イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ひさしぶりにイギリスの伝統料理、庶民の味、ランカシャー・ホットポット**緊急速報、蝶!***

2015年10月23日 09時00分00秒 | 英国の食べ物、飲み物
>今まで、ストックポート日報で紹介しなかったのが不思議なぐらい、イギリスでなじみのある家庭料理です。

ランカシャー・ホット・ポット Lancashire hot pot


ストックポートは今でこそグレーターマンチェスターのボロウ のひとつ( Borough of Stockport )ですが、かつては、チェシャーとランカシャーにまたがる町でした。

じゃあ、ここらへんの郷土料理かというと、そうでもなく、昔からイギリス中で食べられています。

ランカシャーにたくさんあった綿織物工場の労働者が発明したことになってるらしいです。

ホットポットというのは、日本でいうキャセロールのことだと思います。


子羊(ラム)の肉のぶつ切りと、にんじん、玉ネギ、カブなどの根菜類を、液体のラムストック(即席のキューブを溶かしたものでOK)にひたし、厚手の蓋つきなべにいれて、じゃがいもの薄切りで表面を覆う。
オーブンで比較的低温(160度ぐらい)で、2時間ゆっくりローストするだけ。ものすごく素朴で簡単な料理です。

ラムの脂が滲みた野菜を子供たちがよろこんでたべてくれます。

伝統的には、塩のみの味付けで、こってりとろみをだすため、ウシかブタの脂を溶かし込んで、じゃがいもの艶出しのため上にも塗りたくったようです。
くどそう・・・

羊の腎臓もよく使われていたそうですが、今は一般的じゃないようです。腎臓も加えて味にコクをだすことはあるようですが。

菜食主義者のうちの夫が、子供たちの要望にこたえて、つくってくれました!!

日本人にはラムのくせのある臭いに抵抗のある人が多いと思います。

イギリスでも、くさみを気にする人は、ハーブ類をいれたり、ロースト・ラムのようにテーブルでミントソースをたっぷりそえたりして食べます。



安い硬い肉も長時間調理すると、とろとろに柔らかくなるし、いっぺんに大人数分が用意できるので、貧乏人の家庭料理や、お屋敷の奉公人のまかない飯でもあったそうです。



インゲン豆は、別に短時間でゆがきました。

ホットポットじゃない温野菜を添えるのは、伝統に反する邪道かもしれません。

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追加、緊急速報さなぎが羽化!!!!!

どうしよう!?

越冬しなかった!

今朝おきたら、さなぎボールの底で、白い蝶が1羽、ばたばたしてるのを発見。
外の気温は約、9度。外に出して、まだ咲いているナスターチウムの花にのせて、様子を見ました。



動かなくなった。
英語でグーグルしてみました。

オオモンシロチョウ cabbage large white は、ヨーロッパでは越冬しないって書いてある!気温23度以下のところにおくな、とも。

あわてて家に入れて、まださなぎの兄弟たちが張り付いているボールに戻し、飼いかた指南に載っていた、砂糖水をつくって、ボールのそこに置いたけど、見向きもしない。

どうしよう。
飼いかた指南ウェッブには、家の中で交尾させて卵を産ませろってかいてある・・・・
蝶になって一週間の命・・・・うちで死なれるのいやだなあ・・・大きな水槽もないし・・・・

まだ、外の気候はおだやかです。寿命のあと一週間、ナスターチウムの花も霜が下りるまではだいじょうぶそうだし、外に出してもいいかなあ。


家の中で、羽ばたきながらテーブルの上を這い回っています。

椅子にとびのって、動かない。

どうしよう?!



