イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

モデル撮影の背景としても絵になるらしい名物骨董市で見つけた気になる品々

2024年02月18日 08時00分00秒 | ストックポートとその周辺

ペア・ミル Pear Mill の、Stockport Vintage Emporium という「お手頃骨董市場」にまた行ってきました。

 

ペア・ミルの人目を惹くランドマーク、巨大な洋ナシ型キューポラのてっぺんがが建物の向こうにちょこっとだけ見えています。

青空を背景に陽の光を反射する銀色の洋ナシのシュールな造形を向こう側に行ってちゃんと見たいという要望は、寒いからすぐに屋内に入りたいという夫に却下されました。

 

ペア・ミルについて書いた連日の記事2本のリンクです。☟

ナシのキューポラのある町、栄光の歴史の最後を飾るお茶目建築、今は人気の商業施設

ナシのキューポラのある名物ミル建築に見る古い建物の利用法

 

煙突塔の四すみにちょこんちょこんと鎮座する、こだわりの洋ナシ装飾です。

 

ガラス製の「ケーキ・ドーム」を買いたかったのです。

ペア・ミルの名物ティー・ルーム The Tea Room のカウンターで英国伝統のケーキの数々をディスプレイしている、ちょうどこんなケーキ・ドームをさがしていたのですが...

 

ちなみに...(話がそれます)

私たちとほぼ同じペースで店内をまわっていた、若い中国人女性が2人いました(上の写真)。2人の目的は買い物ではなく、写真撮影。

パンデミック後、中国人観光客の数が少しずつですが、また増えてきているようですね。

売り物の骨董/ガラクタや、ヴィンテージ・ファッションには全く興味がないらしく、本格的なカメラを持った女性が連れの女性の写真をひっきりなしに撮り続けていました。(カメラを持っていない女性もスマートフォンはあるでしょうに、自分が撮る側にまわらないのかと...余計なお世話ですが...気になりました)

この2人は私たちとやはり同じ時にティールームに来て、何も注文せずに写真撮影を続けました。立ち去った客が使った、片付けられていないテーブルに座って、置いてある汚れたティーカップを手に「ティータイム」ポーズの写真をたくさん撮っていました。別に誰にも迷惑は掛かっていないので、余計なお世話なのですが...ちょっとハズカシイですね。

 

私が注文した軽食の、ポークパイです。

 

概して言えば...英国や欧州で見かける中国人観光客は、日本に大挙して押しかける団体旅行の中国人よりもずーっとずっとスマートです。「爆買い」を目撃したことはありますが、大声で話したり、割り込み、ポイ捨てを見かけたことは皆無です。英国に来る彼らの多くは英語を流ちょうに話せるようですし。(この人たちも私と通路を譲り合い、にこやかに Thank you という礼儀正しい人たちでした)

ただ...同行の人の写真を撮りまくっている人が異様に多いのが...異文化ですよね。

 

パンデミック前には、男女問わずプロのモデルのようなポーズを次々とかえて写真撮影する中国人観光客をいろいろな場所で見ています。日本の若い女性はわざとヘンな顔やピースサインやテレかくしのおどけたポーズで写真に撮られる人が多いのに対して、中国人の若い女性は観光先で「ー写入魂」の美人写真に挑む様子が...興味深いです。

 

で、ケーキ・ドームですが、ひとつだけ見つけたのがこれ。

ドームにのっかっている牡鹿の頭がジャマです。でもなぜ、シカ?貴族の狩猟パーティの際にヴェニスン(シカ肉)のパテでもデイスプレイするためだったりして...?

買えるのなら、中古品が環境のためにも望ましいのですが...!オンラインショッピングサイトで買うしかないでしょう。(いくつかもう見つけています)

 

私たちは、本格的な骨董品 antique ではなく、英語で「collectible」と言われることが多い「好きな人には価値がある、よってガラクタ brick-a-brac ではない」ランクの古道具/中古品をみて回るのが大好きです。

ただし、モノをふやさないように気をつけているため、めったに買うことはありません。

そのかわり、気になったものをいくつか写真に撮って帰りました。

 

中国の指圧のツボを示す、人体モデル。

肉体美の、顔が端正な東洋人でした。

 

日本の中学校の制服のセーラー服が25ポンド(4731円)で売られていました!

