久しぶりに来日するネッド・ローゼンバーグ(8年ぶりだそうだ)のプレイを観るため、神保町の視聴室というところに足を運んだ(2014/8/31)。わたしにとっては、1996年頃に六本木のロマーニッシェス・カフェでサインホとのデュオを観て以来。
Ned Rothenberg (bcl, cl, as, 尺八)
高良久美子 (vib,perc)
芳垣安洋 (ds)
これまで無機質だなという印象が強かったネッドさんだが、自分がそのような一面だけで視ていたことが勿体ない。かれのソロは、とくに長い循環呼吸のときに、顕著に多声・多音・多層的。そのような音のフローが次第に生命を持っていくようで、耳福だった。
芳垣さんは、玩具のような音からマーチのようなソロまで。高良さんのヴァイブも多彩で(弓で鍵を擦るなどはじめて観た)、3人による音の拡がりもまた快感。
第2セットは、かつてメールス・ジャズ祭で試したという、光を遮断したなかでの演奏(つまり真っ暗)。こうなると音もまた別の色を持つのだった。奇妙な体験だった。
※撮影はNikon V1、30-110mmF3.8-5.6
●参照
ネッド・ローゼンバーグの音って無機質だよな(という、昔の感想)