安倍晋三政権の新型コロナウイルス対策については、発症以来常に後手、後手になっている。
一昨日、政府の基本方針の中でイベントの開催は、現時点で、全国一律の自粛要請は行わないとしたのに、昨日は一転、安倍首相が「大規模なスポーツや文化イベントについて今後2週間は開催を中止、延期または規模縮小等の対応を要請する」と要請した。
これを受けて、プロ野球はオープン戦総てを無観客試合に、Jリーグは3月15日まで全試合を中止にするなど観客が集まるスポーツ、文化行事などが中止、延期の決定をした。
これらは、中央だけではなく、多くの地方における諸行事も同様の措置を講じることになった。
地方としては、最も感染者の多い北海道では、政府の方針を待たず、知事が小中学校の休校を要請、1週間の臨時休校に踏み切った。
政府は、これだけ国民に危機意識を求めている割には、例えばPCR検査について相変わらず緩慢な状態を続けている。
PCR検査は全国で1日3800件できるのに、実際には1日900件ほどしか施されていない。検査をしなければならないのに手続きが複雑なのと医療保険が利かないのでどうしても躊躇してしまうようだ。
また、PCR検査は症状が軽い人は対象外のため、ある程度症状が進む段階でしか施されず、感染が判明した段階では重症化している。
また、軽症の段階では保菌しているか分からないままに結局人にうつしてしまう危険性がある。
政府は、もっと都道府県との連絡を密にして、情報の交換や、自治体からそれぞれの医師会の協力を得るなど、組織体制を活かした綿密な方策を講じないと新型コロナウイルスの蔓延を阻止することは難しい。「関連:2月26日」