世間では、食品偽装問題がにぎやかである。阪急阪神ホテルズに端を発したものであるが、一流ホテルや百貨店のレストランなど、大幅に広がった。リッツカールトンや高島屋にまで広がるとは驚きである。福井のユアーズホテルでもあったようだ。まあ、安い店なら初めから疑ってかかっている場合もあり、しょうがないと思うが、ある程度の金を払うような店だとやはり問題である。
偽装にもいろいろあり、ブラックタイガーを車エビと表示するなどは完全な詐欺であり、刑法犯である。調理部門はある程度独立しているとは思うが、プロなのだから、仕入れた食材を誤認するということはどうしても考えられない。ただし、中には、「おふくろの味定食」を中年男性コックが作っていたというものまであり、このあたりは笑い話ですむのではないだろうか。
先日、近くの格安ステーキ屋(いちおう「ステーキ」という名前は付いているが、いわゆるステーキハウスではない。名前は秘することにする。)に行った。ここは値段以上においしいし、和牛以外のメニューにはきちんと「牛の脂を加え、下ごしらえをした肉」と書いてあり、もともとそれを承知で食べに行っているので問題はない。まあ、だれもこんな値段で和牛が食べれるとは思わないだろう。
ところが、テーブルに「和牛ハンバーグ、和牛ステーキの販売中止」というチラシがあり、「予想以上に好評で仕入れができなくなり、しばらく販売を中止する。」と書かれていた。え、このタイミングで販売中止とは。もし本当ならこのタイミングは誤解を招くのではないか。ちなみに、この店、ホームページもしばらくメンテナンス中だった。(現在のHPでは黒毛和牛となっており、大丈夫なのだろう。この店、おいしいので誤解のないように。)
食の信頼は何とか取り戻してほしいものだが、違う見方をすれば、今回の事件で、ブラックタイガーやバナメイエビの値打ちは上がったような気がする。偽装してもほぼわからなかったような味なのだから、これからは車エビや芝エビだと思って食べることにするか。2年ほど前、敦賀産のブリが氷見ブリとして売られていることが発覚したが、それと同じようなものだろうか。
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