「金子美穂」さんが着用した「川越東中学校」の制服です。胸ポケットに名札が縫い付けられているなんて、ずいぶん昔の...それこそ私が日本の中学校に通っていた頃(50年近く前)のものだったりして。

これと同じタイプ(濃紺セージのセーラー服)の日本の制服が他に5着売られていました。

興味をひかれたティーポット、サーモス、コーヒーポットのコレクションです。

 

 

紅茶の消費量が莫大なここ英国でも、ティーポットで紅茶を入れる人はごくわずかなはずですが、紅茶へのこだわりがある夫は古いタイプのティーポットを愛用しています。

 

「買いたい」言ったら夫に激しく拒絶された、古いガーデン・ノームです。

赤いとんがり帽子にグリーン系のジャケットを着たどぎつい色合いのものが多い、白髭の庭のお守り妖精です。

私が気に入った、他では見ないこの謎の「お口ポカン」の表情が夫の憎悪の的でした。

 

1980年代ごろまで出回っていたウシの絵と牛乳会社名の入った牛乳瓶を集めている人はとても多いと聞きました。

へたっぴなウシの絵がかわいい!12ポンド(2271円)だったかな、5ポンドぐらいなら買ったのですが。

私の家でも15年ほど前まで、牛乳配達を利用していました。やめた頃、担当の牛乳屋さんが引退しました。その後この地区を引き継いだ担当者はいません。

現在、利用する家庭は激減です。スーパーマーケットで大きなサイズを、あるいはコンビニエンス・ストアで必要な時に必要な分だけ買った方がお得で便利ですから。

昔ながらの牛乳配達、高齢世帯の多い地域ではまだ細々と営業しているはずです。

空のビンはドアの外に置いておくと回収される、牛乳会社の所有物なので取っておく人は少なかったはず。ゴミを出さない環境に良いシステムですよね。

 

ずっしりと重い鉄製のくるみ割りイヌ。

顎が外れたナサケナイ表情が気に入りました。

 

夫が見せてくれた、タマゴを集める金網のカゴです。

持ち手を持つと提灯のようにのびてソロバン珠のような形になります。戦前戦後に英国の田舎でよく見かけた、夫にとっては懐かしい品だそうです。

 

買ったモノはひとつだけ。

19世紀末の英国製、大量生産のちょっと見は「デルフト焼き」風ディナー・プレート、4ポンド99ペンス(944円)はお得です。以来1週間、毎日私が使っています。

夫は骨製の柄のついた古いバターナイフをさがしたのですが、1本だけで買えるものは見つかりませんでした。英国では現在バターナイフを使う家庭は少ないはずです。どこの家でもバターやジャムを塗るのにディナー用のナイフを使いますから。

 

ティールームと...

 

...ポークパイのなかみの写真です。

 

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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犬と暮らせば (浅井洋)
2024-02-19 10:43:06
盛り沢山の 情報
  ありがとう ございます
楽しく 読ませて 頂きました

日本のセーラー服を 買いに来る人が
  居るのかな? と 思いますが
   
浅井さんへ (江里)
2024-02-20 07:50:51
情報がお役に立ちましたでしょうか。嬉しいです
犬と暮らせば (浅井洋)
2024-02-20 15:57:46
写真だけとる 中国人
 広島でも 見かけますけど
ジャマだし 失礼ですよね
 日本語も 英語も ワカラナイフリするし

 (記事から)中国人女性が2人いました(上の写真)。2人の目的は買い物ではなく、写真撮影。
パンデミック後、中国人観光客の数が少しずつですが、また増えてきている

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