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自縄自縛日記

森口豁さんを囲む『紙ハブと呼ばれた男 沖縄言論人・池宮城秀意の反骨』出版記念会

2019-09-28 08:50:20 | 沖縄

森口豁さんの『紙ハブと呼ばれた男 沖縄言論人・池宮城秀意の反骨』の出版を記念した会に出た(2019/9/27、高円寺Grain)。

悪性リンパ腫も治癒の結果消えたとのこと、本当によかった(下の永田浩三さんの映画には闘病中と出てくる)。

永田浩三さんによるドキュメンタリー映画『森口豁 沖縄を生きる』のダイジェスト版の上映もあった。森口さんは、同じ高校(玉川学園)の金城哲夫に誘われて沖縄に行き、実状を知り、玉川大学を中退して琉球新報に入る。日テレ時代には素晴らしい多くのドキュメンタリーを撮り、そして現在も沖縄に通っている。その姿を追いかけた作品である。

宮森小学校の米軍機墜落事故(1959年)。近田洋一さん。久高島を撮った『乾いた沖縄』(1963年)。『沖縄の十八歳』、『一幕一場・沖縄人類館』(1966、78年)に登場する内間安男さんの現在の姿。『ひめゆり戦史』(1979年)に関連して、亡くなった女学生たちの写真を森口さんが集めたこと。昭和天皇が亡くなったとき、沖縄の二紙は「崩御」という言葉を使わなかったこと。知花昌一さんの現在とチビチリガマ。『広場の戦争展・ある「在日沖縄人」の痛恨行脚』(1979年)にも登場する金城実さんは、2016年に高江で機動隊員が沖縄人を「土人」と罵ったことから「琉球土人の像」を作った。国会議事堂正門にバイクで突撃し亡くなった上原安隆さん。金城哲夫さんの南風原町の実家と、2階から転落して亡くなったこと。三上智恵さん。金城実さんのハーモニカ。

いいドキュメンタリーである。完成したら改めて観に行きたい。

俳優の津嘉山正種さんや佐々木愛さん、作家の木村紅美さん、ノンフィクション作家の下嶋哲朗さん、ルポライターの鎌田慧さん、キャスターの金平茂紀さんたちが森口さんに向けて面白い話をした。良い会だった。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●森口豁
『紙ハブと呼ばれた男 沖縄言論人・池宮城秀意の反骨』(1995/2019年)
『アメリカ世の記憶』(2010年)
『最後の学徒兵』(1993年)
『沖縄 こころの軌跡 1958~1987』
『ひめゆり戦史』、『空白の戦史』(1979、80年)
『毒ガスは去ったが』、『広場の戦争展・ある「在日沖縄人」の痛恨行脚』(1971、79年)
『沖縄の十八歳』、『一幕一場・沖縄人類館』、『戦世の六月・「沖縄の十八歳」は今』 (1966、78、83年)
『乾いた沖縄』(1963年)

●永田浩三
永田浩三『NHKと政治権力』(2014年)
金平茂紀・永田浩三・水島宏明・五十嵐仁『テレビはなぜおかしくなったのか』(2013年)
永田浩三さん講演会「3・11までなぜ書けなかったのか メディアの責任とフクシマ原発事故」(2012年)


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