チコのCOFFEE TIME

「今が一番しあわせ!」と感じながら 大好きな時間を過ごしている大阪のおばちゃん?(お婆ちゃん)です。

大阪府高齢者大学の修了式でした

2016年03月28日 22時05分11秒 | 高齢者大学

 今日は高齢者大学の修了式でした。
今年度「音楽鑑賞を深める科」を終了して、4回目の修了証書を頂きました。来年度は高大から離れて、仲間と「大阪歩き」や「山登り」「スケッチ」等を楽しみたいと計画しています。仲間の中でそれぞれ得意な人がリーダーになり会を進めていきます。計画はしっかり出来ています。そして計画表を眺めてワクワクしています。来年の今頃 私達の修了式が出来るように仲良く頑張りたいです。


修了式の様子です。

 
和田理事長の挨拶から始まりました。  「音楽鑑賞を深める科」の委員長Kさんが修了証書を授与されています。


修了式最後に「音楽を楽しむ科」と「音楽鑑賞を深める科」で合唱しました。

 
授業を担当して下さった本岡先生(中央)です。 楽しく学んだ仲間です。


高大・文化祭「高大祭」が開催されました

2015年12月19日 17時45分57秒 | 高齢者大学

 「高大祭」が昨日行われました。高大祭は大阪府高齢者大学校の文化祭です。
 今年度の高大祭のモットーは「皆で楽しく参加、絆を深め 高大を盛り上げよう」です。高大には70以上の科目があり、それぞれ興味のある科目や趣味の科目で学んでいます。受講生は高大で仲間をつくったり趣味を深めたりして高大生活をエンジョイしています。そして高大祭で日頃の学習成果を発表します。
 学習成果発表は展示部門と演芸発表部門があり、私達「音楽鑑賞を深める科」は演芸発表部門でコーラスを歌いました。練習は1学期末から始まり計9回ありました。私はアルトパートですがなかなか上手く歌えませんでした。歌う曲が良く知った曲なので、ついメロディーに釣られてしまうのです。それにアルトはたったの6人(ソプラノは13人)です。そんなアルトが歌声を合わせて歌えるようになったのはレッスン終盤でした。その時は本当に気持ち良かったです。合唱の醍醐味を味わいました。本番が終わって「合唱は楽しい!」を実感しました。

 
 
展示コーナーは何処も人だかりです。49のクラスが思い思いの展示をしています。どのブースも工夫が凝らされ力作です。


「音楽鑑賞を深める科」のコーラス開始前です。野間先生が曲の解説をされています。曲は「麦の唄」「冬景色」「Santa lucia」「White Christmas(英語)」「Auld Lang Syne(蛍の光)日本語と英語」です。


高齢者大学校の校歌が出来ました。お披露目に「音楽を楽しむ科」の方達と合唱しました。

 
食事処も満員です。行列をして巻き寿司を買いました。  模擬店でコーヒーを販売しています。100円です。

 


音楽鑑賞を深める科 秋の遠足で「宇治」に行きました

2015年11月11日 20時15分54秒 | 高齢者大学

 昨日は高大 音楽鑑賞を深める科 秋の遠足で宇治へ行きました。
少し曇りがちの秋空の下、宇治周辺を散策しました。何度か訪れた宇治ですが、今回はボランティアガイドさんが付いてくれて詳しく説明をして下さいました。付いて下さった女性のガイドさんは、ガイド歴30年のベテランの方でよく知っているのに驚きました。個人でゆっくり巡るのもいいけれど、ガイドさんの説明を聞きながら巡るとより詳しく見学できて楽しかったです。
 紅葉の始まった美しい宇治周辺を散策しながら、世界遺産の神社やお寺を巡った一日でしたが、やはり平等院は格別でした。もう少しゆっくり見学したかったです。
 行程 京阪・宇治駅⇒源氏物語ミュージアム⇒宇治上神社⇒宇治神社⇒興聖寺⇒十三重塔⇒喜撰茶屋⇒平等院(平等院ミュージアム・庭園・鳳凰堂)


