Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

今週の車検車両

2020-11-27 11:23:00 | ノンジャンル
クラッチの組み立て
使う新品部品

これとロックナットとノックピン

クラッチプレートBは

外して裏返して使います。

裏側はジャダースプリングが当たっているので端に痕が有りますが問題ありません
ジャダースプリングの当たり面は荒れていても問題無し
ばっちぐーですな


長期放置車ベースで腰下は開けていないと思われますので結構汚れていました。
2000kmくらいでオイル交換を続けていれば内部のスラッジはどんどんきれいになるでしょう
外したパーツは洗浄しました。


組み立てはセカンダリードリブンギアのボルトに緩み止めを塗布して締めて
クラッチアウターを組み
クラッチセンターにフリクションディスクとクラッチプレートをオイルを塗りながら組む
クラッチアウターにセットしたらロックナットで締めるが

ロックナットは裏表がある


ロックワッシャー側は面取りの大きい方


面取りの無いほうが外側


規定トルクで締める


クラッチスプリング、赤いほうが付いていたもの右が純正新品

先日の記事UP後お客様より指摘があり、ピストンはヨシムラが入っているとのこと
乗れば一発で分かるがプラグホールから覗いて堆積したカーボンでバルブリセスの削り部分が良く見えなかった
レーシングキャブなんかも入れてカリカリならまだしも普通に乗る分には純正スプリングでも十分と考える
クラッチは少しでも軽いほうが良いでしょう

組めました


クラッチカバーを被せビス止めしますが
この車両はステンレス製のキャップボルトが使われていて長さが短い

正解     付いていたもの
6x60      6x60    x2
6x40      6x35    x7
6x35      6x30    x1


ここは本来6x35を使う
差し込むとこれくらい出るのだが


この車両は6x30が使われており

ねじ山の掛かりが5mm短いということ
過剰トルクを掛ければ舐める可能性がある
特にキャップボルトは+ビスと違いオーバートルクを掛けやすい
気を付けて欲しい

また、ステンレスのボルトはかじりやすいので焼き付き防止剤などで潤滑したほうが良い

ドライで締めるのと潤滑して締めるのではトルク値も考えなければいけない
滑る分余計に締まる

少なめの設定でトルクレンチで締めました


クラッチの作業をする際にはブレーキペダルを外して作業します。
せっかくなのでブレーキペダルシャフトもグリスUPしましょう
分解時ポンチマークが合っていないのが気になっていた
スイッチスプリングも何やら知恵の輪状態すんなり外せない

ラジオペンチで輪を開いて外す
新品と比較

他車種のが使われていて足りなくて延長したのか?
安いものなので新品に交換させていただく

ブレーキシューの摩耗やハブ側の摩耗で位置をずらさないといけない場合がある
ブレーキアーム側のポンチマークを合わせてペダル側をずらしたようだが

ブレーキペダル側はポンチマークを合わせてアーム側でずらしたほうが良い
ブレーキペダルシャフトの角度が変わり他に影響が出る

今回、グリスを十分に塗布した後で組みたてアーム側のポンチマークをずらして対処

アジャストナットの位置もGOOD


ヘッドライトが緩く両サイドのボルトを締めても簡単に動いてしまう
テスター屋で調整しても検査ラインのヘッドライトの検査まで移動する間に動いてしまうことがある
本来ケースワッシャーにゴムが張り付けてあるがこの車両には無い

ちょっと小細工をして対処


この翌日、車検場へ持ち込み事前のテスター屋で光軸調整
すると「大分右に振ってるね~」と
たしかに大きく外れている
ヘッドライトステーを思いっ切り捻ってさらにハンドルを少し左に切って中心へ
「ハンドルの角度覚えて、検査ラインでも同じ角度でね」と

無事車検は通り

帰ってきて試乗してみると
ステムが歪んでいてまっすぐ走っていてもハンドルが少し右に切れている
「だからかぁ」
ステムは難しいインターネットオークションで散々買ってまともなものが来る確率は非常に低い
修正に出しても戻ったりする場合がある
新品交換が一番
今回はそのまま走れるのでお出ししましょう

ケーブル類の潤滑、タコメーターケーブルを外そうとハンドルを左に切るとパンパンに張っている

通し方間違えています。
ヘッドライトステーの前側を通過していますが、正解は後ろ側

他のケーブル類も同様ですが組む際に無理か無いか確認が必要

スロットルケーブルはスイッチ側も締まっていない

ご注意ください

クラッチケーブルの潤滑はいつもは車体から外してワイヤーインジェクターでワイヤーオイルを通して縦に吊るして余分なオイルを抜くのだが
この車両はクラッチスイッチとタイラップで固定されている

仕方ない外さずに行おう




フロントブレーキをバラしましょう



動き悪いどころか....錆が酷いな

ピストンを抜きます

ピストンはメッキの剥離があります

交換します。

マスターシリンダー
キャップから漏れた?フルードにやられたか、塗膜が剥がれている
アルマイトの上に塗っても剥がれやすいのはたしか、サンドブラストで下地処理して耐フルード塗装をすべきですね

レバーブッシュセッティングプレートが不在

問題はシリンダー内部、洗浄乾燥後に確認
荒れていますね

ホーニングします。何度か繰り返してかなり小さくなりました。
(やりすぎて内径大きくしすぎるとそれも具合が悪い)

早速梱包して塗装業者へ発送

次にリア周り
リアホイールを外してわずかあったガタの確認するも
ベアリングのはめあいが緩いわけでなく原因がはっきりしなくて気持ちが悪い
とりあえず後回し

スイングアームを外し、ピボット部の洗浄、グリス充填のためカラーを抜こうとするが外れない
えぇっ固着??
横から治具を当て叩いて抜こうとしたらブッシュまで一緒に抜けてきた

付いてきたブッシュは固くて抜けずプレスを使って抜いた。
スイングアームに残ったブッシュも外したが内径が小さい!?
全然入らない

試しに新品のブッシュで試すとすんなり動きます

交換しましょ


ゴムパーツの劣化も多い
全てが塗装時に外さずに一緒に塗ってしまっただろうもの
ゴムは塗膜が乗ると劣化が著しい
横着せずに外してペイントして欲しい
またはせっかくきれいになったのだからゴム製品は新品に替えましょう

カラーが入っておらず潰れています


ヒンジ部のクッションが不在




クランクケースのオイル漏れも
腰下は手付かずのようで
ポイント側クランクシール


メインシャフト、カウンターシャフトオイルシール

これらはエンジンを割らないと交換できないので応急的にコーキングしてお茶を濁します。
(時間経てばまた出ますけどね)

お客様の依頼事項でカムチェーンテンショナーセッティングボルト部周辺の漏れ

確認するとオイルチェックボルトにアルミワッシャーが入っていなかった


せっかくなのでセッティングボルトのOリングも交換しておきましょう

これでお客様の作業指示待ちとなります。





今週の定休日はうずまきを病院へ
右目の調子が悪く目ヤニが出るし涙が出ていることもある
見ると右目だけ瞬膜が赤かったりする。
台東区に目が得意な病院があるので行ってみた。
(基本ウチは餅は餅屋と考えます)
結果、ヘルペスなどの場合は完全に治すことは出来ず共存することになるという
体調の良し悪しで症状が出たり出なかったりするという
目薬も毎日定期的にすると耐性が出来て効かなくなるので症状が出てる時だけ行って欲しいとのことで大事にならなくて良かった
院長先生に診てもらったがどこぞの病院みたいに事務的ではなく
聞いたことに答えてもらえウチには良い感触だった。

うずまきはスリッパも大好き

オイオーィ!臭いフェチ!?