四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その95)

2023年08月02日 05時10分20秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その95)  短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「むくげに憩う 揚羽蝶」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年7月8日八ケ岳倶楽部に行って来ました。私は7月前半の倶楽部の森は
  大好きです。今は亡き柳生博さんの、この森に賭けた思いが良く分かります。
  白樺林ですが、その木々は間隔が適度にあります。こぼれ陽が当たるように
  計算し尽されています。この森に入ると不思議な感覚に浸されます。森から出て
  来たくないのです。そんな私に癒しを与えてくれる森等を詠んでみました。
 註)「八ケ岳倶楽部の森」
☆爽やかな木洩れ陽のなか白樺の 肌気持ち良く風に吹かれて
 註)「八ケ岳倶楽部の森②」
☆訪れる癒しの森は心地よく 迎える人のおもてなし感ず
 註)「カフェレストラン」
☆極上のフルーツティを飲む時間 森の景色を君と楽しむ
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 いよいよ「八ケ岳倶楽部の森」が緑に覆われ、本来の姿を見せる季節になり
 ましたね。
「森から出て来たくないのです」の言葉は、今は亡き柳生博さんが
 最も求めた言葉だと
思います。「そんな言葉を聞きたくて、この森を作ったんだよ」
 と、風となった柳生博さんの
おっしゃる笑顔が浮かびます。

 死してなお、人々を集わせる彼の人柄が癒しとなり、森の随所に溢れていると
 考えます。
そんな想いに貫かれた三首の歌は、柳生さんへの何よりの賛歌となって
 いると思います。
一首目に、柳生博さんも参加して頂き詠んでみましたが…。

【ご参考】
★白樺の木漏れ日揺れる森深く 博の夢よ我らも見んと

【詞書】昔、職場の旅行でスイカ割りを4回程やったのですが、全て、空振りに
  終わってしまい、
スイカを食べるとその少々ほろ苦い思い出が、思い出される
  ことを詠ませて頂きました。

☆食すると甘さとともに思い出す
    スイカ割りでの重ねた空振り
【詞書】手を出さない様にと思っていたカメラの上位機種であったが、少しでも
  綺麗に採れれば
という可能性に賭けて買ってしまい、今は「何を撮ろうか」と
  考えている自分に半分、
呆れながらも喜んでいる心境を詠ませて頂きました。

☆「手にするな」思うも購入 上位機種
      今は最初に「何を撮ろうか」
                          西BOOさん
【解説】
 「昔、職場の旅行でスイカ割り」のほろ苦い思い出を詠んだ歌は、甘さと共に
 思い出す
懐かしい出来事でしょうね。今ではほとんどなくなりましたが、思えば、
 かつては企業では職場旅行が、
年に一度は企画され、親睦を深める役割を果たして
 いましたね。日ごろ見せない同僚の姿に、
拍手喝さいを送った日々を私も懐かしく
 思い出しました。

 一首目は、そんな一齣を詠み、懐かしさと共にかつての良き日の記憶を呼び起こして
 くれます。
懐かしさの滲む、分かりやすくほのぼのとした良い歌と思います。

 二首目は、悩みながらも「カメラの上位機種」を購入され、その嬉しさと撮れるで
 あろう作品への
ワクワクした期待感が素直に詠まれていて、私達まで嬉しくなります。
 常に前向きに、プラス
思考で歩まれる作者の想いの籠った歌とも考えます。

【詞書】又、京都での青春の時を詠んでみました。
☆夕映への百万遍の喫茶店 君と待ち合ひせし日々今も
☆待ち合ひのいつもの席の窓越しに授業終はりの君走り来し
☆哲学の道のしじまに小流れの音のみ聞きて君と歩みし
                          みっちっちさん
【解説】
 青春時代の思い出はいつまでも新鮮で、折に触れて懐かしく、また切なく思い
 出される
ことと思います。そんな想いの詰まった三首の歌は私たちにとっても
 胸に迫るものがあります。