源氏物語ミュージアムの入り口です。紅葉が始まっています。

 
興聖寺「石門」から参道(琴坂)の眺めです。   興聖寺の「法堂」に外国人の僧侶?がおられました。

 
300年以上続くお茶屋さん「通園」です。        宇治上神社で七五三の記念撮影を見かけました。

 
宇治川 観光船舟着き場には屋形舟がたくさんありました。  喜撰茶屋前でソフトクリームを美味しそうに頬張っています。


美しくなった 平等院です。夕日を受けて屋根の鳳凰が輝いています。


記念撮影です。

 

 

 


音楽鑑賞を深める科 《古楽器の愉しみ》リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者を迎えて

2015年10月27日 20時50分56秒 | 高齢者大学

 今日の高大の授業は古楽器奏者の坂本洋子、坂本利文ご夫妻を迎えての演奏会でした。
  坂本ご夫妻は「SAKAMOTO古楽コンソート」として、ヨーロッパの中世からバロック時代までの音楽を当時の楽器(復元楽器)を使って演奏する合奏団です。リコーダーやヴィオラ・ダ・ガンバがもっとも華やかに活躍したのはバロック時代で、バロック期の後オーケストラが発達し始めると次第に人気が無くなります。そして近年になって古楽器の魅力が見直されています。
 第1部は、《管楽器~リコーダーを中心に》と題して生活の道具だった「石笛」から「角笛(ゲムスホルン)」「木笛(ルネサンス・リコーダー、バロック・リコーダー)」と楽器としてのリコーダーに変遷する過程を坂本洋子先生が、第2部は、《擦弦楽器~ヴィオラ・ダ・ガンバに至る変遷とその音楽》と題して「弓(1弦)」から「ラバーブ(2弦)」「ケメンチェ(3弦)」「ヴィオラ・ダ・ガンバ(6弦)」と変遷する過程を坂本利文先生が、ユーモアを交えながら解りやすく説明して下さり、それぞれの楽器を演奏して下さいました。
 演奏を聴いていて、癒されて優しい気持ちになりました。「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は宮殿の広間で、「リコーダ」ーは宮殿の庭で聴く音楽と言われたそうですが、昔の人が聴いていたのと同じ音色の音楽を生演奏で聴けて贅沢なひと時を過ごしました。 

 
「ゲムスホルン」を演奏される洋子先生。      「ルネサンス・アルト・リコーダー」の解説をされています。

 
「ケメンチェ」(左)と「ヴィオラ・ダ・ガンバ」(右)を説明される利文先生です。


演奏後、本岡先生がお二人にインタヴューをしています。

写真はクラスメイトのKOさんに拝借しました。


音楽鑑賞を深める科《鈴木英明作品を観賞 オペラ~歌曲の世界》

2015年10月06日 21時18分16秒 | 高齢者大学

   今日の高大に授業は、作曲家の鈴木英明先生と、ソプラノ歌手の田邉織恵先生をお迎えしての贅沢な内容でした。
  関西を代表する作曲家として活躍されている鈴木英明先生は数多くの作品を書いておられます。先生の作品のタイプは、抒情的で美しい曲、能・狂言の語り的な曲、軽快で親しみやすい曲、無機的で抽象的な曲など多様です。先生の主要作品はオペラ「鬼娘恋首引(おにむすめこいのくびひき)」、「源氏物語」、管弦楽と混声合唱のための「未来」、歌曲集「夜に詠める歌」「やさいの歌」、ピアノ作品集「4つの紋様」など多数です。
 今日は先生の代表作、オペラ「鬼娘恋首引」を先生ご自身の解説付きで、DVD観賞しました。内容は、狂言「首引」を下敷きに茂山千之丞が台本を執筆し、鈴木英明先生が作曲された狂言オペラで、山の中で迷った二枚目の若者に、鬼の親分の娘が一目ぼれし、若者の命を掛けて首に縄を巻き付けて首での綱引きとなります。若者の命を掛けて山全体を揺るがす大綱引きがコミカルに演じられました。楽しくて分かりやすいこのオペラは初演以来、国内外で何度も上演され2014年度文化庁芸術祭大賞を受賞しています。
 DVD観賞に続き鈴木先生作曲の歌曲を田邉織恵先生が歌われました。彼女の美しい歌声と、語る様に歌う表現の豊かさにうっとりし、幸せな時間を過ごしました。

