Sightsong

自縄自縛日記

写実(リアル)のゆくえ@姫路市立美術館

2017-10-29 08:59:30 | アート・映画

所用で姫路に泊まったついでに、喫茶店Komuffeeで名物のアーモンドバタートースト、前夜のバーSpooky Angelと、そのマスターに勧められた重絆でのランチ、もちろん姫路城。さらについでに、姫路市立美術館で「写実(リアル)のゆくえ」展。

高橋由一の鮭を観るか、という程度の気持ちだったのだが、これが面白かった。

石川寅治が19世紀と20世紀の端境期に描いた「浜辺に立つ少女たち」はぎょっとさせられた。サイズの合わない着物を着た少女7人ほどが、まぶしいのか微笑みともしかめっ面とも言えない表情で、画家に向かって立っている。それは自我をどこに持っていくか悩む個人も社会も体現しているようだった。

岸田劉生のグロテスクさ、靉光の異物感にもあらためて感じるところが多かった。そして中原實や長谷川燐二郎の奇妙なモダン感覚、木下晋の鉛筆画の不思議さ。


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