 京都では、おそらく最大級の学生街でありましょう東大路通と今出川通の交差点
 (百万遍)
には、昔から営業されている学生街の喫茶店・カフェが今なお健在の
 ことと思います。
かつて職場の同僚と出張のついでに案内された「懐かしの
 喫茶店」も百万遍の近くのカフェでした。

 一首目、二首目の歌は京都の学生街である百万遍の喫茶店で、彼と待ち合わせを
 していた
日々を懐かしむ歌だと考えます。夕陽に染まる百万遍の街並みと、彼と
 過ごした時間の思い出が
重なり、切なくも甘酸っぱい気持ちが湧き上がってくる
 様子が鮮明に表現されています。

 また、一首目の結句の「今も」というフレーズは、その切ない思い出が今もなお
 心に残っていることを
暗示していて、余韻を醸し出しています。

     「咲き競う 百日紅」

☆百日紅あるかなきかの風にゆれ ままに生きよと薄き紅
☆水の色 睡蓮の色 空の彩 泥の中より白鳥飛ばす
☆猛暑ならコレステロール値に目をつむり えいっと頬張るウナギの蒲焼き
                          夕庵さん
【解説】
 連日体温を超える猛暑が続きます。その厳しい日差しを受けながらも、次々と
 薄紅の花つけ
敢然と咲きつぐ百日紅は、眺める私たちに励ましにも似たエールを
 送ってくれているかに感じます。

 一首目の歌は、そんな花の届けるメッセージを「ままに生きよ」と受け止める、
 味わい深い歌と
なっていると考えます。また、「あるかなきかの風」という言葉
 には人生の儚さも暗示させられ、
それを踏まえつつ、あるがままに生きてほしい
 というメッセージを自らも受け止めると共に、
この歌をよむ皆さんも受け止めて…
 との想いも込められていると感じます。

 三首目は、作者の潔さも感じられる微笑ましい歌と感じました。

【詞書】この「水曜サロン」で詠われた場所を観光したくなりまして、横須賀市の
  観音崎と軽井沢の
レイクガーデンに参りました。そのとき詠いました歌を
  出詠させていただきます。

  観音崎では「さねさしさがみの〜」に詠われている弟橘媛の走水神社に行きた
  かったのでしたが、
あまりにも暑かったため、観音崎にあります横須賀美術館の
  イタリアンレストランから観音崎の
海を眺めて帰ることしかできませんでした。
  その折、私の娘が結婚式を挙げたハワイのマウイ島の
ラハイナ海岸を思い出し
  ましたので、詠ってみました。

☆マウイ島ラハイナ海岸から遥か離れて向かひ合ふこの海岸
【詞書】軽井沢は南側のほうは行ったことがありませんでしたから、今回この
  サロンで読ませて頂いた
レイクガーデンに行き、湧き水の流れるレイクガーデン
  を楽しんでまいりました。

☆軽井沢レイクタウンの真ん中に子宮のごとくレイクガーデン
【詞書】軽井沢と言えども日向は暑かったのでしたが、木陰に入ると、さすがに
  涼しくて、私は
レイクタウンのベンチに横になって休ませていただきました。
  そのとき、あまりの気持ちのよさに、
私はいったいどこにいるんだろうという
  感慨を覚えたのでした。

☆かるいざわ風は優しくわれに吹きふと今ゐる場所を忘れてしまふ
                          びこさん
【解説】
 現代の歌枕とも言えます「横須賀観音崎」「軽井沢レイクタウン」について
 詠んで頂きました。

 いずれも、その場にいなければ詠えない臨場感の感じられる詠歌で、情景の良く
 分かる歌と
思います。なお、弟橘媛を祭る走水神社については、昨年12月に私の
 ブログでも触れさせて
頂きましたが、東京湾を見下ろす小高い丘の上に立っている
 ため、炎天下に訪れるのは
かなりきつく、パスして正解だっと思います。

