お気に入りの石持の新作。前作「見えない復讐」も秀逸だったけれど、本作は本来は人民の敵である国家側の犬、番匠の素晴らしい造形力。この多大なる魅力には参りました。
何十年先の日本の未来を架空視しているが、国家による「死刑」「教育」「軍隊」「売春」「自由」についてのびのびと書かれている。すべての章が斬新で、あっという間に読んでしまいページを繰る時間も貴重で、残りが少なくなってくるとさびしくなる。こんな一気感も最近では珍しい。
著者の逆説感がびんびんこちらに伝わってくる。こういうのを秀作というのだろう。僕が呼んだ今年のミステリーでは今のところベストだ。
ただ、最後の章。記者に扮した松浦と行動に共にするシーンは、やはりあれだけ緻密な番匠にしてはおかしい。一緒に行動する方が危険だと一般人に言えるはず。ちょっと無理やりかなあとも思った。
でも、これだけの面白い材料が満載の本作。あのラストはいかにも本当にもったいない。でも、石持のことだから番匠は結局は死ななく、続作を作ってくれることだろう。楽しみに待っています。
何十年先の日本の未来を架空視しているが、国家による「死刑」「教育」「軍隊」「売春」「自由」についてのびのびと書かれている。すべての章が斬新で、あっという間に読んでしまいページを繰る時間も貴重で、残りが少なくなってくるとさびしくなる。こんな一気感も最近では珍しい。
著者の逆説感がびんびんこちらに伝わってくる。こういうのを秀作というのだろう。僕が呼んだ今年のミステリーでは今のところベストだ。
ただ、最後の章。記者に扮した松浦と行動に共にするシーンは、やはりあれだけ緻密な番匠にしてはおかしい。一緒に行動する方が危険だと一般人に言えるはず。ちょっと無理やりかなあとも思った。
でも、これだけの面白い材料が満載の本作。あのラストはいかにも本当にもったいない。でも、石持のことだから番匠は結局は死ななく、続作を作ってくれることだろう。楽しみに待っています。
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