四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その96)

2023年08月09日 05時39分38秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その96)  短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 緊急連絡!! 8月16日(水)はお盆につきお休みと致します。
 ☆☆☆  したがって次回締め切りは 8月22日(火)17:00と致します。
 ☆☆☆  なお、本件関係各位と相談させて頂きました。ご協力頂ければ幸いです。

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「酔芙蓉 八重」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年7月31日より「フレンチローズとエコルド・パリ」を掲載しています。
  絵画の
エコルドパリ派たちは私のライフワークで、印象派・後期印象派と並び
  最も研究した
画家たちでありますが人数も多くまだまだ研究が足りていません。
  しかしながら
お恥ずかしいですが詠んでみました。
 註)「キース・ヴァン・ドンゲン」
☆華麗かつ退廃的なパリ美人 優美さの中官能的も
 註)「マリー・ローランサン」
☆フェミニンをテーマに描く女流画家 パステルカラーのおだやかな作風
 註)「アメデオ・モディリアーニ」
☆独創的引き伸ばされた顔や体 不遇な画家は死後に評価も
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「エコール・ド・パリ」は、20世紀前半にパリに集まった、出身国や画風が
 さまざまな画家たちの
総称と言われていますね。

 厳密な定義はありませんが、1920年代を中心にパリで活動し、ボヘミアン的な
 生活を送りながら
革新的な芸術を創造した集団でもありますね。

 日本出身のレオナール・フジタ(藤田嗣治)もこのグループの一人と言われて
 いますが、西洋と
東洋の要素を融合させた独自の作風を確立していますね。

 「キース・ヴァン・ドンゲン」「マリー・ローランサン」「アメデオ・
 モディリアーニ」と日本でも人気の三人の
画家について詠んで頂きましたが、
 それぞれの画家の特徴をとらえ絵のイメージも浮かぶ詠歌と
なっていると
 考えます。

 マリー・ローランサンの絵に、私も一時期かなりはまり、かつてあった蓼科湖畔
 の「マリー・ローランサン
美術館」に幾たびか通った記憶があります。

 一首目の「キース・ヴァン・ドンゲン」の歌を少し視点を変えて、ご参考として
 詠ってみましたが・・・。
【ご参考】
★官能は裡に溢るる うめきとも ドンゲンの絵に篭るいのち火

【詞書】昔は、家の前や庭に打ち水をして、風情を楽しんだものだが、現在は、
  二酸化炭素の
排出の結果、異常な温暖化で、風情もろとも焼け石の水となって
  しまったことを憂いて詠ませて
頂きました。

☆打ち水や
  二酸化炭素排出で
    風情もろとも焼け石に水
【詞書】終戦が近づくと後、戦争が三日、長引いていれば、震洋(特攻モーター
  ボート)に
乗せられていた、今は亡き父を思うと涙がこぼれることと平和が
  続くよう祈りを込めて
詠ませて頂きました。

☆後三日続けば
   『震洋』乗せられし
     父を思うと涙こぼるる
                          西BOOさん
【解説】
 一首目、炎暑が続く中で、打ち水も焼け石に水となり「風情もろとも焼け石に水」
 は、まさに
詠まれた通りですね。
 国連総長は史上最も暑い7月について「地球沸騰化」とコメントされた
とのこと
 ですが、温暖化対策は待ったなしの状況と考えます。そんな警告も行間にあり

 示唆に富んだ詠歌と思います。
 二首目、運命に導かれての結果だったと思います。記録によると震洋の戦死者は
  2,500人余との
事ですが…、まさに「父を思うと涙こぼるる」ですね。そして、
 人を人でなくする戦争は二度と起こしては
ならないし、それにつながる動きには
 私たちも敏感になる必要性を感じます。

 ちなみに、震洋(しんよう)は、太平洋戦争末期、日本海軍が開発・使用した
 特攻兵器
(小型特攻ボート)の事です。

【詞書】満員電車発車 東武東上線池袋駅急行発車メロディー モーツァルト
  「ディベルティメント」を
聞きつつ

☆電車も満員の人も沈黙したまま
  静かに進んで行く苦痛
                          自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 東武東上線池袋駅の1番線2番線ホームに溢れるばかりの人々が、黙って電車が
 到着するのを
待っていました。

 そして電車のドアが開くと競争して席を確保しようと必死になっています。
 座れた人、座れなかった人、
それぞれが、急行の次の停車駅まで、今後続く
 数10分をゲームをしたり、音楽を聴いたりして、
苦痛を和らげようと必死に
 なっているようです。
発車メロディ音が流れ、曲名は知らなかったが、直ぐ
 モーツアルトだと分かりました。