 
「鬼娘恋首引」の解説をされる鈴木先生です。  本岡先生が田邉織恵先生のプロフィールを話されています。

 
「鬼娘恋首引」の一場面です。腕相撲や首引きで対決しますが、一目ぼれの鬼娘は勝ち目がありません。

 
田邉先生が主役の鬼娘を演じておられました。鬼娘の先生は可愛いですが、素顔はとても素敵なベッピンさんです。


本岡先生のピアノに合わせて歌われました。本岡先生は何時もより緊張して演奏されていました。


普通救命講習会が高大で行われました

2015年09月15日 20時24分54秒 | 高齢者大学

 高大で「普通救命講習会」が行われました。
救急時の応急手当てについて、知識が全くなくいい機会なの受講する事にしました。
けが人や急病人が発生した時の応急処置(心肺蘇生)の手順 《病人の反応を見る→119番通報とAEDの手配→呼吸をみる→胸骨圧迫→気道の確保→人工呼吸→AEDが到着すれば→AEDを操作する》 の説明がありました。その後人形を使って、参加者全員が順番に応急措置の手順を実践しました。男性は力があるので、力一杯胸骨圧迫をして、「そんなに力を入れると、肋骨が折れてしまう!胸の真ん中を正確に同じ調子で!」と、注意を受けていました。私は力が無くて「体重を掛けてもっと力強く!」と言われました。人口呼吸もちゃんと肺に空気を送ることが出来ず、大変でした。いざとなった時に、駆けよって「大丈夫ですか?」と、声をかける勇気がでるかどうか自信はありません。でも予備知識があるのと、無いのでは気持ちがずいぶん違うと思います。講習会に参加して良かったです。

 
講師は大阪中央消防署のMiさんです。       反応が無い事を確かめて、救急車とAEDの手配を依頼します。

 
胸骨圧迫(胸の真ん中を押さえる)をしています。    人口呼吸をします。

 
AEDの使い方を教わっています。           終了後に「普通救命講習終了書」を頂きました。


3班に分かれて応急措置の手順を教わっている様子です。参加者は真剣そのものでした。

  講習会の写真は一緒に出席した、クラスメイトのKuさんが写して下さいました。

大阪城公園を散歩しました。

 講習までの空いた時間に大阪城公園に行きました。
気持ちの良い秋晴れで、大勢の人達が観光や、ランニング、ウオーキングを楽しんでいました。


ビジネス街のビル群が見渡せる広場の階段は、一息つくのに最適です。

 
陣羽織を着て刀を持ち お城をバックに記念撮影です。 天守閣近く 金蔵の東側で発掘調査が行われていました。


公園内に2001年に閉館になった大阪市立博物館があります。今は内部は土産物やアイスクリームの店になっています。エントランスの横にも、屋台が出ていました。後ろに回ると美しいステンドグラスの窓がありました。


「音楽鑑賞を深める科」 ピアノ音楽② ロマン派の名曲達

2015年09月02日 22時04分32秒 | 高齢者大学

 長い夏休みが終わり、新学期が始まりました。本岡先生の楽しい講義の再開です。
今回のテーマは、19世紀の性格的小品を聴く <即興曲(アンプロムプチェ)>です。
(性格的小品)は、19世紀になって生まれたロマン派のさまざまなピアノ曲の総称として使われる言葉です。ノクターン(夜想曲)、ラプソディー(狂想曲)、インテルメッツォ(間奏曲)、さまざまな舞曲などがこの楽曲ジャンルに入ります。

