(「おそるべきアマチュア」さんからの投稿です)
Narashino genderの「西欧人が戦国時代にやってきた」の投稿、興味深く拝読しました。
「鉱泉せんべい」「磯部せんべい」「カルルスせんべい」
ところで、私が前々から気になっているものに「鉱泉せんべい」とか「炭酸せんべい」と言われる菓子があります。淡黄色のシャリシャリとした食感の菓子で、せんべいというよりウェハースみたいなものです。全国の、主に温泉場のお土産になっており、「磯部せんべい」とか「カルルスせんべい」とも呼ばれるものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/8e/0337ba4844d3300a3f5e50ae7dd463e6.jpg)
チェコの温泉みやげ「カルルスバーダー・オブラーテン」
私が「あっ」と思うのは「カルルスせんべい」という呼び名です。チェコの有名な温泉場カルルスバート(ドイツ名。現地名はカルロ・ヴィヴァリ)の有名なお土産にカルルスバーダー・オブラーテンという菓子があり、これがカルルスせんべいにそっくりなのです。
Karlsbader Oblaten
元祖カルルスせんべい「カルルスバーダー・オブラーテン」Karlsbader Obraten
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/3f/a2ea0763f3b953e2fc998771291045bb.jpg)
こちらはドイツ語字幕翻訳家Yさんのブログです。
カルルス煎餅とカールスバートのオブラ~テン | ほにゃく犬の古いつぶやき
レープクーヘンの台 → オブラート → カールスバートのオブラーテン と話を無理につなげていたところ、いつも大変お世話になっている「おそるべきアマチ...
ほにゃく犬の古いつぶやき
オブラートとかウェハース、ワッフル、ゴーフルといった菓子、ルーツはキリスト教のミサで使う「パン」
詳細はこのブログに譲り、結論だけ先に書いてしまえば、オブラートとかウェハース、ワッフル、ゴーフルといった菓子は皆、カトリック教会でミサの時、司祭が信者の口に含ませるシャリシャリした「パン」に由来しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/f9/1a12a2057c9ff11b0616fdf9ce0b42b9.jpg)
もしかすると、潜伏キリシタン(隠れキリシタン、伴天連バテレン)が作った「パン」がカルルスせんべいになったのではないか、という気もするのですがまだ立証できていません。なお、苦い薬を飲む時に使う「オブラート」は日本の発明で、このミサのパンとは関係ありません。
潜伏キリシタンが温泉場に住み着いてみやげものにした?
潜伏キリシタンは長崎・五島方面にだけいたわけではなく、仙台・伊達領などもキリシタンの村があります。他の藩でも、かわいそうなので目立たない所に集めてひっそり住まわせた、という例は多い。横道にそれますが、眠狂四郎には「転んだ(改宗した)潜伏キリシタンが黒ミサでつくった子ども」という出生の秘密がありましたね。小説上の設定ですが(笑)
また、信仰を捨てても、食文化などは意外に全国に広まったのではないか。幕府も布教でなければ、南蛮由来の事物が広まること自体は容認したのではないかと思われる節があります。
カルルスバートというと、かの有名なベルツ博士が草津温泉を「日本のカルルスバートにしよう」と言ったのですが、草津には温泉せんべいはないようです。草津ではなく磯部温泉に、磯部せんべいというのがあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/5b/51bf5b2e2dfb9b91bc5dead1d7afed2b.jpg)
温泉場というのはいろいろな人を引きつけ、定着させます。山の中でお椀など作っていた木地師も、温かい温泉場に定着して、湯治客相手の土産の人形「こけし」など作るようになった。そんなことからすると、漂泊の潜伏キリシタンが温泉場に住み着いて、「パン」を作って土産に売った、という私の説もあながち荒唐無稽ではないように思うのですが、どんなもんでしょうか?(おそるべきアマチュア)
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