
イノベーション創造の出発点は、経営資源、特に知識・情報を蓄積することだといわれます。
それらを蓄積するうえで、その量と質の両面を意識することが重要であるともいわれます。
ところで「役に立たないガラクタ情報をばかりを集めても仕方がない。量より質だ」という人もいます。
確かに、ガラクタ情報ばかりでは、何の役にも立たないことは容易に想像はつきます。
質の高い情報を集めてイノベーションを生み出すことができれば、それは非常に効率的ですから。
しかし、イノベーションは、不確実で、
どのような知識・情報が結びつくかを事前に予測することは、一般的にはとても困難です。
役に立つ知識・情報の予測が困難である以上、
イノベーションの絶対数を増やすには、知識・情報の量を増やす必要があります。
しかも、知識・情報には、量をこなすと質が高まるという法則、
弁証法の法則が働くことが確認されています。
最終的な成果を意識し過ぎて、「質の低い情報」を排除してしまうよりは、
まずは、知識・情報の量を増やすことを第一に考えるべきでしょう。
ただし、やみくもに知識・情報の量を増やせばいいというわけではありません。
シュムペーターの「馬車を何台つなげても、汽車にはならない」という名言の通リ、
同質な知識・情報をどれだけつみあげても、そこからイノベーションは生まれません。
イノベーション創造のための新しい知識・情報は、
既存のものとは異質で、全体として多様であることがとても大切です。
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