまった以上、すべてを言い切ってしまおう。「あいつ、俺に最後に言ったんだよ。自分の人生は自分の好きに使わせてもらうって。それを聞いて俺は思ったよ。何してんだ、俺って。やつが死んで、俺はもう居ても立ってもいられなくなった」

「それがエリート人生、自分で捨てた理由ですか」

「俺はエリートなんかじゃない。自分のことしか考えてこなかったやつがエリートなわけはない。・・・・・・これから先の人生をどう生きるのかって考えたとき、ようやくわかったんだ。いまが自分の夢に向き合う、最初で最後のチャンスなんじゃないかってな・・・・・・。まあ、君にとっては電車の運転士がその夢だなんて、笑っちまうだろうけど」

「・・・・・・・」

大悟は答えない。彼もまた川平が残したあの言葉を胸の中で反芻していた。自分の人生は自分の好きに使う。】

【肇は板の上に置いた木彫りの鷲をつまみ上げると、たいせつそうにポケットに戻して、ポンと上から叩くと控え室の方へ戻って行った。

大悟は肇を見送る。いや肇のポケットの中の、。翼を広げた鷲を見送っているのかもしれない。

翼を広げ、空を見上げ、さあ飛ぶぞ、と身構えている小さな鷲。次の風が吹いたら、俺はきっと大空に舞い上がってみせる。だってそこが俺の夢見た場所だから。鷲がそう言っている。そして宮田大悟、お前はどうするんだと、木彫りの人形が問いかけてくる。

大悟は考える。俺はどうする? 俺が待っている風はいつになったら吹いてくる?いやその前に俺はいったいどんな風を待っている? 大悟は問い掛ける。彼の心の中で、「もうひとりの自分」が静かに見つめていた。】

***************

大悟は、肇の言葉により、肇が体験したのと同じような、問いかけを自分自身に行いました。そこに見つけた「もうひとりの自分」というものが、本来の自分の姿であることに気づいたに違いありません。まさに、肇のあり様が大悟へのモデルとなり、大悟も依存的なあり様から主体的なあり様への道を開こうとしていたのです。

実は、このことに教育が本来持つべき姿があるのではないでしょうか。知識を教えて、処理能力を高めるということではなく、様々な課題をどう受けとめ、どうつなぎ合わせて発展させていくのか。つまり、自分の核をどうつくっていくのか、というプロセスが秘められていると、私は思うのです。

これ以降、肇と大悟はバタデンの新人運転手として共に働きはじめます。好きで好きでたまらない仕事に取り組んでいる肇の姿に、肇は心を育てられます。川平の死、母の病気という運命の果てにたどり着いたバタデンの運転手だからこそ、電車を動かす様々な人たちへの感謝と心遣い。バタデンを生活の糧として活用し、バタデンに乗ることでバタデンを支えてくれている人たちへの心からのサービス。仕事ということが、実は肇の人間としてのあり様を表出させている手段であるということ。大悟は、肇の姿を見つめていたのでした。

 

(8)へつづく(2011.12.22)

Bataden

一畑電車HP

 

 

***********************************************************************************

あいあいネットワーク of HRS   

ホームページURL:http://aiainet-hrs.jp/ 

(mail:info@aiainet-hrs.jp)

(コメント欄のメールアドレスとURLは必須ではありません。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする