正さん日記

世の中思いにつれて

アベノミクスは経済発展に繋がったか。デフレ脱却は道半ばの見方

2020-08-27 10:46:54 | 政治

 安倍晋三首相は、首相歴任、通算、連続両方で憲政史上最長の首相となった。しかし、安倍氏自身が言っているように長いばかりが能ではなく、在任中に何を成し遂げたのかが最も大切だ。

 アベノミクスにより株価を上げ、求人倍率を引き上げて雇用の改善をはかるなど経済的な成果を上げたという見方があるが、その要因は日銀の異次元の金融緩和であり、その反動への対応は後世に残された。

 その日銀の黒田東彦総裁は、第二次安部政権後、2013年からずっと総裁の地位に止まり、当初、物価を2%以上上げることを公約、2年でそれが達成されなければ辞任するとまで公言したが、2%の達成を果たさぬままに今も総裁の地位に坐っている。

 この間、日銀の抱えた国債は膨大な額となり、その処分をすることにより、金融市場は大暴落する可能性を抱えている。

 安倍首相の在任期間は最終でも来年9月までだが、黒田総裁の任期はその後も続きそうだ。いずれにしても安倍首相と黒田総裁は、金融市場を揺るがすような大きなつけを後世に残すことになりそうだ。

 安倍首相は、第二次安倍政権を麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官の3人組で担ってきて後継者作りをしてこなかったが、日銀総裁も2013年に就任し、任期は2023年4月までとなっており、安倍首相以上に、日銀総裁史上最長の在任を続けている。

 物価上昇2%の公約を達成できなかった日銀総裁が、最長不倒を続けられるのも安倍首相のお陰であり、安倍氏はここでも都合の良い人事で後継者作りを怠っている。

 安倍首相は、基本的な経済政策で「レーガノミクス」をもじったアベノミクスで3本の矢と称し、一本目の金融緩和で輸出を伸ばしたが、2本目の財政支出、3本目の成長戦略についてはほとんどが機能していない。

 また、アベノミクスの第2ステージと謳った「新3本の矢」については、いつの間にか語られなくなっている。

 結論として、安倍首相が言う長期政権で何をやったかという点で、経済については、実質賃金の低下、格差の広がり、脱デフレは道半ばであることなど、実績としては乏しいと言わざるを得ない。「関連:8月26日

 

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