中国山西省では、休日に、平遥(ピンヤオ)という古い街を訪れた。現在の平遥古城の城壁は、明代に修築されたものとされていて、城内には明清時代の街並みが残っている。世界遺産にも登録されている。
6つの城門にはそれぞれ城楼が建っており、奇襲に備えて、変なつくりになっている。たとえば、敵が門を入っても、そこで直角に曲らなければ城内に入れず、その間に上から攻撃される。矢などだけでなく、剣山のような考えたくない武具が揃っている。平遥に着いて昼食を食べるとき、案内を買って出た人が、いちいち「... until die.」と説明するのが可笑しかった。
平遥の城楼 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
城門内の剣山 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
城内には市楼や豪商の館跡、票号(銀行)の跡、牢屋跡(「獄」の字が怖い)などがあり、道々には土産物屋があふれている。それでもなお、人々が生活している空間である。空気を汚さないよう、案内用の電気自動車が沢山あった。
牢屋 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
獅子 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
市楼 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
月餅 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
票号の窓 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
休憩所 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
屋台 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
靴屋 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
唄 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
屋台 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
レンタサイクル Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用
ところで、このペンタックスのM50mmF1.4レンズは、開放ではかなり甘い描写をする。オートフォーカス用のFA50mmF1.4のように、溶けるような上品な甘さではなく、性能の限界である。北京に戻ってから宵の写真を撮ったら、何故か、意味不明な光芒が出現した(手前の看板と自転車の間)。これはこれで愛着があるので、妙なものだ。
そういわれてみると、白黒環境で作業しているので、出来上がりからカラーの世界を思い出すのが自分でもひと手間かかります(笑)。カラーでも撮りたいですね。
ニコンのようにカチッとこないところが幻想的でかつクラシックな味わいがあっていいです。
これはタクマーの時代からの伝統ですか。
昔は女性写真を撮るならタクマーレンズと「日本カメラ」(ポンカメ)派が語っていました。「ニコンで女性を撮るなど愚の骨頂」というくらいの熱烈なタクマーファンがいました。
確かにスキャンした段階で微妙なところは消えうせてしまうのがもどかしいところです。ペンタックスのレンズは、タクマーから共通するものが確実にあると思います。柔らかくて、地味な色ながら発色が揃っていて、味があって、私は大変好きであります。ペンタックスに限らず、ひと昔前の個性溢れるレンズ群は、「キャラが立って」いて、人間くさくて良いですね。