新型コロナウイルスは、日本国内でも不気味に広がりをみせている。クルーズ船乗客の下船が今日にも終了する反面、昨日は80代男女2名の死亡が伝えられ、九州でも福岡市で初めての感染者が出た。
このような中で国民の間にウイルス感染を警戒する意識が広がっており、3月に開かれる東京マラソン、名古屋ウィメンズマラソンはエリートランナーのみの大会にするなど、各種のイベントが中止または延期にする状況になっている。
政府は、加藤勝信厚労相の談話であらゆるイベントの中止など過度に自粛する必要はないと言っているが、主催者は万が一のことを考えて慎重にならざるを得ないのだろう。
実はわが会も昨日、3月末に行うことになっていた「東北被災地への桜を植えるツアー」の中止を決めた。参加予定者に高齢者が多いのでこの際止めようということになった。
このように日本全体では直近の様々なイベントなどの計画を中止か延期する団体はごまんとあるだろう。
そうなると心配になるのが経済への影響だ。取り分け観光、小売りなど消費への影響は多大だ。
それでなくとも先には韓国人の観光客はさっぱりだし、今度はドル箱の中国からの観光客は中国政府の方針で団体ツアーは禁じられているし、個人の観光客もほとんど来ていないようだ。
加えて、国内のイベントなどの中止は、飲食、交通、土産品など多種にわたり消費へ打撃は大きい。
先に10月から12月までのGDPが発表され年率換算で6.3%の減少になった。原因は消費税増税が最も影響しているが、台風19号、夏の猛暑などが影響し、個人消費、設備投資などあらゆる数値はマイナスになっている。
これに加えて、新型コロナウイルスにより、中国を中心に観光客が激減し日本の景気減退に追い打ちを掛けている。
うがち過ぎならよいが、やたら経済の指標を気にする安倍晋三内閣が、「イベントなどについて過度に自粛する必要はない」と言っているのは新型コロナウイルスよりも経済を優先にしているのではなかろうか。
実際に、隠蔽、改ざん、欺瞞など平気な政権だけにそんな疑念を持つ国民は多いのではなかろうか。「関連:2月20日」