 モーツァルト ディベルティメント K.136第一楽章『アレグロ』。
 その他、3番線4番線はアイネ・クライネ・ナハトムジーク、TJ ライナー
 専用の5番線は田園
だったが、これは有名なので私にも分かります。

 下記URLに弦楽四重奏と実際の池袋駅での発車メロディを貼付しております。
 なお、比較的空いた
時間帯の映像なので、夕方のホームが満員の状態は想像
 出来ないと思いますが。

 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/b5bd486e98e968ce95d378296fc477da
【解説】
 混雑を極める満員電車発車の際に「発車メロディー」を聞いてすぐにモーツアルト
 だと分かる事は
流石に、作者と思いました。モーツァルトのディベルティメントの
 中でも、弦楽四重奏のための
ニ長調 K.136は有名で、弦楽合奏やオーケストラでも
 演奏されることがありますね。この曲が
「発車メロディー」で聞けるなんて素敵
 です。駅員さんの感性に拍手を送りたいですね。

 思えば、「沈黙したまま 静かに進んで行く苦痛」を、私たちは長い歳月に渡って
 甘受して来た
事になりますね。第1楽章の「アレグロ」は活気に満ちた音楽で、
 聴いていると元気になりますので、
苦痛に耐える人々への駅員さんからのエール
 とも感じますね。

 そんな想いも詠歌の「沈黙したまま」の底辺から微かに響いてきます。

     「向日葵」

☆向日葵は画布より出でて落日に頭ふりふり種まき散らす
【詞書】孫と二人の北海道の旅を思い出して。当時兄が深川に勤務しており小学
  1年生だった
男孫を連れての旅でした。深川の向日葵畑、メロン、ラーメン、
  温泉、広大なジャガイモ畑など。

☆子の名前よびつつ辿るひまわりの迷路は続く北の大地の
【詞書】ひまわりのDVDを見ました。(イタリア映画)ソフィアローレンと
  マルチェロ・マストロヤン主演。

  夫の戦死の知らせを受けるが、必ず生きていると信じて探す妻、やっとの
  思いで探し当てるも、
そこで見たのは、美しい妻と子供と暮らす恋しい夫の姿。
  日本でもよく似た話があったようです。

☆シャッターを切ればソフィアローレンが近づいてくるひまわり畑
                          夕庵さん
【解説】
 二首目の「ひまわりの迷路」をお孫さんと辿った記憶は、夕庵にとっても楽しく
 懐かしい思い出と
なっていると思いますが、お孫さんにとっても楽しく忘れがたい
 思い出になっていることと思います。

 「名前よびつつ辿る」には、そんな深い絆が感じられる味わいのある歌と思います。
 三首目、ソフィアローレンとマルチェロ・マストロヤン主演の「ひまわり」は、
 一面に広がるひまわり畑の
美しい映像が印象的ですが、戦争のもたらす底深い哀しみ
 や苦悩が描かれた映画であったと
思います。詠歌は悲恋の主人公のソフィアローレン
 とヒマワリ畑にフォーカスし詠っていますが、
その背景をなす戦争のもたらす運命と
 言うには、あまりに過酷な現実を静かに訴えていると感じます。

 一首目は、ゴッホ作「ひまわり」についてでしょうか。「頭ふりふり種まき散らす」
 の表現が
良いですね。このような歌い方も学んで行きたいと思います。

☆水槽に光舞ふやに熱帯魚 君がまだ来ぬカフェの出窓に
☆落日の図書館の隅 頬杖をつき君の背を見つめしことも
                          みっちっちさん
【解説】
 二首とも、青春時代、しかも学生時代の思い出を詠っていると思います。
 一首目、カフェの出窓に置かれた水槽の中で泳ぐ熱帯魚は、光をまとい舞うように
 見えます。その姿を見るともなしに見つつも、未だ来ない彼も少し気になる。
 そんな微かな期待感と切なさを際立たせています。また、この歌は、熱帯魚の
 名前を
明示的に詠んでいませんが、「余白」を生み出すことにつながり、鑑賞する
 方の想像力を
促す効果を生む良い歌と思います。
 二首目は、憧れの君への切なさも滲んでいます。こんな恋の成り行きも懐かしい
 ですね。

【詞書】自分が凶悪な犯罪に手を染めることなく今生きていられることに感謝
  しないといけない
のかもしれません。犯罪を起こしてしまった人達に石を
  投げることは誰にもできません。

  私達は犯罪を犯してしまった人達に対しても謙虚であらねばならないと
  思います。
これは自戒を込めて詠んでみました。
☆犯罪はあなたもあした犯すかもしれない だから石は投げるな
☆名も知らぬ花は咲きたり華やかに人に見られず能勢の野原に
☆虐待をする親ぎやくたい受けてこし人達とニュースは報ず
                          水仙さん
【解説】
 今の世情は、ウクライナの戦禍を始め、きな臭さに溢れていますが、人の心も
 その世相を
反映し、残念ながら揺れ動かざるを得ない情況もありますね。

