ニュースを聞いていると「事件にまきこまれた」という表現が気になる。車にひかれたり、殺されたりしたら「まきこまれた」とは言わないのではないか。事故にあったとか言うのではないか。
テレビニュースをみていると「国際社会では」という表現が多く、どの国のことかと気になる。ニュースの内容から考えると、国際社会とはアメリカ、ヨーロッパのことのようだ。世界にはアメリカ、ヨーロッパ以外にも多くの国がある。中国、ロシア、インド、アラブ、アフリカなどはアメリカとは違った感じ方、考え方をするだろうが「国際社会」でひとくくりにしていいのだろうか。
テレビで最近のロンドンを紹介していた。ロンドンに天然ガスなどでもうけて金持ちになったロシア人が２５万人も住み着いていると言う。ロシア人のパーティーや飲み屋が多いと言う。ロンドンの人口は７５０万人で、３分の１が外国人だという。規制が多くなったアメリカのニューヨークから世界のマネーがロンドンに移動してきているという。イギリスの植民地だったインドが経済成長して、イギリスの名門車のローバーやジャガーを買収している。中国人も進出して大パーティーを開きロンドン市長が参加している。しかし、開放派のロンドン市長が選挙で破れたので今後規制がどうなるかわからないという。
アラビアの海のそばの砂漠に突然摩天楼の立ち並ぶ都市が誕生した。新都市ドバイがテレビで紹介されていた。アラブのありあまるオイルマネーを惜しみなく投資して、砂漠に高層ビルが数ｋｍ連なっている。海を埋め立てて開発し、人工のやしの木状の島々をつくり住宅街が並んでいる。投機筋が買い占めていると言う。アラブには土地を私有して売ると言う観念がなかったが、王様が考えて土地を売り出したと言う。錬金術だと言う。世界最高のビルも建設中だ。建設労働者は低賃金で昼夜をとわず働いている。世界中からビル建設の労働者が集まっていると言う。世界のお金がどのように使われているのか、日本のホームレスにくれるお金はないのかと不条理を感じる。
テレビで政治家が話していた。資本主義の利潤追求の市場原理主義で地球が限界に来ているという。投機マネーが投機先を探して世界中を動き回り、会社を買収したり、原油や穀物市場に流れ込み、価格が上昇して、世界の物価上昇を引き起こしている。世界中で食料不足で暴動が起きている。労働市場でも賃金の安い国を求めて企業の工場が移動している。賃金切り下げで派遣労働者ばかりにしようとする。労働条件は悪くなる。生活できなくなっても生活保護を与えないような政策をしている。自殺者が増える。移民が入り込み自国民の仕事が奪われたり、国外に仕事を奪われたり、世界規模での競争になっている。中国やインドの経済成長で大気汚染が広がり、地球温暖化が起きている。異常気象で大型台風がアメリカやミヤンマーを襲い大被害を与えている。投機マネーや市場原理主義の暴走をコントロールしないと世界中が暴動状態になりそうだ。