住みたい習志野

市内の情報を中心に掲載します。伝わりにくい情報も提供して行きます。

秋津・香澄団地、最初は工業地帯になる予定だった?(投稿)

2020-10-31 00:35:28 | 投稿

「ジュリスト」という法律専門誌の75年4月増刊号(45年前)に、広報課長や菊田公民館長を務めた中村克子さんの「自治体の広報活動と住民参加」という論文が掲載されていました。

秋津・香澄地区の埋め立ては、千葉県案では工業開発一辺倒だった

その中に「大型プロジェクト京葉港問題とそのとりくみ」という項目があり、こう書かれています。

 昭和41年、東京湾第二次埋立事業計画が具体化し、習志野市にも、袖ヶ浦地区に約518ヘクタールにわたって、埋立が行われることになった。土地利用について、千葉県案が明らかにされたのであるが、工業開発一辺倒。住民の福祉を没却した、としかいいようのないしろものであった。市は、あくまでも、埋立を住民福祉につながるものとするため、懸案の第一次案の変更をせまり、
 ア 京葉工業地帯における工業開発優先政策から、きりはなし、住民福祉優先の埋立事業とする。
 イ 首都圏化における本市の都市構造から過密化緩和をはかる。
 ウ 文教住宅都市憲章に基づく、公害のない平和で健康な都市づくり。

を前提として、

 ➀ 石油コンビナートは、いっさい誘致しない。
 ➁ 国鉄線操車場は、習志野地域から、はずすこと。
 ➂ 進出企業の選択は、地元市長と知事が協議の上、決定すること。
 ➃ 市の財政事情を悪化させる土地利用をいっさいしないこと。
(中略)
 市としては、当然、このことのために機構改革を行ない、京葉港対策室を設け、対峙姿勢をとった。
(以上、「ジュリスト」1975年4月増刊号の記事より)

 この時習志野市が騒がなかったら、今頃埋立地区は二俣新町とか市川塩浜あたりと同様、倉庫や工場が並ぶ殺伐とした街になっていたことでしょう。
 反対運動の背景として、当時は「水俣病」など、工場が排出する有害物質による公害問題が大問題になっていた、ということがあります。


 湾岸道路を少しでも住宅地から離せ、という”闘争”をやった習志野市

 習志野市役所に公害センターという部署もなくなってしまった現在では想像できないのかも知れませんが、当時はとにかく公害問題が国民的重大課題でした。14号線と京葉道路を抱えているのに、さらに交通量が増えるのかという中で、習志野区間は少しでも住宅地から離せ、という“闘争”をやったわけですね。そうでなければ赤い点線のように、現在の南消防署から七中グランド南側に向けて湾岸道路が走っていたことになります。
湾岸道路を修正させた、といったあたりに、国や県が何者ぞ、という抵抗精神が感じられます。

谷津干潟は埋め立てる計画だった

 干潟については市も最初から、埋め立ててしまうものと考えていたようです。当初ルートどおりなら、さっさと埋め立ててしまったのではないでしょうか。なかなか埋め立てが出来なかったのは船溜り(ふなだまり)の漁業補償があったから、といった話も聞いたことがあります。そうこうしている間に、公害よりも環境だ、自然を守れ、という話になってきた。湾岸道路問題が「官製住民運動」だったのに対して、本当の市民運動が起ったんですね。

 袖ヶ浦団地の各戸のベランダには「干潟の埋立をストップさせよう」という看板が掲げられました。

 今の市役所旧庁舎跡地と同じで、県企業庁は埋め立てた干潟跡地を金にするつもりだった。それをやめさせて、自然環境を後世に残した、というわけですね。

 最初にお話しした「ジュリスト」の45年前の記事、今日的な内容ではないし、「文教住宅都市憲章推進の会」も自然消滅し、今は「地域担当制度」も形骸化してしまいました。ただ、当時の雰囲気を感じることはできると思いますので、最後にご紹介したいと思います。ご興味のある方はご一瞥(いちべつ)ください。



 

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ならしの学校音楽祭、習志野シティFC(サッカー)優勝、谷津バラ園(10月30日読売新聞)

2020-10-30 22:43:03 | 報道

10月30日の読売新聞、さながら「習志野特集」です。(以下記事の抜粋)

活動の成果 ホールに響け

習志野市 生徒に発表の場提供へ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中学、高校生の部活イベントのほとんどが中止となったことを受け、習志野市は11月の祝日・日曜の4日間、吹奏楽部など公立校文科系クラブの発表会を習志野文化ホール(習志野市谷津)で開く。開催日は3,8,15,22日。

習志野シティFC 全国V

クラブチーム選手権 初出場で

 習志野市ゆかりのサッカー選手らで結成された「習志野シティFC」が、茨城県7ひたちなかの市で開かれた全国クラブチームサッカー選手権大会で初出場、初優勝を果たした。
 チームは市立習志野高校サッカー部OBらが昨年、Jリーグ入りを目指して結成した。2年目ながら選手層の厚さとスピードを誇る。