 そんな中で、どうしても過剰に反応してしまう状況も生まれていると考えます。
 そのような中で「謙虚であらねばならない」との視点と、自戒への思いは心して
 参りたいと
思います。なお、ご連絡により11首の中から三首を選定させて頂き
 ました。
いずれも、今の世情から諸々深く考えさせられる詠歌と思います。
 じっくり鑑賞させて
頂きました。
 一首目は、「汝らのうち、罪なき者、まず石を投げうて」と云うイエス・キリストの
 言葉を
思い浮かべました。心したい詠歌です。

 三首目は「虐待の連鎖」として、しばしば取り上げられてきましたが、断ち切られた
 「人への信頼」、それをそれぞれの方がいかにして獲得していくか。私たちも自らに
 引き寄せて考えていくことが必要と感じます。


      「たかさご百合」

【詞書】今日は私の誕生日です。友人達からメッセージや、贈り物をいただき、
  今でになく、
とても嬉しいです。70歳を過ぎてるので、今日まで息災に生きて
  これたことを改めて感謝します。

  父(83歳)母(85歳)の享年を改めて意識しましたら、私に残された時間は少ない。
☆友人と
 夫に出会ふ
  この一世
 ひと日ひと日を
  宝とぞ添ふ
                          リコさん
【解説】
 お誕生日おめでとうございます!
 おっしゃる通り、夫に恵まれ、友に恵まれ、古希を過ぎてもなお短歌会の中心的な
 役割を
果たせる身体と精神、さらに才覚に恵まれたことは素敵な人生と改めて
 思います。
そんな感謝と、自負の思いも滲む素敵なお歌と考えます。

 「ひと日ひと日を 宝とぞ添ふ」の下の句がいいですね。特に「添ふ」が秀逸と
 考えます。
「今日の日が一番若い」との言葉があります。岡本かの子では
 ありませんが「
いよいよ華やぐ 命なりけり」で、これからの日々を味わい
 尽くして参りましょう。

【詞書】このたび、全国高校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」の作曲者、
  古関裕而さんが「野球殿堂入り」されました。この大会歌がすっごく好きで、
  かなり以前に朝日新聞の通販でシングルCDを買った私としては嬉しいん
  ですが「今になってなんや…」という気持ちも有りです。
  この曲もスタンドの応援も選手のプレーも…全てが「高校野球」という文化
  だと思う私は「もう少し早くても…」という気持ちが強いんですが…。開会式の
  山崎育三郎さんと関西合唱連盟の皆さんの競演はとても素晴らしかったです。
  はっきり言って感動しました。関係者の皆様にはお祝いを申し上げたい気持ちです。
☆105回数える歴史に花添えて
     栄冠輝く古関裕而氏
【詞書】高校野球二日目の智弁学園(奈良)と英明(香川)の試合。英明のリードで迎えた
  9回の裏、“魔曲”と呼ばれる「ジョックロック」が流れる中、智弁が同点に追いつき
  10回タイブレークに持ち込みました。裏の攻撃で三累に居たランナーを帰す
  スクイズを決めた智弁が熱戦を制しました。基本自分の住んでいる所以外にも
  近畿勢を応援するのですが正直ダメかと思ってしまいました。(奈良智弁の
  関係者様すみません!)もうハラハラドキドキで、姉夫婦の家で姉と一緒に見て
  ましたが、すごい試合でした。これだから高校野球は面白い…。
  まあ、タイブレークなどにはいろいろ御意見もあるでしょうが…。
☆スタンドの“魔曲”がシーソー傾けて
      タイブレークの決着がつく
【詞書】初めての出会いは’90年代にバイト帰りに買ってた「夕刊フジ」。今は朝日
  新聞に載っているのをやっています。母も父もやりませんし…。私はあまり頭の
  ほうは良くないんで、かなり手間のかかったやりかたをしてますし、行き
  詰まったらしばらく放っといたりします。最後の最後に違っていたりして、
  枠を別の紙に書いてやり直したり…。姉には「そんなことをしているよりも料理の
  一つも覚えたらどう!?」と言われますが。「ええやん、面白いんやから…」と
  つぶやいて反論しています。
☆「数独」と言い得て妙のネーミング
       確かに我は独り楽しむ
                          ちがやねこさん
【解説】
 今回も「栄冠は君に輝く」「タイブレーク」「数独」と、新鮮でホットなテーマに
 切り込み、素敵な歌に仕上げて頂きました。
 二首目の歌ですが、2023年度からはタイブレークの開始イニングが13回から
 10回に変更となりました。智弁学園は10回からのタイブレークにスクイズを
 成功させ勝利をもぎ取りました。まさに「魔曲」効果かも知れませんね。
 持てる力と戦術の全てを出し尽くしての勝負とその結果を、負けたチームも
 悔しいながらも潔く受け入れる、高校野球の清々しさがここでも見てとれました。
 三首目は、「数独」のネーミングにフォーカスし、おかしみをまじえて味わい深く
 詠っています。今や、「数独」は「脳トレパズル」を超えて、私たち世代の文化に
 なりつつあります。そんな行く末をも、この歌は暗示しているかも知れません。
 なお、ブログの字数制限により詞書の一部を編集させて頂きました。ご容赦
 願います。なお、一首の詞書は200文字程度にまとめて頂ければ幸いです。

