絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

今日のデッサン会

2011-05-19 | デッサン会
今日のデッサン会で、アリアスを描いているHさんのデッサンに手を加えてみました。

このアリアスのデッサンは、一か月くらい前から始めていますが、どうにも捕まえられない様子なので、
私が描き方を示してやりました。始める前と後を撮影しましたので、比べてみてください。

 

本人が描いたものをある程度尊重して描いていますが、基本は、下を画面の中に入れること、上はぎりぎりか場合によっては画面からはみ出しても良いという感じで描くことを勧めました。
美大受験生のデッサンでも、割とこれはルールにしてもいいようです。例外はありますが。
下を入れると安定します。上を切るとのびのびします。そのルールです。
反対だと、下が安定しません。上は押し付けられた感じがします。

この場合は、下が左が遠いので、やや左上がりになります。

下から首のつけ根(鎖骨が始まる辺り)までが、ほぼ全体の4分の1になっているので、それを基準にしたらよいと話しました。
これは、見る角度によってもちがいますから、今回はこの位置からたまたまそう見えただけです。

また、左右ですが、一番左は角のようになっている部分です。また、一番右は肩の部分です。
その二つの点を重要に考えて全体の入れ方を考えました。

後は、卵型の頭と円柱の首という考え方ですが、このアリアスは髪の毛で首が見えにくくなっています。
しかも円柱が下へ行くほど広がるように感じるので、円錐の首と言った方が良いでしょうか。
それから、左右に同じような物がありますが、その高さ比べをしていきます。
右の肩と左の肩がどちらが高いか?(画面の中でどちらが上に見えるか)
肩と肩は首の後ろを通過して、どのように繋がっているか?
髪の毛の垂れ下がった下の部分は左右どちらが高いか?
鼻と肩の高さ比べ、耳と目の高さ比べ、
二つの角の位置比べ、近い方を強く描いて、遠い方をぼかしておく。

後ろの髪の毛は、箱を掴むような気持ちで面で捉える。
そのようなことを説明しながら、描いてみせました。

いかがでしょうか。

そして、それを後で、DVDで見られるように、撮影もしてもらいました。
このように、手直しした場合は、時々撮影をして、多くの人に見ていただけるようにDVDを作っています。

どうやって描くのかが手に取るようにわかります。
なかなか描いて直す場面は見られませんから、貴重なビデオだと思います。

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因みに、もう一人、これは今日ではありませんが、以前別の角度から直してみたものがありますので、掲載します。



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退職後の生き方 2

2011-05-19 | いろいろ
退職した後、やることが見つからない人に、絵を描くことをお勧めしました。

何でもいいから趣味を持つといいですね。と言ってみたいのですが、私は他のことを知りませんから、絵をお勧めするわけです。ただ、楽しんでやるだけなら何でもいいと言えますが、ある程度のレベルを目指して、張り合いを持って挑戦するには、他の世界でもできるのかがわからないからです。
まず、スポーツで一流を目指すのは、年齢的にダメだろうと想像がつきます。他の事も一流を目指すのは、若い時からやらないとダメだということがあるでしょう。

しかし絵は何歳からでもプロの世界と戦うことができます。だから、お勧めするのです。

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私は、絵の道に身を置くという言葉が好きですとお話しました。

その内容は、

1、自分で絵を描く。
2、展覧会に出品する。
3、絵を教える。
4、本を出版する。
5、美術史を学ぶ
6、講演をする。
7、美術史講座を開く。
8、批評会の指導依頼を受ける。
9、展覧会の審査をする。
10、指導DVDを作る。
11、ホームページを開いて、ブログを書いて紹介する。

などをしています。

たった一つの「絵」ということだけで、こんなにもやることがあります。
そして、そこで出会う人たちがいます。

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いま、テレビの取材が入りました。
公民館からは、絵の講座を依頼されました。
今日は、これからデッサン会があって、夜は一般の絵の会の依頼で、批評会に行きます。
6月には、美術出版社から西洋美術史の本が出版される予定です。

こんな風に生きています。
甲状腺の手術で命拾いしましたので、生きている幸せをかみしめながら、人の役に立つことを一つでも多くできたらいいなあと思っています。







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退職後の生き方

2011-05-19 | いろいろ
みなさんは、定年退職をされたら、何をして過ごしていらっしゃいますか。

みんな仕事に生きて、家族を養って、立派な人生を送られた方が多いと思います。
それに比べると、私は一人前のことはしてこなかったと感じます。
結婚もしないで、そのためいつまでも甘ったれた青年気分でここまで来ているのかもしれないと思います。

一応、学校の教員を27年勤めさせていただいて、なんとか社会的には一人前の顔をして生きてきましたが、その実、みなさんが当たり前のようになさっている家族を養うということを全く経験しないで来ました。
そうなると、この先、家族がないまま天蓋孤独の人生を過ごすことになるのかとふと思います。

ただ、そういう人生であっても、私には絵があります。
絵と言っても、描くだけではありません。絵を通じた人間関係があります。
私は、絵の世界に身を置く喜びを感じます。そこで出会った人たちはとても貴重です。
もし、絵を描いていなかったら出会えなかったすばらしい人たちがいます。

仕事では、偉くなる人がたくさんいますが、退職したらただの人なんてことはないでしょうか。

やることが無くなって、つまらない余生では困りますね。

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私は、絵を始めるのに、年齢はないと思っています。
騙されたと思って、絵を始めませんか?

私が今、指導させていただいている方たちは、みんな60歳を過ぎてから本格的に始めた人ばかりです。今回の県展制作をごらんいただければお分かりの通り、初めて描いた方でも、かなりのレベルの絵が描けるのです。

それには、ちょっとやり方がありますけれど。
それを教えられる先生がいることが一番重要です。

ただ、むやみに描いてもダメです。
先生の絵が一流でも、教え方が二流ではだめです。
そのノウハウを指導できる先生をみつけてください。

また、いくら私がこのように指導していると言っても、それは、生徒さんたちの質にもよります。自分勝手にどんどん進めてしまう人はダメです。
聴く耳を持って、素直さと根性が必要です。それを備えていれば、下手でも大丈夫です。

私は、高校生を指導してきましたが、少しくらい上手くてもハートがダメな子は伸びませんでした。いえ、私の元にいられませんでした。そして、逆に下手でも素直で一生懸命な子は、どんどん伸びました。だから、上手な子を下手な子が努力で追い越していく様子をずっと、見てきました。

真面目で一生懸命な子が報われる世界を作った気がします。

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話がそれましたが、退職して何をしたら良いかと考えている方に、絵を描くことをお勧めしたいと思います。素直な気持ちで一生懸命やる方なら、誰でも伸びる秘訣をお知らせします。




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