 一首目は、美術館から眺める群青の海から、お嬢さんが結婚式を挙げられた
 ハワイのマウイ島の
ラハイナ海岸を思い出され、懐かしさと楽しさとを上手く
 掬い取り詠っています。
「遥か離れて向かひ合ふ」の発想と、表現は秀逸と
 思います。

 二首目の、「子宮のごとくレイクガーデン」の表現も核心をついた表現と思います。
 三首目も、「一炊の夢」に通じる、儚さとは異なる深い味わいを感じます。


     「群れ咲く 芙蓉の花」

【詞書】ナンプレ パズル
☆存在可能、しない場所を選別して
 一つの答が次を
                          自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 脳の衰えを顕著に自覚しているので脳トレを最近始めました。判断速度も重視して、
 瞬時に
答を出すよう訓練しています。老化に抵抗しようと無駄なあがきかも?

 既にヒントとして有る数字は、これまでに経験した物。一つ枡の数字が確定すると、
 これが次の
枡のヒントとなって行きます。間違えたって、その枡には、存在しない
 事を確認出来て、次のヒントに
なります。どうしても分からない場合は、二者択一
 の枡を選び、直感で入力しています。
これからの老後を、一枡毎に、入る物、
 入らない物を吟味して、完成して行きたいですね😁。

【解説】
 「数独(ナンプレ)」は今や私たちの世代の、脳トレの一大ツールとなっています。
 なお、ナンプレは1から9までの数字を、縦横の3マスごとに、重複しないように並べる
 パズル
と言うことは、このサロンに集う皆さんはご存知のことと思います。

 電車や、病院の待合室でも、ナンプレに真剣に取り組んでいる方を結構拝見します。
 問題集と鉛筆、消しゴムがあれば取り組める手軽さと、初級から上級までかなりの
 難問もあり、奥の深いパズルと思っています。
 この歌の「存在可能、しない場所を選別して」という一句は、「存在可能」と
 「しない場所」
という対照的な言葉の響きが、ナンプレの難しさや、解けた時の
 達成感をうまく表しています。

