わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

ゲティー・ミュージアムでフェルメールに出会う

2013-03-16 | Museumsとイベント
 今日は息子達とPaul J. Getty Museumに行って参りました。土曜日は夜9時まで開いているので、夜のゲティーからLAの夜景を、と、思ったのですが、今日は一日中、深い霧だった。でも、今まで来た時はいつも晴天だった(南カリフォルニアは圧倒的に晴天の日が多いんで当然?)ので、霧の中のゲティーも、雰囲気が違って良かったです。ゲティーでは今月末まで、アムステルダム国立博物館から貸し出されたヨハネス・フェルメールの「青衣の女(Woman in Blue Reading a Letter)」が展示中。

霧の中の「ダンサーの夢」と高校生男子


 実は、フェルメールについては、私にはちょっとした因縁が有る。あれは1995年の冬、首都ワシントンDCの国立美術館では、こんな機会はもう二度とないかもしれない特別展示会が開かれていた。現存するフェルメールの全作品35作のうち、21作を一堂に集めた世紀の展示会である。国立美術館は当時の自分ちから徒歩圏内、しかも国立美術館は入場料無料。当然、私は見に行くつもりでした。週末はさすがに長い列が出来るとのことですが、平日なら余裕。当時、妊娠8ヶ月の私は、その日は朝に定期検診だっていたので、職場はお休みを取って、午後はフェルメール展を見に行くつもりだったのだな。ところがどっこい、その日の早朝に産気づいてしまい、予定日よりも4週間近く早く、長男が生まれちゃったんである(@_@)

 で、「あんたのせいでフェルメール見損なった~」と、ネチネチと上息子に文句を言いながら、「Woman in Blue Reading a Letter」を見に行きました。母の恨み事は、息子全然無視。あー、21分の1が見れてよかったね~、だとさ。実は、ワシントンの国立美術館と、ニューヨークのメトロポリタン美術館とフリック・コレクションの持つ12作は見たことあるんで、本当はこれで21分の13?でも、これを書くためにフェルメールの現存全作品を調べてみたら、これ見たこと有る、って作品もいくつかあって、特別展示とかで、実はもっと見てたようです。だからって、1995年冬の無念が解消されたわけじゃないけどねっ!(おい息子、聞いてんのか?)

 しかし、私のフェルメールの無念はこれだけじゃなく、実はボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館の作品にも痛恨の思い出があるんです。1990年、当時、ニューヨーク州の片田舎の学校に通っていた私は、春休みを利用して、大学院の友達とボストンに遊びに行ったのね。で、ボストンに着いたその日はボストン美術館だけ見て、残りの小さいギャラリーは明日、決めてたの。で、ボストン美術館とか、ボストンの名所を回り、夜にホテルにチェックインしてニュースをつけたら、翌日見に行く予定だったイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に泥棒が入って、フェルメール含む所有作品が盗まれたってニュースしてるじゃないですか!今日のうちに行っとけばよかった~!と、友人と3人でホテルの床を転がり回りましたよ。その作品、「合奏」は未だに見つかっていません。逃した魚は大きいんで、目前で逃したフェルメールも価値3割増で、見逃したのがいと悔しなんである。

 本当のことを言うと、私は別にフェルメールのファンではないのですが、METの「窓辺で水差しを持つ女」は好きだった。小品だけど、なんとも不思議な雰囲気を持つ絵で、いつもつい前で足を止めて、引きこまれてしまうような気がしたな。その昔、NYCで極貧学生だった私は、夏はクーラー効いたMETに入り浸っていたのでした。有名な「真珠の耳飾りの少女」は、去年、神戸に来てたんですよね。見たかったな。映画では、スカーレット・ヨハンセンが「真珠の耳飾りの少女」を演じていましたが、あの映画のせいで「フェルメールの奥さんは性悪」な印象が染み付いちゃって、彼女をモデルにした絵を見ると「あ、イジワル奥さんだ」って思っちゃうよw

 ところで、美術館の楽しみ方は人により様々だと思いますが、私の密かな楽しみ方は「犬探し」です。犬好きな私は、絵画の片隅に描かれた犬を見つけるて、写真に収めるのが好き。犬達の写真も増えてきたし、いつか、そのコレクションを使って「Dogs in Art」コラージュを作るのが目標なの。美術館や博物館では、カフェでお昼をいただくのと、ギフトショップも楽しみ。ミュージアムのカフェは素敵なところが多い。そして、ギフトショップは、そのミュージアムのオリジナルのグッズが豊富で、とってもキケンな場所。今日も散財しちまった~(T▽T)

私のゲティーの犬達の中のお気に入りはこの犬




上息子は、ポール・ゲティーの「私は如何にして金持ちになったか」って本を買った

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