Sightsong

自縄自縛日記

クリス・ピッツィオコス+スサナ・サントス・シルヴァ+トルビョルン・ゼッターバーグ『Child of Illusion』

2019-01-02 13:33:17 | アヴァンギャルド・ジャズ

クリス・ピッツィオコス+スサナ・サントス・シルヴァ+トルビョルン・ゼッターバーグ『Child of Illusion』(clean feed、2017年)を聴く。

Chris Pitsiokos (as)
Susana Santos Silva (tp)
Torbjörn Zetterberg (ds)

スサナ・サントス・シルヴァはLAMAのトランぺッター、トルビョルン・ゼッターバーグはヨナス・カルハマーと共演を積み重ねてきたベーシスト。クリスが30前、ほかのふたりは40前後と若い。

各人の背景は置いておいても、確かに、三者の発する音は別々の時間の流れをもっている。構造的にコントラバスを重力的な下部に、アルトとトランペットをその上で踊るように幻視してしまうのだが、その三者の間には常に意思や因果の流れがある。

ゼッターバーグはふたりの様子を見ながら弦で管を跳躍させ、サウンド全体を雲で包んでいる。ピッツィオコスは最近のほかの活動とは違って、アトムと化してすべてに入りこむのではなく、生身のアルト吹きとして呼応しているようである。シルヴァのトランペットも柔軟。そういった意味では、即興でありながら対極の室内楽的のようにも思える。

●クリス・ピッツィオコス
フィリップ・ホワイト+クリス・ピッツィオコス『Collapse』(-2018年)
CPユニット『Silver Bullet in the Autumn of Your Years』(2017年)
JazzTokyoのクリス・ピッツィオコス特集その2(2017年)
クリス・ピッツィオコス+吉田達也+広瀬淳二+JOJO広重+スガダイロー@秋葉原GOODMAN(2017年)
クリス・ピッツィオコス+ヒカシュー+沖至@JAZZ ARTせんがわ(JazzTokyo)(2017年)
CPユニット『Before the Heat Death』(2016年)
クリス・ピッツィオコス『One Eye with a Microscope Attached』(2016年)
ニューヨーク、冬の終わりのライヴ日記(2015年)
クリス・ピッツィオコス@Shapeshifter Lab、Don Pedro(2015年)
クリス・ピッツィオコス『Gordian Twine』(2015年)
ドレ・ホチェヴァー『Collective Effervescence』(2014年)
ウィーゼル・ウォルター+クリス・ピッツィオコス『Drawn and Quartered』(2014年)
クリス・ピッツィオコス+フィリップ・ホワイト『Paroxysm』(2014年)
クリス・ピッツィオコス『Maximalism』(2013年) 

●スサナ・サントス・シルヴァ
LAMA+ヨアヒム・バーデンホルスト『Metamorphosis』(2016年)
アダム・レーン『Full Throttle Orchestra』(2012年)

●トルビョルン・ゼッターバーグ
ヨナス・カルハマー+エスペン・アールベルグ+トルビョルン・ゼッターバーグ『Basement Sessions Vol.1』(-2012年)


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