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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ホットポット (kakowaka)
2015-10-23 19:57:33
っていうんですね。キャセロールという料理もよく知りませんでした。
確かに、肉のうまみが野菜にしみていて若者が好きそうな料理ですね~。
ミントソースっていうのも初耳です。

ところで、さなぎが孵化しちゃったんですね?
あれあれ、彼らは季節を間違えちゃったってことなんですか?それとも、今年は例年より寒くなるのが早いんですか?
手乗りモンシロチョウ (八幡@若林の弟)
2015-10-23 20:18:53
躾けてみましょう。
口移しに砂糖水飲むかもしれません。(^O^)
お母さんの手作り料理 (Sandy)
2015-10-24 05:56:09
スーパーのなんたらディナー3コースで10ポンドぽっきり とか、できあいの冷凍食品や電子レンジでチン食品がはびこる現代で、お母さんがこうやって 普通の(今や普通でない)ごはんをつくっている。そして息子さんたちが喜んで食べている。
江里さん、素晴らしいです。

便利さと引き換えに失ったものは何だろうと考える今日この頃です。
蝶、手作り料理、ミントソース (江里)
2015-10-24 06:44:39
夏の終わりに羽化するのもあるみたいですが・・・それにしても、うちのは遅かったみたい・・・まだナスターチウムが庭で元気に咲いてるので、思い切って、明日の朝、外に出すことにしました。砂糖水飲んでくれないので、プラスチックのボールのなかで惨めにしばらく生きるより、生まれたナスターチウムの(遅咲きの別株ですが)上に戻して花の蜜をすってから死んだほうが蝶らしい最後でしょう。今年は例年より暖かな秋です。卵は産めないでしょう。
まだそんなに寒くない。
手乗り蝶は可能です!イギリスの海辺など観光地によくある、バタフライガーデン(蝶が放し飼いになってる温室)では指に砂糖水つけてとまらせてます。大きな蝶がたくさん手のひらに載せた砂糖水の小皿にたかって長い口を伸ばして飲んでるのもテレビで見たことがあります。
やりたかったけどうちのは小さくて華奢すぎるかも・・・えっ口移し?

Sandyさん、この料理つくったのは、ヴェジタリアンの夫です。
ヴェジタリアンについては、イギリスの夫世代の第一期ヴェジタリアンのポリシーは世界でも特異で、おそらく、日本で考えられているのとは違った背景なので、日報の本欄でちゃんと書きたいとずっと思ってるんです。
い~かげんなこと書けないし、調べたりビジュアルそろえたりとかでつまずいてかけずじまい。そのうち・・・

ミントソースは日本になかった?ミントソースは甘酸っぱくて上の息子のお気に入り。おさじですくって舐めてます。ソース特集もしようかと思ってます。

このごろ料理さぼってます。おほめにあずかり、光栄です。
写真のミントの葉はうちの庭に勝手に生えてます。
サラダに入れて食べてます。、ミントソースをつくってみようと思いつつ、実行したことはありません。
瓶詰めがやすくかえるから。保存料も入ってて長持ち、添加物のおかげで、鮮やかなツヤツヤした緑がきれい。
よくないってわかってるんです!便利なものを取り入れるのはO Kってことにしましょうよ。



あー (Chun)
2015-10-24 09:13:46
ごめんなさい!生態が違うのですね。まだ外は蝶が飛んでいるようなら、早くお相手が見つかるように外に放してやるのもいいかもしれませんね。

この料理、イギリスに引っ越して最初に作ったイギリス料理です。台所のオーブンのクックブックに載ってたんです。オーブンのタイマー、便利だったなぁ。日本のオーブンレンジは煮込み料理をつくることは想定してないですね。冷蔵や輸送の技術がすすんで最近は日本でもにおいの少ない新鮮なラムが食べられます。イギリスでBBCの料理番組で見た、ラムのソテーのチキンリバーマサラ添え(http://www.bbc.co.uk/food/recipes/spiced_cannon_of_salt_53415)が好きで、たまに作りますが、ラムのかたまり肉はデパートでしか買えませんね(苦笑)バジルのソースも自分で作ると色が変わっちゃいますよね。日本だとバジルソースは高いしミントソースは高級食材店にしか売ってないから作りますが、イギリスだと手軽に買えますもの、よしとしましょう。