 シューベルト(1797-1828)「4つの即興曲」 作品142 D935 第3番
シューベルトはオーストリアの作曲家で、各分野に名曲を残しました。とりわけ歌曲において功績が多く「歌曲王」とよばれます。この作品は、シューベルトが最晩年の1827年頃に作曲された、ピアノ独奏曲で主題と5つの変奏曲からなります。ピアノを最も響き豊かに歌い上げるシューベルト独特の手法の典型とも言われる作品です。先生は演奏される前に楽譜の一部のコーピーを配られて、それを見ながら演奏を聴きました。主題と5つの変奏曲からなり、揺れ動く旋律の変化の説明を受けました。変奏曲の授業が続いていますが、私にとっては難しいテーマです。
  
 ショパン(1810-1846) 即興曲 遺作
ショパンはポーランド生まれの作曲家でポーランドの前期ロマン派音楽を代表する作曲家として、またピアニストとして当時のヨーロッパで有名でした。その作曲はほとんどピアノ独奏曲で「ピアノの詩人」とも呼ばれています。数あるピアノ曲の中で最も知られている作品のひとつです。
先生の演奏される幻想即興曲に早い指の動きのしなやかさと力強い響きと心地よさを感じ、ノクターンの美しい旋律にうっとりしながら聞き入りました。聞き覚えのある曲の生ピアノ演奏で幸せなひと時でした。

 今回のピアノ演奏は シューベルト 「4つの即興曲」 作品142 D935 第3番
              ショパン 「幻想即興曲」 「ノクターン」 です。

 
楽しく講義される先生です。先生は休憩時間には質問に丁寧に答えて下さいます。

  
左から シューベルト、ショパン、リストの画像です。ショパンとリストは一歳違いで同時期に活躍しました。2人はよく比較されます。2人のエピソードを話して下さいました。手法も性格も違う2人の生きざまに興味深かったです。


高大 「音楽鑑賞を深める科」 ピアノ音楽① 「エロイカ」変奏曲 作品35

2015年07月29日 21時04分26秒 | 高齢者大学

 昨日の「音楽鑑賞を深める科」は  ベートーベンの「エロイカ変奏曲」について先生の詳しく学びました。 ちょうどピアノの音量が大きくなって来る頃に色々なピアノ曲が作られ、ベートーベンも依頼を受けてバレエ音楽「プロメテウスの創造物」という作品を完成させたのです。1年後にリフノスキー伯に献呈された「エロイカ変奏曲」は 「プロメテウスの創造物」の主題を多く取り入れたものです。 15の変奏曲フーガのいくつかを本岡先生がピアノを弾いて聴かせてくださいました。後に発表された交響曲 第3番「英雄」の終楽章(第4楽章)は 「プロメテウス」の主題を完成させたものとして有名です。ベートーベンは この主題が好きだったに違いありません。➡ これらをじっくり聴いてみたいものです。
 この日は高齢者大学校の校歌が初披露されました。以前クラスに講義に来られた鈴木英明先生の作曲です。私達のクラスが最初に聞かせて頂いて、一番早く歌唱指導を受けました。何度か練習した後高大の理事さん達に披露しました。「短時間の練習にも関わらず良く歌えている。スゴイ!」とお褒めの言葉を頂きました。

