Sightsong

自縄自縛日記

Three Wisdoms@公園通りクラシックス

2022-05-03 10:06:45 | アヴァンギャルド・ジャズ

渋谷の公園通りクラシックス(2022/5/2)。

Mayuko Kobayashi 小林真由子 (箏, 十七絃箏)
Akira Ishii 石井彰 (p)
Shiro Sadamura 定村史朗 (vln)

ずっと興味はあって、15回目にしてやっと行くことができた。小林真由子さんには齋藤徹さんについてのお話を聴いたりもしていたのだけれど、演奏を観るのは、螺鈿隊のひとりとして出演した『ユーラシアンエコーズ第2章』(2013年)以来。徹さんのあの圧倒的なステージからもう9年が経とうとしている。

採り上げられた曲は各人のオリジナル、ポップス、ジャズスタンダード。箏の他領域への「適用」などではなく、箏の響きの美しさや、角の外側や弓も用いた音の広がりを活かしたものだった(柱をふっとばしたのは偶然だったようで)。ことさらに大袈裟なプレイをすることもないし、十七絃だからといって必要以上にその特性を見せつけることもない。控え目にして頻繁にはっとさせられるサウンドに耳が喜んだ。

石井彰さんの和音の提示はそれはもうみごとで、これに、定村さんの連続音が対照的なものとして現れる。そして小林さんの舞うように変わってゆくグリッサンド。ふたりの弦楽器はさまざまなグラデーションを作り上げてゆく。三者が次々に役割を交替するさまはじつにしなやか。

最後は、武満徹の<小さな空>。

Fuji X-E2, 7 Artisans 12mmF2.8, Pentax FA77mmF1.8

●小林真由子
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)

●石井彰
松丸契『THINKKAISM』(2019年)


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