秋バラ見頃 2倍の人出 習志野

 習志野市の谷津バラ園で秋バラが見頃を迎えている。今年は日中と夜間の寒暖差が大きかったため、花が例年より大きく、色付きも良いという。11月上旬まで楽しめる。

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宮本市長が公開質問状(なぜ野党とは会わない?)に回答

2020-10-30 13:57:13 | 市長

「与党議員とは会うが、野党議員とは会わない」宮本市長に対し、野党議員が「なぜ会おうとしないのか」問いただす公開質問状を提出した、という記事を以前投稿しました。
与党とは会うが、野党とは会わない宮本市長に公開質問状 - 住みたい習志野

 これに対し、10月29日宮本市長がこの公開質問状に回答してきました。
(回答書の日付は17日、となっていますが、正式に回答書が渡されたのは29日です)

しかし、この回答書の内容は、公開質問状に対する答えになっていないため、質問した13名の野党議員の方たちは納得していないようです。
一つ一つ見てみましょう。

野党議員と会わない理由として宮本市長は「ご案内のとおり、公務と政務は違う」という答弁を議会で行いましたが、このことについて野党議員13名が

1.  発言中「ご案内の通り」と言っていますが、ご案内された記憶はございませんし、内容も存じ上げておりません。①何時②どの様な内容で③公文書で案内したのか④政治的文書で案内したのか伺います。
2.  地方自治法、習志野市条例、規則のどこに記されているのか伺います。
3.市議会識員や市民が、陳情・要望書などを市長に提出する場合は、「公務」ではなく「政務」として受けると言うことなのか伺います。という質問をしました。

これに対して宮本市長は

 ご質問事項1,2,3については、庁舎内にて市民等からいただいた要望書等の文書は、すべて公務として直接・間接を問わず私がお受けしております。また、市議会議員との面談につきましてもお受けしております。
 ご質問の私の発言「ご案内のとおり」は、全ての習志野市議会議員が当選直後に議会事務局から配布されている諸資料や「議員必携」等の著書の内容に含まれているという意味で発したものです。

と回答しています。

<市長回答に対する疑問その1>
「公務として」「市議会議員との面談につきましてもお受けしております。」と言っているのに野党議員とは会おうとしないのですから、これでは回答になっていないですね。
与党の公明党の議員は、事前に「携帯電話」で市長に依頼して面談し、コロナウイルスの感染対策に関する要望を行った、と市長は説明しており、この時の面談が、7月27日の「公明新聞」に写真入りで載っています。

一方、秘書課を通して面談を要望した野党議員に対しては、頑(かたく)なに会おうとしない。

1回目の申入れ
8月6日付のPCR検査に関する要望書について「数日以内に面談できないか」秘書課を通して申入れたが「ずっと忙しい」と断られ、仕方なく要望書だけ秘書課に渡した。

2回目の申入れ
8月14日付のコロナ関連経済対策の要望について、「1週間以上先でもいいから」と面談を申入れたが、これも断られた。


<市長回答に対する疑問その2>
「公務」と「政務」の違いについて、議会事務局から配布された諸資料や「議員必携」等の著書の中に含まれている、と宮本市長は答えていますが、
議会事務局から配布された諸資料にも



「議員必携」にも

「政務」と「公務」の違い、など一切書かれていません。
(上図「議員必携」の(1)~(11)がその説明だ、と市長は強弁していますが、これら11項目は議会の権限を列挙しただけのもので、「政務」や「公務」の説明にはなっていません。どうやら日本語読解力に問題があるようです)

次に
4.会派が、1~2週間まえ、あるいは「何時なら会って貰えるのか」「市長の都合に合わせる」とまで妥協しても応じて貰えなかった経緯があるが、どうしてなのかご説明ください。

の質問に対して宮本市長は

 ご質問事項4.については、一方的な面会要請であると解したため、全体的に保留したものです。今回のご質問の機会の面会要請も含め通常はお受けしております。

と答えています。

市長回答に対する疑問
秘書課を通して「1週間以上先でもいいから、ご都合の良い日を教えてください」と市議会議員がお願いした面談要望を「一方的な面会要請」ととらえる宮本市長。理解に苦しみますね。

与党との面談は携帯電話一本で気軽に応じ、野党の面談希望は「一方的な面会要請」と難癖をつけて拒否する。誰がどう見てもおかしいですね。

結局、分が悪いと判断したのか、宮本市長は29日に野党との面談にも応じました。30分面談、という約束でしたが、市長が5分遅れたため、25分で打ち切られたそうです。

市民の代表である市議会議員について、与党と野党で全く違うあつかいをする宮本市長、問題ですね。今後はこうしたことのないようにお願いしたいと思います。

 

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習志野の市民ら、市に公開質問状(10月29日毎日新聞)