 
「エロイカ」変奏曲を演奏される先生。        校歌の歌唱指導をされる先生。

 
今学期最後の授業の後、午後からはクラス昼食懇親会でした。班メンバーの紹介をする1班の人達。


音楽鑑賞を深める科 音楽の形④ 「標題音楽」の場合

2015年07月08日 21時31分51秒 | 高齢者大学

 <19世紀の人々を惹きつけた「性格的小品」と「交響詩」>のサブタイトルが付いています。
最近の授業は、クラシックに疎い私には難解な内容が多いです。今回もそうでした。
「標題音楽」・・・・音楽外の考えや思い、心象風景を聴き手に思い起させることを意図として、情景やイメージ、気分や雰囲気といったものを描写した器楽曲のことです。
「性格的小品」・・・・ロマン派およびその前後の時代に自由な発想によって作られた短い楽曲です。小品だけどセンスがあります。
「交響詩」・・・・管弦楽によって演奏される標題音楽のうち、作曲家によって交響詩と名付けられたものを言います。楽曲の形式は全く自由で、原則として単一楽章で、切れ目なく演奏される、文学的、絵画的な内容を結びつけられることが多い。

◇メンデルスゾーン(1809-1847) 「ベニス(ベネツィア)の舟歌」
ドイツ・ロマン派の作曲家。一連のピアノ独奏のための作品集「無言歌集」は、ピアノに詩情と歌を託した作品として有名です。表題は、作者自身がつけたものは「ベネツィアの舟歌」などごく僅かです。
◇サン=サーンス(1835-1921)  「動物の謝肉祭」より「白鳥」
近代フランス音楽の先駆者でオペラや交響曲、室内楽で活躍しました。組曲(24曲)「動物の謝肉祭」は、サン=サーンスがオーストリアの小さな町に滞在した時に、友人が主催した謝肉祭コンサートで気のおけない音楽仲間で楽しむために作曲したもの。曲中唯一の書き下ろしである「白鳥」は・チェロの名曲として単独でもよく演奏されます。
◇ルヒャルト・シュトラウス(1864-1949) 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
ブラームスに才能を認められ、ミュンヘン・ワイマール宮廷歌劇場に就任後、交響詩の作品に取り組み、後年はオペラに傾倒しました。この物語は民話「ティル・オレインシュピーゲルの退屈しのぎ話」に曲をつけたもので、ひどいいたずら者の生涯を描いています。

 
【左】「ベネツィアの舟歌」はゴンドラの上からいろいろな愛をささやく曲です。解説をしながら優雅に演奏してくださいました。【右】「動物の謝肉祭」の「白鳥」を演奏するチェロ演奏者 ミッシャー・マイスキー(ラトビア・旧ソ連)です。美しい音色にうっとりしました。「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は解説を聞きながら観賞しましたが、理解するのが難しかったです。

 
【左】高大祭に向けてのコーラスが始まりました。先生にパートを決めてもらっています。「麦の唄」「冬景色」「サンタルチア」「ホワイトクリスマス(英語)」「蛍の光(日本語と英語)」の5曲を歌います。まず、「冬景色」を歌いました。先生はべた褒めです。【右】今回の資料です。


音楽鑑賞を深める科 音楽の形③ ピアノソナタ「月光」「テレーゼ」

2015年06月30日 22時09分31秒 | 高齢者大学

 《ベートーヴェンが試みた型破りの名曲たち》として「月光」と「テレーゼ」を教わりました。

 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770年~1827年)はドイツの作曲家 バッハ等と並んで最も有名な作曲家の一人です。日本では「楽聖」とも呼ばれ 作品は古典派音楽の集大成かつロマン派音楽の先駆けとされています。数多くの代表作の中、ピアノソナタの「月光」と「テレーゼ」をピアノ演奏と共に詳しく教わりました。

 「月光」 ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2
1801年(30歳)に作曲され、一般的には「月光ソナタ」として知られており、ベートーヴェンの三大ピアノソナタの一つです。「月光」という標題は作曲者の意図とするところではなく、彼の死後、第一楽章について、「湖の月光が波に揺らぐ小舟のよう」とコメントされたことに由来しています。月の光のような印象があるのは 第一楽章のみで、第二楽章、第三楽章と次第に急速なテンポになり、リズム感と深みのある演出で終わります。

