語る、シェフ

小さなレストランのオーナーが、日々の出来事を語ります。

  北海道旅行回想

2009-10-10 01:45:53 | 北海道一人旅
急行津軽も、大宮を過ぎるとほとんど乗客はいなかった。
最初のうちは、旅行も始まったばかりだし、これからの事を思うと、なかなか眠れなかったが、
そのうちに、眠りに落ちていった。とは、言っても、リクライニングするとは、言っても、やっぱり椅子。
ぐっすりは眠れない。何度も何度も目を覚ましては眠り、起きては眠る・・・の繰り返し・・。
明るくなってきたのは、確か秋田の手前だったような・・・?
とにかく、もうお尻が痛くなってきて、大変だった。でも、まだ若かったし、全く疲れはなかった。
ただ、お尻が痛かっただけだ。青森で乗り換え、いよいよ青函トンネル通過だ。
この日のために、青函トンネルの本を、読んでおいたので、なんかすごく感慨深かった。
別に、トンネルなんて掘らなくてもいいのに、命を賭けてトンネルを掘っちゃう・・・。
人間って、本当にすごいですよね。愚かでもあるけど・・・。

トンネルを通っている時は、もっと感動するかと思ったけど、
ただ暗い中を走っているだけなので、イマイチだった。
一生懸命、「いま、海の下を通っているんだぞ!」と言い聞かせたのだが・・・・。

札幌に着いたのが、確か7時半頃だったと思う。
実に上野を出てから、21時間かかったことになる。
食事は、どうしたのか、全然覚えてない。
ただ、札幌について、駅で宿を紹介してもらって、ビジネスホテルに荷物を置いて、
ラーメンかなんか食べに行った様な気がする。
ビジネスホテルは、素泊まりで5000円だったような気がする。
確か、ベットが3つある部屋だった。
僕は、いちばん窓際のベットを選び、すぐ寝ることにした。
次の日は、午前中は札幌の町を探索して、午後の特急で、釧路まで行く予定だった。

まだ、「北海道が本当に広いんだ!!」ってことを知らずに寝ていた、札幌だった。

   それでは、また。



   台風一過の我が家の前で・・・

2009-10-09 02:37:54 | 北海道一人旅
自転車にやっと乗れました。
風は、まだ強かったけど、新しい自転車に乗って得意そうでした。
最初は、ぎこちなかったけど、すぐにカッコよく乗っていましたよ。
車だけには、気をつけて欲しいです。

 

僕が、20代の頃、仕事柄なかなかまとまった休みは取れなかった。
でも、店を替わる時、1週間ぐらい間を空けて、良く旅行に行った。
だいたい1人で行く事がほとんどだった。電車だったり、レンタカーだったり・・・。
でも、お金がほとんど無かったので、いかに安くいけるかがポイントだったなぁ~。
電車賃と宿泊費・・・これさえ安く抑えられれば何とかなる・・・。

レンタカーの場合は、顔なじみのレンタカー屋さんがあって、
「3日で3万円でよろしく!!」って3万円ぽっきりで良く借りましたね。
2泊3日の時は、便利でした。もちろん宿泊は、車の中ですよ(笑)
電車の時は、夜行急行を使って、周遊券を買って・・・もちろん閑散期用のです。
宿泊は、なるべく電車の中で・・・あんまり良く眠れないんですけどね(笑)
本当に、若かったです。


28歳の時、7泊8日で北海道に行ったんです。
時刻表と北海道の地図を買って、乗る電車を全部書き出して、綿密に計画を練りましたね。
もちろん、北海道の閑散期の周遊券を・・・通常の3割引だったと思う・・・買ってです。
確か、5月の連休が始まる前の週ぐらいだったと思います。
夜行急行津軽(奥羽本線経由)で青森まで行き
出来たばかりの青函トンネルを通って北海道に入る・・・
と言う計画だった。

あの日は、アパートの部屋で、荷物をバックに詰めたり、洋服にアイロンをかけたりしていた。
そこに、近所の飲み友達がやってきて、
「いよいよだな、送ってくよ」なんていいながら、上がってきて、空いているところに腰を下ろすと、
テレビなんか見ながら、僕と話しをしていた。
そして、

「ちょっと、時刻表見せてよ」と言い、手渡すと、
「上野、何時だったっけ?」聞いた。僕は、
「11時半だよ。」と、言った。すると彼が・・・
「10時半になってるぜ」と言う。僕は、
「えっ!!うそだ、貸してみろ!!」と、彼から時刻表を奪い取ると、急行津軽の発車時間を確かめた。
彼の言う通り、10時半だった。

ぼくは、慌てた・・・彼は、上野じゃ間に合わないから、
新宿から埼京線で赤羽まで行って東北本線に乗り換えて大宮まで行けば間に合うかも?と提案してきた。
そして彼は、「先に駅に行って切符を買っておくから、荷物をまとめてすぐに来いよ!!」
と、言い残して部屋を飛ぶように出て行った。
僕は、目にも留まらぬ速さで荷物を詰め込むと、戸締りをして彼の後を追った。
当時、下北沢駅から5分ぐらいの所に住んでいた僕は、荷物を担いで走って駅まで行った。
改札で待っていた彼と落ちあうと、切符を受け取り小田急線に乗り込んだ。
とにかく電車に乗っている間は、どうやっても、電車が速くなるわけじゃないので、なすすべがなかった。
新宿でも、赤羽でも、僕たちは必死に乗り換えた・・・重い荷物を持って必死に走った。

大宮駅に、僕たちの乗っている電車が着いて、ドアが開いた時、
何本か向こうのホームで、急行津軽のドアが閉まって行くのが見えた。
僕たちは、顔を見合わせると、首をすくめた
仕方がないので、僕たちは、大宮のホームで記念撮影をすると、
「明日は、仕事だから送ってっけないぜ」と言う彼と一緒に、下北沢に、一旦、帰ってきた。

僕は、もちろん1日ずれただけの北海道旅行に次の日に出発した・・・10時半発の夜行急行津軽で・・・。
北海道は、広かった。

    それでは、また。