水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

9月号のラインアップ

2018-09-10 20:32:56 | 月刊水産北海道

資源回復の便りは本物か 

サンマ・サケ漁解禁 秋漁本番へ

特集1 第59回全道漁協みな貯金運動開幕

    「活力ある浜をめざして いま、そして未来へ」

特集2 平成31年度 水産予算概算要求

特集3 秋サケ定置網漁解禁 

特集4 マツカワの資源増大・消流対策本格化

☆第59回全道漁協みな貯金運動『活力ある浜をめざし いま、そして未来へ』

 〝活力ある浜〟をめざす第59回全道漁協みな貯金運動が9月3日からスタートした。運動期間は10月31日(火)までの2ヵ月間で、10月17日(火)の貯金日をピークに漁協に心と力を結集させる。重点推進項目の懸賞付定期貯金『海の子応援マリンちゃん定期』(取扱期間12月28日まで)は、期間1年以上・新規10万円以上(増額10万円以上)の契約者に三段階でプレゼントを企画している。

☆概算要求 水産庁3千億円と前年当初の1.7倍

 平成31年度予算の概算要求が8月末で締め切られ、概算ベースで予算規模は5年連続で100兆円を上回り、102兆円台と過去最高を更新した。政府は4兆円の成長産業化枠を設け、ICT化、スマート化、ロボットなどの予算が集中した。

 農林水産予算は、農協・農業改革に続いて林業、水産業の改革を実現するための予算が盛り込まれ、予算規模は2兆7千億円と前年度当初予算の19%増。水産庁予算は「水産改革の推進」予算として1.7倍の3千億円を要求。「本気度が浜に伝わる」具体的な予算措置による政策の実現をめざす。資源管理の強化に伴う休漁や廃業に対する経営対策を新規に計上するとともに、従来からの漁業経営安定対策などを拡充した。漁船リースや機器導入事業は補正から当初に組み替えされ、より一層強化された。

☆秋サケ定置網解禁 初セリ

 昨年2千万尾を割り込み、昭和55年(1980)以来の大不漁となった本道の秋サケ定置網漁は、今年4年魚中心に3千万尾に回復する予想が出ており、浜の期待が集まっている。8月30日からのえりも以東を皮切りに順次、操業がスタートするが、平成26年(2014)から始まった第13次定置漁業権が有終の美を飾れるか、注目される。

 札幌中央卸売市場で9月3日、道産秋サケの初セリが行われ、カネシメ高橋水産で日高産ブランドサケ「銀聖」のメス(4・2kg)がキロ単価5120円、丸水札幌水産では4・7㎏の銀聖メスが同5678円の最高値をつけ、昨年の初セリでの最高値を2千円ほど上回るご祝儀相場となった。

☆マツカワ 今年の消費拡大イベント 過去最高の30施設で展開

 えりも以西栽培漁業振興推進協議会(以下=以西協)主催の平成30年度第1回マツカワ消費拡大プロジェクトチーム(以下=PT)本会議が9月1日3日、札幌第二水産ビルで開かれ、今年で4回目を迎えるマツカワ消費拡大イベントの実施計画や事業予算、「王鰈」ブランドの管理規程に関する協議が行われた。今年の消費拡大イベントは札幌市内に加え、札幌近郊および道内主要都市へと範囲を拡大し行われる。

☆ 農林水産物・食品の輸出 30年上半期実績 水産物は1,546億円で16.4%増、サバ、ホタテ好調

 水産物は、香港421億2千万円(7・9%増)、中国257億7千万円(22・6%増)、米国152億6千万円(1・0%減)が上位3カ国で、中国の伸びがめだった。品目別では、中国向けのホタテ(4万7157㌧・179億2千万円)の数量が対前年比117・9%増(金額同20・3%増)と回復したほか、アフリカ諸国向けのサバが19万4540㌧、205億1千万円と数量で28・5%、金額で50%増加した。また、豊漁のイワシは6万3千㌧・51億円と数量で153・7%、金額で140・9%の大幅な増加。近年伸びているブリは4800㌧・84億円と前年並み。ナマコ(調整)は341㌧・97億3千万円と数量で21%、金額で6%のいずれも減。