 「テレーゼ」 ピアノソナタ第24番 嬰ヘ長調 作品78
1809年(38歳)に作曲され、伯爵令嬢テレーゼ・ブルスヴィックに捧げられた曲です。彼はブルヴィック家とは親密な関係(この時期婚約関係にありました。)でピアノの教え子でもあったテレーゼから贈られた彼女の自画像の返礼に作曲しました。彼はこの自画像を誰にも見せず、生涯大切にしていたそうです。この作品は二楽章構成でされていて、彼の作品の中でも比肩することのない情緒をたたえています。二楽章構成の私的な雰囲気を残す作品です。

 ベートーヴェンをめぐる女性たち
「女性の愛に恵まれなかった偏屈者のベートーヴェン」は彼の虚像です。
少年のころから美形でおしゃれでプライドの高かった彼は、品位の高い女性に惹かれる傾向があり、彼の周りに登場する女性には「伯爵夫人」や「男爵夫人」などの称号がついていることが多く、以外とプレイボーイだったそうです。そして多くのロマンスを経験しています。結ばれる望みの薄い恋ほど熱くなったようです。

 
本岡先生はピアノ演奏を交えながら笑顔で講義されます。とてもチャーミングです。多くの受講生が先生のファンです。

 
質問には丁寧に答えて下さいます。             今日の楽譜集と参考資料です。


音楽鑑賞を深める科 音楽の形② 「きれいなフランソワーズ」変奏曲

2015年06月24日 12時53分05秒 | 高齢者大学

 古典派の変奏曲の形として モーツアルトと変奏曲について 本岡先生のピアノ演奏をまじえた詳しい説明をお聞きしました。まずは主題となる旋律は わが国では「キラキラ星」として知られていて フランス民謡「ママも知るとおり」を元にした変奏曲です。
👉「きらきら星変奏曲」 ハ長調K・265は、モーツァルトが1778年に作曲したピアノ曲です。原題を直訳すると、当時フランスで流行していた恋の歌「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲。この旋律は後に恋の歌ではなく童謡『きらきら星』として知られるようになったため、日本では『きらきら星変奏曲』とも呼ばれています。『きらきら星』の歌詞が書かれたのはモーツァルトの死後です。曲の構成 主題の提示と12の変奏からなる およその長さは12分ほどの曲。

 次に、フランス民謡「きれいなフランソワーズ」による12の変奏曲 変ホ長調 K・353について 本岡先生のピアノ演奏と共に詳しい説明を聞きました。
👉 1778年にパリで作曲された。尚、モーツァルトはこの年にピアノのための変奏曲を全部で4曲作曲している。テーマは、各々が4小節から成る「a-b-a」の楽句構造を持つ。この変奏曲では、音価を細分化していくリズム変奏というよりもむしろ、第1変奏から優美なテーマに装飾を施していくといった方がふさわしいであろう。そして、そのようにして、多様な装飾が施された後には、テーマの再現によってこの作品全体が締め括られている。

 そして、グルックのメッカの巡礼のアリエッタ「愚民は思うは」の主題による10の変奏曲 ト長調 K・455 について先生の解説と CDによるアリエッタ 序曲と CDの5番目(?)を聴きました。先生のピアノでテンポを変えると軽快⇒深い奥行感が出る事を聴かせていただきました。オペラの中で歌手・森麻季さんの衣装の話を先生が印象深く話してくださいました。
👉 全体の参考文献:Mozart “Variationen fur Klavier ” ed. Edwald Zimmermann, 1987

 午後は自主活動で2班の担当でした。
指揮者・佐渡裕がベルリン・フィルの指揮をするまでの 楽団を相手にドイツ語で自分の思いを伝えて曲を作り上げて行く様子をじっくり見ることが出来ました。 ややもすると ソッポを向く楽団員の心を掴んで 楽団員自身から佐渡の言う演奏を作って行こうという気にさせることが重要だというコメントが印象的でした。 
👉 なお、茶色の文字はインターネットの解説文などを拝借しました

