私が副会長を務めるシャンティ国際ボランティア会は、NGO(非政府国際協力団体)が発信する「非戦ネット」に賛同しています。
非戦ネットは、安全保障法案に反対する理由の一つとして「国際協力活動への悪影響」をあげています。
「自衛隊による武力行使は平和主義国家としての日本のイメージを一変させ、紛争に対する中立国としての「日本ブランド」はもはや通用しなくなります。こうしたなか、NGOの活動環境は著しく危険なものに変わることは明らかであり、NGO職員や現地協力者が紛争当事者から攻撃されたり、「テロ」の標的となる危険性は格段に高まります。日本の中立性が失われれば、紛争に苦しむ現地の人達と日本のNGOが信頼関係を構築し、支援を行っていくことも困難になります」。(安保保障法案の採決に反対する声明)
シャンティが活動しているアフガニスタンのナンガハル州でも2009年に仏のNGOが建設を支援した学校の贈呈式で自爆テロが起き、先生や児童が死亡・負傷しました。仏政府は軍隊を派遣しているため、反政府武装勢力は、仏軍と比べて狙いやすいターゲットであるNGOと彼らが支援した学校を攻撃の対象としたのです。学校は選挙の投票所として使われることも多く、農村地域では唯一の公共施設であることからターゲットになりやすいのです。アフガニスタンでは現在、469校が放火や攻撃によって閉鎖されています。
シャンティは、ナンガハル州で2003年から2011年まで30校の校舎建設を実施しましたが、一度も攻撃されませんでした。しかし1度だけ、建設の期間中、武装した反政府勢力が、夜間に対象校に偵察に来たことがありました。彼らは建設資材を警備していた村人に、「この学校はどこからの支援で建設されているのか」と聞きました。村人は「この学校は日本の支援で建てられている」と答えました。すると反政府勢力は、「わかった」と言って帰っていき、その後何もおきませんでした。彼らが日本のNGOであるシャンティが支援する学校を攻撃しなかったのは、日本が自衛隊(彼らにとっては軍隊)を派遣していなかったからです。
自衛隊がアフガニスタンに派遣されれば、シャンティの活動も反政府武装勢力の攻撃の対象となる危険が高まります。(シャンティブログ)
私が2002年にアフガニスタンに行ったときも、現地の人々から、「原爆から立ち上がった国、独立記念日が同じ国」として、この国の人々はみんな日本を尊敬し親しみを感じている、と言われました。
自衛隊はあくまでも「自衛」隊であり、軍隊とは一線を画してきた、というのが日本の態度であり、海外でもそのように受けとめられてきたでしょう。
そこを信用され、親しみを持たれてきたこの国。
今後もそれを貫き通すのは並大抵の苦労ではないと思います。
むしろ、武力を整え、大国の傘に入って「抑止力」と言っていた方が楽でしょう。
しかしそのことによって、より危険性が増すということは火を見るより明らかです。
非戦は決して弱虫の態度ではありません。
武力によってのみ平和が構築されると考える前時代的な国や国民と一線を画し、智慧をもって平和を維持していく成熟した強い意志の国民であると信じています。
(写真は2009年に当会が建設を支援したカイラアバッド小学校)
非戦ネットは、安全保障法案に反対する理由の一つとして「国際協力活動への悪影響」をあげています。
「自衛隊による武力行使は平和主義国家としての日本のイメージを一変させ、紛争に対する中立国としての「日本ブランド」はもはや通用しなくなります。こうしたなか、NGOの活動環境は著しく危険なものに変わることは明らかであり、NGO職員や現地協力者が紛争当事者から攻撃されたり、「テロ」の標的となる危険性は格段に高まります。日本の中立性が失われれば、紛争に苦しむ現地の人達と日本のNGOが信頼関係を構築し、支援を行っていくことも困難になります」。(安保保障法案の採決に反対する声明)
シャンティが活動しているアフガニスタンのナンガハル州でも2009年に仏のNGOが建設を支援した学校の贈呈式で自爆テロが起き、先生や児童が死亡・負傷しました。仏政府は軍隊を派遣しているため、反政府武装勢力は、仏軍と比べて狙いやすいターゲットであるNGOと彼らが支援した学校を攻撃の対象としたのです。学校は選挙の投票所として使われることも多く、農村地域では唯一の公共施設であることからターゲットになりやすいのです。アフガニスタンでは現在、469校が放火や攻撃によって閉鎖されています。
シャンティは、ナンガハル州で2003年から2011年まで30校の校舎建設を実施しましたが、一度も攻撃されませんでした。しかし1度だけ、建設の期間中、武装した反政府勢力が、夜間に対象校に偵察に来たことがありました。彼らは建設資材を警備していた村人に、「この学校はどこからの支援で建設されているのか」と聞きました。村人は「この学校は日本の支援で建てられている」と答えました。すると反政府勢力は、「わかった」と言って帰っていき、その後何もおきませんでした。彼らが日本のNGOであるシャンティが支援する学校を攻撃しなかったのは、日本が自衛隊(彼らにとっては軍隊)を派遣していなかったからです。
自衛隊がアフガニスタンに派遣されれば、シャンティの活動も反政府武装勢力の攻撃の対象となる危険が高まります。(シャンティブログ)
私が2002年にアフガニスタンに行ったときも、現地の人々から、「原爆から立ち上がった国、独立記念日が同じ国」として、この国の人々はみんな日本を尊敬し親しみを感じている、と言われました。
自衛隊はあくまでも「自衛」隊であり、軍隊とは一線を画してきた、というのが日本の態度であり、海外でもそのように受けとめられてきたでしょう。
そこを信用され、親しみを持たれてきたこの国。
今後もそれを貫き通すのは並大抵の苦労ではないと思います。
むしろ、武力を整え、大国の傘に入って「抑止力」と言っていた方が楽でしょう。
しかしそのことによって、より危険性が増すということは火を見るより明らかです。
非戦は決して弱虫の態度ではありません。
武力によってのみ平和が構築されると考える前時代的な国や国民と一線を画し、智慧をもって平和を維持していく成熟した強い意志の国民であると信じています。
(写真は2009年に当会が建設を支援したカイラアバッド小学校)
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