実体よりも名前が有名な松川事件。この映画はかなりリアルにその実体を追ったものであるが、、。
警察の尋問に時間を費やしている分には劇映画の雰囲気を十分伝えているが、裁判になってからはかなり時間を省略しいていることと、画面等の工夫も足らず単調気味だ。裁判も実際はもっとあんなに被告の意見を聞くわけはないだろうし、逸脱している感もある。裁判所前のシュプレイルコール(ああ、懐かしい)も日共気味で歌まで始まっ . . . 本文を読む
最初キム・ギドクの素材ではないのではないか、と思って見たがすぐそれは打ち消された。人間が勝手に作った敵という想念に邁進される空しさ、そんなつまらないものに命さえ落とす人たちの体制への憎しみをギドクお得意の粘着質のある演出で見せてくれた。
その追求心は溌剌としたものさえ感じる。ギドク節、賞賛に値する。素晴らしい。
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時代劇というかお伽話と時代劇を折衷させたファンタジーと言うべき物語。やはり演出の素晴らしさが随所に際立っている。例えば立ち姿の素晴らしいこと。常に雪姫は立っているときも座っているときも堂々と足を開いている。これは構図の安定感を生み出している。お話は本当にファンタジーなので、大人の僕たちへの純な贈り物と考えていい代物だし楽しいです。でもその分スケール感が矮小になったのも事実。
上原美佐はセリフがどう . . . 本文を読む