Sightsong

自縄自縛日記

ドーヴィッド・シュタッケナース+秋山徹次+中谷達也@東北沢OTOOTO

2020-02-24 09:07:04 | アヴァンギャルド・ジャズ

東北沢のOTOOTO(2020/2/23)。

David Stackenäs (g)
Tetuzi Akiyama 秋山徹次 (g)
Tatsuya Nakatani 中谷達也 (perc)

ようやく中谷達也さんのプレイを観ることができた。驚くべきものなのだろうなと想像してはいたのだが驚いた。当然ながらドラムセットを使うのだが、きっと氏にとってのそれは他のパーカッショニストにとっての演奏器具と異なっている。叩く場所はここであり、それぞれの機能をこのように尊重しなければならぬ、という、ドラムセットの権力関係がハナからなきものにされている。

叩くものはぼろぼろと落ちてゆく(勢いのあまり落ちてしまった、のではなく、「落ちるもの」なのだ)。スネアからスネアへの移動は段階的ではなく連続的。シンバルも曲がって当然。これによる音は異常なほどバウンダリーが広く連続性が高い。

ところが右横の秋山さんの音がどうなっているのかわからない。中谷さんの音世界と別次元で別様に並行して存在している。ギターとアンプからは極めて違和感のある音ばかりが発せられ、そのたびに驚く。バスドラの音は誰が出しているのか。秋山さんのディストーションに反応し、ドーヴィッドさんの顔がぴくりと動いたのが見えた。かれは器具も使い、微細な音から楔のような大きな音まで繰り出す。

この三者のサウンドが地下室の中に轟き反響した。しばらく耳鳴りがした。エネルギー水準が高いとても良いサウンドだった。

Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4

●中谷達也
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2014-16年)

●秋山徹次
アーサー・ブル+秋山徹次、神田さやか@Ftarri(2019年)
謝明諺+秋山徹次+池田陽子+矢部優子@Ftarri(2019年)
エリザベス・ミラー+クレイグ・ペデルセン+秋山徹次+中村としまる@Ftarri(2018年)
「響きの今」(ジョン・ラッセル、ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ、ピーター・エヴァンス、秋山徹次)@両国門天ホール(2018年)
高島正志+古池寿浩+秋山徹次「Blues Frozen Xīng ブルース 凍てついた星」@Ftarri(2018年)
Sound of the Mountain with 秋山徹次、中村としまる『amplified clarinet and trumpet, guitars, nimb』(JazzTokyo)(2017年)
ファビオ・ペルレッタ+ロレンツォ・バローニ+秋山徹次+すずえり@Ftarri(2017年)
池田謙+秋山徹次@東北沢OTOOTO(2017年)
『OTOOTO』(2015、17年)


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