2020-10-29 12:17:32 | 旧市庁舎問題


習志野の市民ら 市に公開質問状
「市有地売却、根拠を」
 習志野市の市役所旧庁舎跡(同市鷺沼)の民間への売却や貸し付けに反対している市民グループ「旧庁舎跡地を活かす会」(柴田義雄・戸田志香ゆきこ共同代表)が市に公開質問状を提出した。市が財政難を理由に市有地の売却などを進めているとして、根拠の提示などを求めた。
 旧庁舎跡は2017年5月に開庁した新庁舎の向かいにある。市は市公共施設再生計画などで未利用の市有地は原則売却か貸し付けをして財源化するとしている。一方、旧庁舎跡地の活用を検討する第三者委員会は8月に市に提出した報告書で「財源化の手法として売却を検討する際は特に慎重な判断を行うこと」と記載している。
 質問状は19日に提出。28日に開いた記者会見で柴田共同代表は「貸し付けでも市民の手から離れるのは売却と一緒だ」と指摘した。
(10月29日毎日新聞記事より)

以下が公開質問状
(日付が16日、となっていますが、実際には19日に提出しました。提出した公開質問状には提出者6名:「旧庁舎跡地を活かす会」の2名と市議会議員4名 の住所を記載し、押印がありますが、下の画像では省略させていただきました)

 

「旧庁舎跡地を活かす会」は公開質問状に関する大きな論点は以下のとおり、と説明しています。
宮本市長が売却の理由としてあげる「➀財政難➁習志野市の少子高齢化」はいずれも根拠がない
➀財政難ではない
2018年版「都市データパック」(東洋経済新報社)によると、全国814市区のうち、習志野市の地方税収額は137位、同増加率も59位、財政力指数も103位、自主財源比率も67位、といずれも高位にある。市有地を売りまくるために「財政難」という虚偽を言い続けている。

➁少子高齢化でもない
市の人口推計を見ても、生産年齢人口は年々増加しており、「少子高齢化」とは言えない

市役所、病院、消防署、京成津田沼駅などのある市の中心地、一等地を売り払ってしまえば、未来の世代に何も残せなくなる

更にこの場所は習志野市の歴史遺産の宝庫でもあり、売り払うべきではない

八五郎の時空旅行:国府台合戦と鷺沼一族(兵站だった鷺沼城) - 住みたい習志野

平成11年から今までで市の土地を147億円分も売り払ってしまった習志野市の市有地売り払いは近隣市の中で突出、まさに「不動産行政」

第三者委員会も、第1回から市長の売却方針を押しつけ、「災害が問題になっている今、売るのではなく防災拠点にすべき」などの反対論が多く出たのに、無理やり「売却」方針を「検討報告書」に盛り込んでしまった

あれ?委員たちも反対したのに、「売却」方針が「報告書」に載っている!(旧庁舎跡地活用検討委員会) - 住みたい習志野

浦安市”防災公園”見学記。習志野との、あまりの差にビックリ(旧庁舎跡地を活かす会投稿) - 住みたい習志野

「財政難」と言いながら、財政を健全化する「内部努力」をせず、市民の貴重な財産を次々に売り払う、という安直な方向に突っ走っている 
 例えば同じ人口規模の浦安市は議員の数が21名なのに習志野市は30名

(追記)

ブログをご覧頂いた方から「習志野市の経常収支比率は92.9%、814市区中479位となっているが…」というコメントを頂きました。有り難うございます。

習志野市は、10億円もかかる「こども園」を次々に新設し、新庁舎も建設して膨大な借金をつくりました。その借金返済のため「経常収支比率」が92.9%にもなってしまいました。税収額は814市区中137位なのに…。それでもこうした不健全なあり方をやめ、借金を減らすための「内部努力」をするのではなく、逆にプラッツ習志野、消防庁舎新設などにジャブジャブ税金をつぎ込んで業者の利益ばかり優先して更に借金を増やす。挙句の果てにその穴埋めに147億円に相当する市有地を売り払ってしまった。こんな異常なやり方を繰り返し、最後には市民に借金だけ残す。気がついたら「未来の世代」が使える市有地がどこにも無くなっていた。そんな不動産行政に未来はない、と言うことができますね。核心を突いたコメントに感謝致します。

コメント (2)
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11月、12月の催し物のご案内

2020-10-29 01:43:09 | 催しなど
11月7日(土)13時30分
オスプレイいらない!習志野・八千代・船橋ネットワーク市民集会
 
◆ 11月7日(土)、13時30分 集会スタート  14時30分 集会終了後、パレード。16時流れ解散。
 
◆ 船橋市薬円台公園 (新京成・習志野駅から徒歩6~7分)
11月8日(日)習志野シニアクラブ
<DVD鑑賞>「家族を想うとき」
仕事が家族を引き裂いても負けず、気高く力強い家族の絆を描く感動作!
「わたしはダニエル・ブレイク」の名匠ケン・ローチ監督の最新作
13時30分〜 袖ヶ浦公民館


11月19日(木)

午前10時〜11時半市民プラザ大久保
「絵本でテツガク対話 青い鳥」

13時30分開演 プラッツ習志野 市民ホール
中村哲医師1周忌のつどい
命の水 共にあり
報告 藤田千代子(パキスタンやアフガニスタンで中村哲さんと20年以上活動した看護師:ペシャワール会)+ビデオ上映+加藤登紀子さんからのメッセージ
主催 中村哲医師一周忌のつどい実行委員会
連絡先 携帯 090-3808-4163  メール takaheim@violin.ocn.ne.jp
(オンライン中継もあります)


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