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自縄自縛日記

沖縄戦首都圏の会10周年記念講演「沖縄差別―ハンセン病と基地問題―」

2017-07-09 10:30:55 | 沖縄

沖縄戦首都圏の会(沖縄戦の史実歪曲を許さず沖縄の真実を広める首都圏の会)が10周年を迎えた。発足当初は、「大江・岩波沖縄戦裁判を支援し沖縄の真実を広める首都圏の会」だったわけだが、2011年4月の最高裁判決の後(その経緯は『記録・沖縄「集団自決」裁判』に詳しい)、より対象を広くした名前に変えられたということだろう。わたしも沖縄戦や「集団自決」についての同会の勉強会を何度か聴講していた。今回記念講演があると知り、明治大学リバティタワーに足を運んだ(2017/7/8)。

講演者は、土木技術者であり、またハンセン病の問題にも関わっている方である。

技術者の目からみれば、高江のヘリパッド工事はさまざまな問題を抱えているものであるという。情報開示請求により得られた高江の設計資料には、砕石等のダンプによる運搬費は「後日清算するものとする」と書かれている。すなわち青天井というわけである。またその運搬ルートは、住民の反対運動により道路を回避して国有林内に設置されたのだが、それは表向きの「モノレール」ではなく、森林をもっと伐採して作られたものだった(モノレールでは運搬に何年かかるかわからない)。さらにヘリパッドの造成が突貫で行われたために、斜面が崩れてきて当分は使えないような工事であったという。

ハンセン病と基地問題には、国策によって弱者を排除してきたという共通項があると、氏は指摘する。沖縄にも愛楽園というハンセン病患者の施設があったが、そのほとんどは「らい予防法」に基づく「予防」などではなく、排除であった。また、子どもを産ませないため、断種・堕胎が行われていた。すべて差別に基づく誤った行動だった。

●沖縄戦首都圏の会
沖縄「集団自決」問題(16) 沖縄戦・基地・9条(2008年)
沖縄「集団自決」問題(15) 結成1周年総会(2008年)
沖縄「集団自決」問題(14) 大江・岩波沖縄戦裁判 勝訴!判決報告集会(2008年)
沖縄「集団自決」問題(10) 沖縄戦首都圏の会 連続講座第3回(2007年)
沖縄「集団自決」問題(9) 教科書検定意見撤回を求める総決起集会(2007年)
沖縄「集団自決」問題(4) 沖縄戦首都圏の会 連続講座第1回「教科書検定─沖縄からの異議申し立て」(2007年)


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