絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

美術史クイズ 147 解答と解説

2011-05-16 | 美術史クイズ
美術史クイズ 147

解答

第1問 カイユボット
第2問 印象派
第3問 ドガ
第4問 仲間の絵を買って、生活を助けた
第5問 ルーブル美術館に寄付をした。

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解説

カイユボットの家は裕福だったので、印象派の画家たちを助けるために、仲間の絵を買ってあげました。そして、カイユボットが亡くなった時、遺言によってルーブル美術館に寄付することになっていました。しかし、ルーブル美術館は、それらの絵を拒否しました。まだ印象派の絵は認められていなかったのです。
その後、受け取ることになり、今は、そのほとんどがオルセー美術館にあります。
カイユボットはドガと親しかったので、印象派に入ることができました。印象派のグループは後半は、ドガが主導権を握り、ドガの親しい人が入ってきます。

今は、カイユボットの風景画も認められて再評価されています。
例えば、このヨットの絵などは、なかなかいい絵です。

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県展指導を振り返って  1

2011-05-16 | 絵画指導
昨日、県展の搬入を終えました。
私は、本庄第一高校の生徒と共に搬入を頼んだので、学校へ持って行き、顧問の棚沢先生にお願いしました。そのため、直接美術館にはいかないで済みました。棚沢先生どうもありがとうございました。

今回私が教えたのは、受験指導をしているUさんとデッサン会の人たち11人でした。私を含めると、13人が出品したわけです。昨年も同じ人数でしたが、メンバーは二人入れ替わっています。
果たして、今年はどうなるでしょう。昨年は、1人落ちただけで、すごい結果になりましたが、埼玉県展は全国のプロの展覧会よりもレベルが高いと言われるので、うっかりすると、日展に入選する人でも落選してしまうことがある気の抜けない展覧会です。
私は、全員入選を目指して指導しましたが、そううまくはいかないでしょう。

私がいつも指導上気をつけていることは全員が違う絵を描くということです。
一番いけないのは、みんなで囲んで一つのものを描くということで、練習なら構いませんが、展覧会出品の場合は、それはいけないと考えています。
だから、それぞれが違ったテーマを探すということにいつも時間をかけています。
偉い先生でも、なかなかその部分が大変で、生徒さんが先生のお手本を真似して描いているような状態があります。私はそうならないように、注意しています。

どうしても、見つけられない人には、私が探したテーマを紹介して、それをかかせることもありますが、できる限り自分で探すことが求められることです。実は、そこから絵の制作が始まっているからです。

言ってみれば、テーマと構図を考えることが、画家の最も重要な部分なのです。

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これは、毎回のことですが、指導者としてはとても苦労します。
描きたい物をどうぞ描いてくださいと言うのが、指導者としては最も楽です。

しかし、かなり苦労して描き終わった時、「この絵はそもそも初めからテーマと構図が悪かったからなあ、良くならないのもしかたがないよ」と言ったのではかわいそうです。どうして初めからそう言ってくださらなかったのですか?と思います。

実は、このような言葉はよく聞くことです。

私は、そのようなことは、言いたくありません。だから、テーマと構図が良くない状態では描かせないのです。

ただ、テーマと構図が良くなるまで要求していると、勘違いされるのは、それは先生の趣味の問題で、先生好みの絵にしたいということですか?と思われる方もいます。
あるレベルを求めると、そう勘違いされます。

本当は、私の求めている以上の物を、みなさんに探してもらいたいのですが、それができない人はそう思います。

私は、テーマと構図を勧める場合、その人の力量も考えます。この人の力で描くには、どのようなものが良いか、物によっては県展入選レベルまで持っていけない物もあるからです。例えば、人物を描きたいという場合は、そうとうなデッサン力が必要とされます。だから、初心者に人物を描かせることは絶対にできません。3カ月でプロ級の絵を描かせる方法を考えていますが、その題材として人物はありません。絶対にダメです。また、石膏像もダメです。笑ってしまうような石膏像になってしまいます。
また、絵ハガキのような風景もダメです。風呂屋のペンキ絵になってしまいます。

いま、私が指導している人たちの絵を見ていただくと、素人でもプロの力に近づいた絵になる物を描かせています。
そして、ただの平凡なものではなく、テーマ性のあるものを意識しています。それがお分かりになるでしょうか。
その辺に、私の作戦があります。そこが秘訣でもありますね。

今日はこれくらいにしておきます。



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