☆海面区画漁業権の切替 第14次海面区画漁業権 全道209件を免許

 道は、8月31日で養殖などを行う海面区画漁業権の期間が満了したため、9月1日付けで新たな漁業権の免許を行った。今回の第14次海面区画漁業権は、全道で209件を免許し、新規13件、廃止5件。前回(第13次201件)に比べ8件多かった。

 


今月の表紙は「秋サケ定置網漁スタート 豊饒の秋に期待」(大樹漁港・広尾港)

2018-09-10 20:28:16 | 月刊水産北海道

 本道の秋漁本番を象徴する秋サケ定置網漁が全道各地で解禁された。十勝管内は8月30日に陸網の網入れが始まり、当日中に大樹が2㌧を水揚。翌31日は広尾・大津の両漁協も操業を開始し、広尾21㌧・大津19㌧・大樹4㌧をそれぞれ水揚した。初日の漁模様について広尾漁協の亀田元教組合長は「初日に揚がった魚は9割方銀毛の4歳魚で小型。3年魚がほとんど見えないのが気になる」と状況を語る。(写真と文・鈴木記者)


9月号が地震で少し遅れました これからが勝負の今シーズン

2018-09-10 18:38:49 | 月刊水産北海道

9月号は、サンマや秋サケの回復で、秋漁の最盛期となるはずだった。

編集が終わった5日に超大型の台風21号が北海道に接近。操業を見合わせたり、定置の網入れを遅らせることで、被害を回避した。

ようやく台風一過、スタートだと意気込んでいたら、6日未明に最大震度7の「北海道胆振東部地震」が発生し、北海道全域を「ブラックアウト」が襲った。直下型地震の震源地に近い厚真町、安平町、むかわ町などで大規模な山崩れが起こり、土砂で40人に及ぶ犠牲者を出した。

しかし、9月10日からは停電なども収まり、通常の日常が戻り、操業が再開された。産地における水揚げの受入体制は整ったものの、トラック輸送がなかなか確保できないなど、物流に不安が残る。消費地の鮮魚の取引意欲は少し弱く、荷動きはまだ十全ではない。

ともかく、台風、地震による大規模な損害はまぬがれ、これからが水産業の勝負のとき。ぜひ、大漁をして北海道漁業100万㌧の壁を破ってもらいたい。

台風、地震は想定外でしたが、そういう意気込みで9月号をお届けしたいと思います。


食の輸出拡大戦略推進状況(30年上期) 道産水産物・加工品304億円、26.4%増

2018-09-10 15:17:49 | ニュース

 道が取り組む食の輸出拡大戦略の推進状況は、30年上期の道産食品全体の輸出額が374億円と前年同期に比べ27.7%増加した。うち水産物・水産加工品は304億円で同じく26.4%増加した。主な品目では、ホタテ貝が209億円と前年比62億円・41.9%増加した。

 2019年〜2023年の第2期戦略では、道産食品輸出額1,500億円をめざす。うち水産物・水産加工品は1100億円を目標とする。なお、第1期戦略の目標は、30年までに全体で1,000億円、うち水産物・水産加工品750億円となっている。

 10日に開かれた道議会水産林務委員会(冨原亮委員長)で遠藤俊充水産局長が説明した。


北海道胆振東部地震による水産被害(9日現在) 胆振、日高で係船岸壁や荷捌き所の一部破損16件

2018-09-10 15:16:47 | ニュース

 6日午前3時8分、胆振地方を震源とする最大震度7を記録した「平成30年北海道胆振東部地震」は、厚真町を中心に大規模な土砂崩れで死者40人、北海道全域に停電をもたらした。8日はほぼ電力が復旧し、10日から秋サケ、サンマなどの操業が再開され、水産物の受け入れ体制も整ってきた。

 道水産林務部がまとめた被害概況によると、水産関係被害は、むかわ町(鵡川漁港)、日高町(富浜、門別漁港)など16件で係船岸壁、荷捌き所などで一部破損がみられた。大規模停電に伴う休漁はおおむね復旧し徐々に操業を開始した。冷凍・冷蔵庫に保管されている原材料・製品への影響は関係団体と連携し、状況を把握に努める。一方、林業被害は調査中だが、厚真町北部を中心に多数の山腹崩壊が発生しており、被害が大規模、広範囲で起きていることから、8日の現地調査を踏まえ、被害ヵ所の早期復旧に向けた対策を実施する。10日午後開かれた道議会水産林務委員会(冨原亮委員長)で幡宮輝雄水産林務部長が説明した。