現代におけるミステリーって、もうあらから出尽くして何を書けばいいんdなろうと、作家たちは思っているに違いない。それでもミステリー作家はミステリーを書かなければならない。トリックを常に考えなければならないのである。
本作はそんな長岡の苦悩と才能をすこぶる感じさせるに適当なミステリーだと考える。というのも、いくら何でもなあ、と思えるのも結構含まれるし、一方さすが長岡だといった才気を感じる作品もある。
でも、後味がいいのが長岡の本分だったのが、だんだんとそうでもなくなっているのが分かる。これはファンとしては残念至極である。書き過ぎであるのなら、少し休み、貯めてから書いてしてほしいとも思う。
そうでないのなら、やはりヒューマンな読後感を感じさせる作品を大いに書いてもらいたい。期待するところ大の気になる作家なのである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます