怒涛の週末

昨日のCB400Fの記事の続きです。

オイル漏れ案件解決し
何気なしにバッテリーをチェックすると
おやまぁ！棒グラフ状態

まさに空焚き状態ですね。
例えば乗っていなくても水分は蒸発するものですから
定期チェックは必須です。

教習所で習いましたよね
「ねんおしゃちえぶくとうばしめ」
呪文じゃないですよ
「ねん」＝燃料＝ガソリン残量
「お」＝オイル＝エンジンオイル量
「しゃ」＝車輪＝タイヤ残量、空気圧、ホイールの状態
「ちえ」＝チェーン＝たるみ、伸び
「ぶ」＝ブレーキ＝パッド、ライニング残量、遊び、漏れ、タッチ（違和感はないか？）
「く」＝クラッチ＝遊び、作動具合
「とう」＝灯火類＝作動、球切れの有無
「ば」＝バッテリー＝液量、電圧
「しめ」＝締め＝車体各部の緩みがないか？

走行前の始業点検（運行前点検）のチェックするべき部位を羅列したものです。

仕事で使っている方でないと
なかなか実行している方は少なくないと思います。

このようにチェックを思い立ったらやって頂ければ
このようなバッテリーの空焚きは防げると思います。
磨きながらでも上記のワードを思い浮かべながら
順々にチェックすれば良いのではないでしょうか？

バッテリーもお安くはありません
大事に使えば2～4年もつものです。
「磨耗させない、壊さない」
にもうひとつ
「不注意による浪費をしない」
ですよね

NetShopではこんなものもご用意しています。
http://shiohouse-net.shop-pro.jp/?pid=37992552
良かったらいかがですか？

夕刻お越しになったお客様
「ウインカーがライトを点けると点滅しなくなる」とのこと
ためしにバッテリーの端子電圧を測ると12.5V…問題ないでしょう
ではリレーか？
当店の手持ち中古品でテスト

上のMITSUBA製の小さいのが付いていた物
下段の左からテスト
旧純正3極中古＝NG
旧純正2極中古＝NG
手持ちの社外新品＝NG

さて困った
試しに使うにはお値段が高いので躊躇していた
現行純正新品にチャレンジ
（ちなみに￥3424税込み）

統合によりこんな形になってしまっています。
オーナーさんも形状で躊躇していました。

しかし、

直りました

やっぱり純正品ですねぇ

診れればブレーキも見て欲しいと
「最近ブレーキ鳴きが始まった」とのこと
ブレーキグリスの塗りなおし依頼です。

パッドを外すと微妙な減り具合

交換時期ラインの手前

気をつけたいのは前側から覗くだけでは残量の管理は不十分

なぜなら
現行車のように横スライドするキャリパーではなく
アームでスイングするタイプ
よってキャリパー側のパッドAは上から見るとこのように磨耗します。

後方ボトムケースに隠れるほうが多く減ります。

メモ帳でシミュレーション
進行方向から見ると


後方から見ると

交換ライン、ギリなのが解りますね
パッドB（薄いほう）は反対に進行方向側が減りますが
フローティングしている為パッドAほどは減りません
うっかりしているとキャリパーボディを削ることになります。
こんな感じ

お客様には自分でバラしてちょいちょいチェックできるなら
がんばってベース（鉄）ぎりぎりまで使えるけどどうしますか？
と一応は聞きます
「交換してください」とのことで
新品に交換しました。

お客様が帰ったら慌てて店を閉めて
高速爆走し川越へ
関西の友人がMXイベントで上京してきていて
渡すものが有った為です。
時に川越はかわごえ祭りの真っ最中
ちょうどタイミングよく
山車が帰ってきました。

こんなときにカメラを忘れて
慌ててスマホで遠くから撮るからこんな有様
でも良いものが見れました。

日が変わって日曜日
この日も穏やかだったですね
あの
「点検で預かったらフレーム、スイングアームが曲がっていて大ごとになってしまったCB400F」
完成して引き取りに来ていただきました。

当店ではまず試乗をしてもらい
依頼箇所が直っているかの確認をして頂きます。
戻ってくるなり大興奮
「まったく別な車両になりました、もう一台持っているフォアよりはるかに良い。」
とのこと
こう言っていただけると時間掛けて丹念に作業した甲斐がありますね
「メカニック冥利に尽きますねぇ」

交換パーツはこんなに

引渡し時にお見せして、必要ならお持ちいただけます。
不用品は残して頂ければこちらで処分も可能です。

結構掛かってしまいました。

なかには「インターネットオークションでそれくらい安い車両が出ているじゃないか！」
と言う人も居るかも知れませんが
たまたまコンディションの非常に良い車両が万一すんなり落札できれば良いのですが
酷い車両を落札して大変な思いをした人は多いと思います。