 
先生が演奏された「モーツアルト曲集」です。 休憩時間に質問する仲間です。


音楽鑑賞を深める科 音楽の形① 「調子のよい鍛冶屋」 変奏曲

2015年06月17日 16時57分41秒 | 高齢者大学
 昨日の授業は変奏形式に見る作曲家の個性として「ヘンデル」と「フランソワ・クープラン」を教わりました。
 音楽の形は17世紀頃は分かりやすく、繰り返しの多い曲が好まれました。愛好者が曲に馴染みやすく楽しめたからです。
 「ヘンデル・調子のよい鎚冶屋」の場合
 数多くの「クラヴサン(鍵盤楽器)組曲」に変奏曲を導入したヘンデルは、単純明快な主題を用いて、その主題を次々とリズミカルに変化させ、のびやかな楽しげな曲調に展開させました。そのような変奏曲は当時の聴衆や演奏者も楽しめるものでした。1720年に出版された「調子のよう鍛冶屋」は快調に鎚を打つ音に聞こえるリズムの反復が心地よく、和音の繰り返しが反復を強化して快調な響きが展開(変奏)していきます。聴衆も変化を期待して楽しみました。当時はチェンバロの組曲でしたが今ではチェンバロでは殆ど演奏されずピアノ曲になっています。
 「フランソワ・クープラン(フランスのホォリア、別名ドミノ」の場合
 フランソワ・クープランの変奏形式による曲はまれで、仮面舞踏会の人間模様を風刺的に変奏されていて、ユニークな標題が付けられています。
 先生が演奏して下さった曲は 
 
ヘンデル 「アリアと変調」組曲 ホ長調   「調子の良い鍛冶屋」と呼ばれている曲。
 ヘンデル 「アリアと変調」組曲 変ロ長調 HWV434・・・・ブラームスが気に入った曲。
 フランソワクープラン  第13組曲 ロ短調より フランスのフォリア 別名 ドミノ  
  先生は詳しく説明しながら、演奏して下さいました。今までよく分からないで聞いていた変奏曲ですが、これからは楽しみながら鑑賞したいと思います。
 CDを聴いた曲は
 フェルデナント・フィッシャー・チェンバロ演奏・パッサカリア(どこまでも歩く・・・)
 合唱した曲は
 「だれかが風を」山田正巳・詩 鈴木英明・曲
 
 午後から自主活動が始まりました。昨日は1班の担当で「ショパンとリストのピアノ演奏比較」と「ストラディバリウスの謎」のTV収録ビデオを見ました。ショパンとリストの曲調と演奏法が全く違っていて、生き様も違う2人の比較が興味深かったです。

ピアノの前で説明される先生です。                聴かせて下さったCDです。
 

1班の自主活動が始まりました。      リストは派手なパホーマンスで演奏し絶大な人気がありました。
         
 

大阪音楽大学 【音楽博物館】の見学に行きました

2015年06月09日 21時08分03秒 | 高齢者大学

 大阪音楽大学「音楽博物館」は、2002年4月に開館され世界各地の楽器資料約3.700点を所蔵し、約1.000点を常設展示をしています。所蔵資料は、大きく 世界の楽器と音楽・関西の西洋音楽・関西の伝統音楽の3つの分野で構成されています。
 日本の伝統的な音楽に用いる和楽器のほとんどが外国渡来のもので、大陸から伝えられた楽器が歴史を経て定着したり、日本の各地で独自に発展したことを教わり、三味線や箏の由来の説明は興味深いものでした。世界各地の民族楽器や、希少価値のあるバイオリンなどの解説と演奏もして下さいました。
 今日一番興味深かったのは、西洋楽器・ピアノが時代と共に進化し、音色や音の広がり方の変化を6台のピアノを実際に演奏して聴かせて下さったことです。
ピアノの詳細と演奏曲は
 ①1794年  英・ロンドン  M&W ストダート製        演奏曲・モーツアルト ピアノソナタ
 ②1816年  英・ロンドン  ブロードウッド製       演奏曲・ベートーベンピアノソナタ いわゆる「月光」
 ③1820年  英・ロンドン  J カークマン製       演奏してくださった曲  不明
 ④19世紀中頃 奥・ウィーン  シュバイクホーファー製  演奏曲・シューマン 「トロイメライ」
 ⑤1869年 英・ロンドン  ブロードウッド製      演奏曲・ジョンフィールド  「ノクターン」
 ⑥1911年 仏・パリ   エラール製  90鍵       演奏曲・ショパンの「ノクターン」 