 なお、「一つの答が次を」という一句は、ナンプレの解き方の過程を、簡潔かつ
 効果的に表現
しながら、人生の歩みをも示唆する味わい深い詠歌となっています。

 自由律でなければ表現できない世界観を、韻も踏みながら表しているとも考え
 ますし、
このようなジャンルの歌にも是非挑戦して見たいですね。

【詞書】7月25日だったんですが、Eテレの午後11時55分のミニ番組「2355」を見てたら、
  「ISS通過中」という歌が流れました。去年から、もはや趣味と言っていい「京都上空
  を通り過ぎるISSの観察」をやっている私としては、嬉しかったです。7月末頃から
  今のところ20~22時台に見られます(時には20時台と22時台の2回とか)。8月には
  日本人宇宙飛行士の古川さんが宇宙(そら)に上がられるとか。その頃も見やすい
  時間帯の通過だといいなあと思います。
☆ISSのクルーさんらに伝えたい
       「ISSが歌われてます!」と
【詞書】「デューン」はフランク・ハーバート著のSF小説。’80年代に読んだのは、最初の
  シリーズ「デューン・砂の惑星」ですがその中に「汝ら人の心に似せたる機械を
  作ることなかれ」という言葉が出てくるんですが、この作品の世界が「その言葉の
  もとに成立した、人工知能や意識を持つロボットなどを排除した出来事を経ている
  世界」で、殆どが砂漠という過酷な惑星の“藩主”の子として生まれた少年が主人公
  だった話です。
  ’80年代に映画化されたのも観にいってますが、敵方のキャラクターで出ていた
  「ポリス」のスティング氏の登場シーンだけやたら記憶に残っていますが…。
  「デューン」の内容はともかく、人工知能は発達しすぎるとロクなことにならんな、
  という印象が強すぎるんですが…。AI…の一種なんでしょうが、アメリカのドラマ
  「ナイトライダー」のロボットカー「ナイト2000」は、結構主人公に説教してました。
☆AIやチャットGPTの事思い
     脳裏かすめる「デューン」の一節
【詞書】今日8月1日に甲子園で女子の高校野球の決勝がやってました。
  (岐阜第一対神戸弘陵。弘陵の優勝でした)「野球狂の詩」の水原勇気を見て、
  「いくら優秀でも、無理やろな」と思い、川原泉さんの漫画「メイプル戦記」で
  「まあ、ありえんやろなあ…。女子のプロ野球チームとか」とか思ってたら、女子の
  「野球」人口が増えてきて、コミック「花梨のマウンド」のCMのキャッチコピー
  「女の子だって甲子園!」を聞いて、「そのうち実現するかもなあ」に変わったのが
  数年前。…今や、女子高校野球の決勝が甲子園で行われている…。“決勝だけ”と
  いうのは今現在やむを得ないにしても、やはり嬉しいし(野球はおろか、どの
  スポーツも出来ない私ですが)、楽しいです。また来年、甲子園で、あの笑顔に
  会えますように!
☆はつらつと闘う決勝甲子園
     野球少女ら夢のフィールド
                          ちがやねこさん
【解説】
 「ISSのクルーさん」「AIやチャットGPT」「野球少女ら」と、ほかの方のあまり
 取り
上げないテーマの歌を、大胆に詠んで頂き私達にも学びになります。
 一首目は、作者の専門分野でもあります「ISSの観察」がテーマとなっています。
 Eテレでも取り上げられた事実への喜びが率直に詠われ、ISSのクルーさんへの
 エールがそのまま歌となり、ISSに馴染みの薄い私達でも共感を誘われます。
 二首目、フランク・ハーバートの小説「Dune」は、1984年にはデイヴィッド・
 リンチが初めて映画化して以降、何度か制作され2021年にはデニ・ヴィル
 ヌーヴ監督による新たな映画版が公開されました。作者が詠まれたように、
 この作品には幾つかの警句が含まれています。そのうち最も大切な一つは・・・、
 「チャットGPT等を含むAIは、人による制御下において進化させる」ことであり、
 これを明確にすべきと思っています。こんな事を想起させる歌でもあります。
 三首目は、「野球少女らの夢」が大きく花開き、また「甲子園で、あの笑顔に
 会えますように!」に祈りたいですね。

     「むくげの花 八重 白」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆百日紅あるかなきかの風に揺れ ままに生きよと薄き紅
                         夕庵さん
★百福として百日を咲く花ぞ 百日紅なほ紅を誇りて
                         みっちっちさん

☆猛暑ならコレステロール値に目をつむりえいっと頬張るウナギの蒲焼き
                         夕庵さん
★血糖に目をつむりつつ 卓球時 飴ちゃん舐めて頑張る我よ
                         みっちっちさん
【詞書】みっちっちさんはきっと塩飴?私はのど飴、実感です
★おばちゃんは喉のイガイガ歯も弱りいつしかガムから飴へと変わる
                         夕庵さん
【詞書】途中で水分補給し、塩飴舐めながら背泳を泳ぎます。クロールは
  息継ぎの時、
飴が動いて危ないので駄目です。でも多分、普通の人は
  背泳の時も飴舐めません(笑)
多分、私だけです(笑)
★クロールは駄目 背泳は大丈夫 飴舐めながらゆらゆら泳ぐ
                         みっちっちさん
★ゆらゆらと金魚は鉢から出られない 私は熱暑で外出禁止
                         夕庵さん
【詞書】夕庵さんをイメージして詠わせていただきました。
★ゆらゆらと優雅に泳ぐ琉金のやうに優雅に歩くわたくし
                         びこさん
★背泳はイメトレでやっと泳げしが方向音痴で行方決まらず
                         夕庵さん
★背泳で空を見ながらハワイまで泳ぎゆかむか八十になれば
                         びこさん

