「地球沸騰」を憂慮する
「地球沸騰化の時代」というグテーレス発言と「気候危機」
国連のグテーレス事務総長が「地球沸騰化の時代」と発言し、地球の気候危機はさらに深刻になっていることはあきらかです。
「地球温暖化」が言われ始めた20世紀末にはまだ「地球温暖化はフェイク」という政治家などがいましたが、現実は厳しく、「気候危機」と言われるようになりました。
21世紀になってもこう言っている政治家もいますが…
20世紀終わりの頃の授業では「温暖化と寒冷化」の二つのシナリオを紹介していたが…
20世紀終わりの頃にはボクの授業でも温暖化と寒冷化の二つのシナリオを紹介していました。
温暖化の科学 Q14 寒冷期と温暖期の繰り返し - ココが知りたい地球温暖化 ｜ 地球環境研究センター
２１世紀になると「気候危機とは極端な気象現象頻発のこと」と話すようになった。「地球沸騰」が現実のものに…
しかし、21世紀初めには気候危機とは極端な気象現象が頻繁におこることと話していました。一気に温暖化するだけなく、洪水や干ばつ、あるいは寒冷化も織り交ぜで進行すると説明していたのですが、この数年をみれば「地球沸騰」が現実のものになってきています。
熱波
大洪水
山火事
人間は地球の持つ自浄作用（ホメオスタシス）を破壊する「がん細胞」か？
地球は一定の環境を維持するシステム「ホメオスタシス」を持っていると考えられていますが、人類活動の影響はそのシステムを狂わせ、不可逆的な高温化へと向かっているようです。
ガイア論
ガイア論とは「地球には優れた自浄作用と環境調整機構（体内環境恒常性: ホメオスタシス、と呼ばれる）が備わっており、あたかも地球全体でひとつの生命体とみなせる」とする説である。
「人間は、他の生物種を際限なく殺し、天然資源を貪り、ガイアの持つホメオスタシスを狂わせるほどに増殖している。これではまるで人間がガイアという生命体の『癌細胞』であるかのような挙動だ」
人類の経済活動による二酸化炭素などの大量放出で、太陽からの熱が地球にこもってしまう。これが「地球温暖化」
しかし、21世紀初頭には「気候変動に関する政府間パネル（ICPP）」によって地球の温暖化は具体的に指摘されていました。その原因は人類の経済活動による二酸化炭素などの大量放出にあるとされています。二酸化炭素濃度は産業革命以降約4割上昇しました。二酸化炭素濃度が上昇すると太陽からの熱が地球にこもり地球の平均気温が上昇していきます。
夏の高温、寒くならない冬、日本の四季も「二季」になってしまう？
このままだと、21世紀末には東京の真夏日（最高気温30℃超）が100日を超えると予測されています。夏の高温だけでなく、寒くならない冬になり、日本の気候の特徴である四季の変化も不明瞭となり、夏と冬の「二季」となることも考えられます。四季の恵みである作物も現在のように手に入らなく可能性が大きくなるでしょう。雨の降り方も今とは大きく違ってきます。
今年の梅雨や台風は異常。「異常気象」が常態化する
今年（2023年）の梅雨や台風は例年と比較すると異常でした。西日本では降水が多く、新潟県では少雨で鯉や稲作に支障をきたしています。台風も迷走し、沖縄に大きな被害を与えました。ボクも8月4日から1週間ほど宮古島に行く予定でしたが、8月4日には宮古島空港が閉鎖され飛行機が飛ばず、宮古島遠征は断念しました。もし、飛行機が飛んでいたらその後約1週間台風6号（カーヌン）は沖縄県西部に停滞したので、何もできずにホテルに閉じ込められるところでした。
海水温が高くなると、海面を水蒸気が覆い、台風が発生しやすくなる
最近の台風は日本に近づいても海水温が高く、勢力が衰えません。
台風本番の9月、まだまだ台風被害が心配です。（近）
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