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母性 (湊 かなえ 2012)(新潮社) 80点

2016-10-30 11:09:05 | 読書遍歴

どうしても小説の冒頭部分っていうのは流して読んではいないんだけどおろそかにしちゃってましたね。よく確認しなかったから最後の方まで誤解してました。(これがトリックといえばトリックなのかなあ)

そう、飛び降りと首吊りじゃあ全然違うよね。錯覚というのは怖いです。

結構綿々と女性の話を聞かされますが、これぞ「イヤミス」でしょうなあ。もう途中で何度も投げ出そうと思ったか分からないほどです。

母性というのが本能医的に備わっているという常識的なものがポーンと空中分解した感じですね。やはりこの過度な女性によるマザコンは病気の分類に入れてもいいのではと思います。

世間を騒がす子供虐待だの不可解な事件も、妄想的な母性という概念が、我々一般人を誤解に導いていただけなのかもしれません。でもそうだとすれば恐いデスね。

 ただ、嫁ぎ先での人間関係が類型的で少々退屈。けれど夫の描き方はなかなか斬新。ミステリーだとは思わないで読んでいましたが、読み終わってからはさすがこれぞミステリーだと納得。


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