墨攻:小説

2007-02-22 01:17:34 | Book
先週末は漫画喫茶で漫画版を読み、今週は小説を読んだ。

個人的には、映画版が一番面白かった。
小説だと武器の説明が文字だけなので、攻城戦の守りの技術がわかりにくいが、映像になるとさすがにわかりやすい。戦争の残酷さもリアルで、墨家の思想にも共感しやすい。ラストシーンも良かった。

本家の小説版は、墨家の兼愛思想と、理想を追求した結果の異常な規則の対比が、物語中でシニカルに表現されていて、墨家が滅びたのも納得させる内容になっている。

漫画版は世間では評価が高いようだが(そもそも漫画がなかったら映画もない)、梁城攻城戦が終わった後の独自展開は、今一なアクション漫画と化し、のめりこむ事ができなかった。

映画版:平和の為に戦う。入ってもいい。
小説版:異様な集団。立派だとは思うが入りたいとは思わない。
漫画版:格闘技と秘術を身に着けられる。入ったら死ぬ。

墨攻
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