Sightsong

自縄自縛日記

ミルフォード・グレイヴス『Bäbi』

2018-11-16 08:12:55 | アヴァンギャルド・ジャズ

ミルフォード・グレイヴス『Bäbi』(IPS、1969、1976年)を聴く。

Milford Graves (perc)
Arthur Doyle (reeds)
Hugh Glover (reeds)

1枚目がレア盤の再発(1976年録音、未使用のLPから)、2枚目が未発表音源(1969年)。レコードからとはいえ、1枚目のほうが音質は良く、2枚目の音はくぐもった感じ。しかし、ここまでの貴重音源となるとそんなことはどうでもよい。

気のきいたコメントは難しい。全身全霊パーカッショニストのミルフォード・グレイヴスが大きな動きで大きな波を絶えず創り続ける。タイコの響きゆえに原始的にも聴こえる。叫びもする。いまに至るまで変わらない唯一無二の人である。

これにアーサー・ドイル、ヒュー・グローヴァーのふたりが激突する。獣の咆哮というのか、音をコントロールする人間の意思はどこにいった。グレイヴスの音が聴こえないならば、怪獣映画のサウンドだと言われても何の不思議もない。(それにしても、90年代に来日したドイルをオカネがなくて観に行けなかったことが悔やまれる。)

生きる活力を得たいならこの音を。

●ミルフォード・グレイヴス
ミルフォード・グレイヴス+ビル・ラズウェル『The Stone - April 22, 2014』(2014年)
ミルフォード・グレイヴス+ビル・ラズウェル『Space / Time * Redemption』(2013年)
デイヴィッド・マレイ『Saxophone Man』(2008、10年)
ブラクストン、グレイヴス、パーカー『Beyond Quantum』(2008年)
アンドリュー・シリル+ミルフォード・グレイヴス『Dialogue of the Drums』(1974年)
ローウェル・デヴィッドソン(1965年)
ポール・ブレイ『Barrage』(1964年)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。