イギリスでの家探し中、実に30軒近くの家をまわりましたが(それも一日半で)かなりの割合でガレージに冷凍庫を所有されてました。その後、日常生活を垣間見るようになり、長女はイギリスやアメリカで勉強したいけどホームステイは怖いなぁと言っています。長女、食いしん坊なんで(笑)
娘の同級生が13歳の時、動物愛護に目覚めてベジタリアンになりました。親も彼女の気持ちを尊重してくれたようですが、魚、肉、卵、乳製品も食べない、でもケーキは食べる、野菜は好きじゃないからそんなに食べない、という、たんぱく質をベジタリアンフードに変えただけのような食生活でした。しかも、UGGのブーツ履いてたなぁ(笑)
ホットポット、手料理、ヴェジー、ミントソース、蝶 (江里)
2015-10-25 01:01:18
シチューは、お鍋の底が焦げ付かないよう、かきまぜてないとだめでしょ。ホットポット(キャセロール)は、オーブンにいれてほっといていいのでラクです。朝いれて超低温にセットして会社に行く人もいますよ。帰る頃に出来上り。
日本でも「スロークッカー」でやってる人がいるはずです。

働く主婦は料理にあまり手をかけられないのは世界共通。人それぞれですが。
日本にはそれでもある「子供には手料理と、手作り弁当を」のプレッシャーが、イギリスではないので気楽です。
冷凍食品やレイディ・ミールが普及していて、それがやましくない背景には「うちはうち、よそはよそ」文化があります。
Chunさんのお宅や我が家では母親が長く専業主婦で、子供たちにはお母さんの手料理がおなじみですが、それが難しい事情の家の子供もいっぱいいます。イギリスでは、親子揃って「うちはインスタントしか食べない」と公言してるし。子供たちにはうちが標準ではなく、家庭によって事情が違うということも理解させたい。
もし、ホームスティに行って、毎日冷凍ピザかチキンナゲット、「アンクル・ベン」の家庭に当たっちゃったら素晴らしい社会勉強です!

動物愛護の近頃の、特に子供たちのヴェジー志願は、続かないことが多いです。家族ぐるみで取り組まないと、栄養の偏りや、社交上のバリアなど、子供の意思だけでは解決しない問題、多数。
うちの夫世代の、イギリスの元祖ヴェジー世代は、畜産や流通のあり方にプロテスト、消費者運動的な背景もあって定着したのです。
だから、うちの夫のように魚はたべる、革製品や、肉食者との同席、自分は食べないけど人の食べる肉の調理はOKのうヴェジーも、けっこういます。詳しくはそのうち、本欄で書くつもりです。
 やっぱり日本のデパートに行けばあるのね、ミントソース。普及はまだまだ?

今朝、蝶をナスターチウムの葉の上に放して外出しました。ゆっくりはばたいていつまでも飛ばなかったので心配でしたが、かえったら、いなくなっていました。一時雨が降ったけど、おだやかな日で、気温も15度はありました。
ご心配をおかけしました、だいじょうぶでしょう・・・・


蝶々とベジタリアン (田村尚子)
2015-10-25 19:20:04
羽化してしまったのね。私もどうしたらいいのかわかりません。きっと外にいたらサナギで冬越ししたのよね。自然のままにした方がいいという教訓ですね。
私も後悔した思い出があるの。幼虫からサナギに脱皮するとき、脱いだ皮が足の先っちょからなかなか取れなくて、ずーっとモゾモゾクネクネやってるので、つい手伝ってしまった。皮をちょっとだけ引っ張ってあげたの。そしたらその子は後ろ足を木の幹に着けることなく変な形のサナギになり羽化しなかった。私が手を出しちゃったために成虫になれなかった。本当に後悔。
ヴェジーについて、とてもとても興味があります。いつかぜひ詳しく教えてね。
砂糖水飲まないなら (田村尚子)
2015-10-25 19:23:06
ダメもとで、水で少し薄めたハチミツはどう?

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