     「酔芙蓉 八重」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆打ち水や二酸化炭素排出で風情もろとも焼け石に水
                         西BOOさん
★はんなりと京の女が水打てば 焼け石なれど夕涼もまた
                         みっちっちさん
★石畳、夕暮れ時の打ち水は 男であれど祇園の雅
                         西BOOさん

☆打ち水や二酸化炭素排出で風情もろとも焼き石に水
                         西BOOさん
★打ち水は風を呼び寄せ風鈴の音聞こえくるあの路地の夏
                         夕庵さん
★路地裏の風鈴の音や 縁側の打ち水 時に冷風起こす
                         西BOOさん
★縁側に机持ちだし絵日記をつけし朝顔もう見られない
                         夕庵さん
★朝顔は記憶の中では片隅に 日記の中では咲き誇るなり
                         西BOOさん
★ぽろぽろと毀れ落ちるそのなかで 記憶のひとつは今も鮮明
                         夕庵さん

☆向日葵は画布より出でて落日に頭ふりふり種まき散らす
                         夕庵さん
★落日の向日葵畑に少女らの背丈競ひし声響きけり
                         みっちっちさん
★姉妹で背丈競いし日も遠く今は縮みし丈を言いあう
                         夕庵さん
★身長は変はらぬものの 水泳の体型になり着物似合はぬ
                         みっちっちさん

☆落日の図書館の隅 頬杖をつき君の背を見つめしことも
                         みっちっちさん
★動かない無言の背中を見るうちに不意に襲わる別れの予感
                         夕庵さん
★君の背に翼が生へて大空を飛ぶなら我も手を取り飛ばむ
                         みっちっちさん
★落ち蝉を手のひらに乗せ見せやるに 怖いと泣き出す二歳の男児
                         夕庵さん
★空蝉にたましひあるや 夕風に吹かれて合歓の木にしがみつく
                         みっちっちさん
★夏空を楽しむように百日紅 その木に揺れて蝉の絶唱
                         夕庵さん

☆空と海両断するや水平線 改めて知る碧と蒼の差
                         ポエット・M
★碧と蒼 美浜の海の水平線 目指して君と泳ぎしあの日
                         みっちっちさん
★水平線 目指して泳ぐかの日々に 君の泳力改めて知る
                         ポエット・M

☆空と海 両断するや水平線 改めて知る 碧と蒼の差
                         ポエット・M
★甲と乙 両断するのも憚られどっちつかずの言葉で濁す
                         夕庵さん
★両断の決断避けて凌ぎたる 中庸目指す日々に悔いなし
                         ポエット・M

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆

☆秘めてなお思い滲むや酔芙蓉 白妙の花くれないに染め
                         ポエット・M
【解説】
 朝に開き夏の日差しの中では白く清楚な輝きをみせる酔芙蓉は、夕刻を前にまさに
 酔うかの
ように紅に花びらを染めていきます。それはまた、秘めた想いが滲みだす
 ように白妙の花を
くれないに染めています。そんな酔芙蓉の楚々とした花の姿に
 魅せられて詠んでみました。

 なお、 「思い滲む」とは「思いがほとばしる」との意味で用いてみました。


     「酔芙蓉 夕刻うす紅に染まる」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(3)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選されものを集めた著書です。つまり著者の個人的な
  好みが濃厚に反映された著作渾身の著書でもあります。
  私の短歌の師の一人で人間的にも尊敬する方でもありましたが、その著書から、
  短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
1.「短歌の章」 花(3)

   沙羅の花白きが夕べ散り敷きて
           その美しき無情に会ひぬ
            
   白つゆ草一群咲きて春なかば
           病やうやく癒ゆるに近し

   半夏生長梅雨となりし庭隅に
           夏招くかに白きよそほひ


      「百日紅 白色」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
 ブログの文字数制限(ソースコードレベルで30,000文字)により割愛致します。

【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なお、ブログの
    字数制限(コード30,000字)によりコメント等編集させて頂く場合もあります。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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