☆ゆらゆらと金魚は鉢から出られない 私は熱暑で外出禁止
                         夕庵さん
★舞ひ踊る金魚のごときシンクロの練習きつく我あきらめし
                         みっちっちさん
★教師への夢あきらめしあの日より札勘だけは今も得意に
                         夕庵さん
★教師への夢果たせずも 夢多く学びたき事なほ果てしなく
                         みっちっちさん

☆哲学の道のしじまに小流れの音のみ聞きて君と歩みし
                         みっちっちさん
★「哲学の道」で蛍を探しつつ歩みし記憶もおぼろおぼろに
                         夕庵さん

☆待ち合ひのいつもの席の窓越しに授業終はりの君走り来し
                         みっちっちさん
★走り来し君にマフラーを巻きつけて異国へ旅立つ別れを惜しむ
                         夕庵さん
★もう一度だけ振り向ひて 夏帽を 千切れるほどに君へと振らむ
                         みっちっちさん

☆マウイ島ラハイナ海岸から遙か離れて向かひ合うふこの海岸
                         びこさん
★マウイ島のカフェの娘のあどけなさ腰をふりふり「アローハー」と応える
                         夕庵さん
★マウイ島で腰をふりふりフラダンス踊りてくれしおばさん達よ
                         びこさん
★フラダンス踊るおばさん達はよし若い娘にあらぬ魅力が
                         びこさん

☆一朝の夢紡ぐ間に むくげ散り 梅雨明けの夕べ いまだ暮れずに
                         ポエット・M
★暮れなずむ雲のはたての明るさに しみじみ祈る明日のやすらぎ
                         夕庵さん
★夕暮れは寂しきものと思えども 明日のやすらぎ祈る幸せ
                         ポエット・M

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆

☆空と海 両断するや水平線 改めて知る 碧と蒼の差
                         ポエット・M
【解説】
 梅雨明けの相模湾を、三浦半島の宮川公園という絶景スポットから見下ろして
 いました。空と海とを
水平線が断ち切るかに横たわり、紺碧の空と海の蒼の差異を
 鮮明に浮かび上がらせていましたが、
そんな瞬間の感慨を詠ってみました。

 なお、「水平線」は二つの世界を隔てる境界線であると同時に、それらを繋ぐ線でも
 ある
事を、その景観から理解しました。ここでは水平線がもつ、その二面性と、
 同じ青なのに、空の碧、海の蒼さとに微妙な差異のあることを表現
してみました。

 ちなみに、宮川公園は相模湾の眺望がすばらしく、風力発電用の風車が二基あり、
 エコと、
ロードサイクリストにも人気の「聖地」と言われている場所でもあります。

     「ほうぼうの花」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(2)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を
著者により厳選されものを集めた著書です。つまり著者の個人的な
  好みが濃厚に反映された
著作渾身の著書でもあります。

  私の短歌の師の一人で人間的にも尊敬する方でもありましたが、その著書から、
  
短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。

     
1.「短歌の章」 花(2)

  「かたかご」はタカクリの古称です。大伴家持の次の歌でも詠まれています。
   ☆もののふの八十娘子(やそおとめ)らが汲みまごふ
                 寺井の上の堅香子(かたかご)の花

   陽を受けてあした開けるか かたかごの
           花は移ろひて夕べには閉づ
            
   夕かげに閉せる花は睡るなり
           ここにも幽やかにめぐるあめつち

   かたかごは奇しき草よ
       花終へて名残もあらず 地に消え失せぬ


      「ノウゼンカズラの花」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
 今回は、ブログの文字数制限を超えた為、掲載を控えさせて頂きました。


【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、

 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なお、ブログの
    字数制限(コード30,000字)によりコメント等編集させて頂く場合もあります。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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