正さん日記

世の中思いにつれて

政権の独占に繋がった最長政権、後継者の育成を欠いた安倍首相

2020-08-26 11:21:11 | 政治

 安倍晋三首相は、通算在籍日数と連続在職日数ともに歴代最長の首相になった。これだけみると正に大宰相のように思われるが、安倍氏と同じ長期政権だった佐藤栄作、吉田茂、中曽根康弘、小泉純一郎氏らと比べて見劣りすることは否めない。

 1つは、これらの首相たちは小泉氏を除くといずれも派閥の長であり、それぞれが後継者を育ててきたが、安倍氏は後継者を育ててこなかった。小泉氏は派閥の長ではなかったが、安倍氏と言う後継者を育てた。

 安倍首相の場合は、第一次安倍内閣でよくお友達内閣と揶揄されたように、どちらかというと気の合った同僚同士で内閣を構成してきた感じだ。

 その結果、時折綱が緩み、閣僚や党幹部の不祥事が正面化したが、数の力で危機を逃げ切ってきた。

 その中で、何と言っても官邸が絶対的な権力を握り、第二次安倍内閣発足以後、官邸を掌握した菅義偉官房長官が、権力をふるって安倍首相を支えてきた。

 また、麻生太郎副総理も菅氏同様、第二次安倍内閣発足以後変わらず財務省兼副総理の地位に居る。麻生氏は財務省の公文書改ざん事件で野党から退任を要求されたがしぶとく現職から退かない。

 このように2012年12月の第二次安倍内閣発足以後、安倍首相、麻生副総理兼財務相、菅官房長官はずっと変わらず正に「三本の矢」で安倍長期政権に君臨している。

 見方によれば、この3人は後継者を作らず、長期に亘り3人で内閣を独り占めにしてきたとも言える。

 その結果、安倍首相自身も、森加計、桜を見る会などで疑惑を持たれ、野党が新型コロナ対策などの審議のため、憲法に則り要求した臨時国会も開催しないという独裁的な状況に至っている。

 会社でも、自治会などでも組織の長が長期に君臨することによって、さまざまな支障が生じることは、古今東西の戒めにもなっている。

 安倍首相が、後継者を作ろうとしないのは、政権の独占に繋がっている。その意味で、安倍政権が歴代最長になったことは決して褒められることばかりではない。「関連:8月25日

 

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