年代順にピアノを演奏して下さいました。左から古い順です。


⑤1869年 英・ロンドン ブロードウッド製です。譜面台が豪華です。

 
アルプスが思い浮かぶ「アルプホルン」です。         インドネシアの民族楽器「ガムラン」です。


音楽鑑賞を深める科 「日本歌曲創作の現場 鈴木英明先生を迎えて」

2015年06月02日 21時42分43秒 | 高齢者大学

 今日の講義は、関西を代表する作曲家として活躍されている鈴木英明先生が来られました。数多くの作品を書いておられる鈴木先生は「日本歌曲の詩と音楽」について自作の歌曲作品を中心にお話をされました。
 作曲作業にあたって大切なのは、詩を読む力(詩の観賞能力、洞察力・・・詩の内面性・思想など)で詩を朗読そして理解した上での作曲だそうです。先生の作品のタイプは、抒情的で美しい曲、能・狂言の語り的な曲、軽快で親しみやすい曲、無機的で抽象的な曲など多様です。
  先生の主要作品はオペラ「鬼娘恋首引(おにむすめこいのくびひき)」、「源氏物語」、管弦楽と混声合唱のための「未来」、歌曲集「夜に詠める歌」「やさいの歌」、ピアノ作品集「4つの紋様」など多数です。
 オペラ「鬼娘恋首引」は、狂言「首引」を下敷きに茂山千之丞が台本を執筆し、鈴木英明先生が作曲された狂言オペラで先生の代表作です。「やさいの歌」は軽快でリズミックな曲です。以前女性合唱で歌われているのを聞いたことがあります。聞いていて楽しい気持ちになりました。
 今日聴いた曲は「暁」「あしあと」「だれかが風を」「きんぎょのうみ」「はんげしょう(半夏生)」「木もれ日の向こうに」「尾羽根」「やさいの歌(そらまめ・さつまいも・ピーナッツ・キャベツ)」でした。「詩に心を込めて歌えばより一層感情がはいりより素晴らしい曲になる。」と言われていました。 

 
鈴木先生と本岡先生です。休憩時間に談笑されています。  鈴木先生の歌曲集です。


高大 音楽鑑賞を深める科 日本の原風景と音楽③ 「平城山」「落葉松」

2015年05月26日 21時03分47秒 | 高齢者大学

 詩と音楽が織りなす日本の抒情的光景 として「平井康三郎」の代表作として知られている「平城山(ならやま)」と「落葉松(からまつ)」の講義でした。
 平井康三郎(1910-2002)は、高知県に生まれ、東京音楽大学のヴァイオリン科を卒業後、母校で音楽理論と作曲の教鞭をとる傍ら、作曲活動を行いました。その後、文部省教科書編纂委員として、音楽教科書編纂に携わりました。NHK専属作曲家・指揮者を務めた後に大坂音楽大学教授に就任しています。1965年「詩と音楽の会」を結成し、日本の新しい歌曲・合唱曲の創作活動を行い、作品は器楽、声楽と広範囲にわたり、小学校や中学校の校歌も数多く手がけました。
 「平城山」は、同郷の詩人北見志保子(1885-1955)の短歌に音楽をつけました。作者自身の想い(第1節)と故事に託した詩情(第2節)を明確にして、詩の深い表現をより深く高めて、静かで奥ゆかしい気品をそなえた名曲です。
 「落葉松」は北原白秋の民謡詩集「日本の笛」から詩を選び、民謡調で作曲されています。日本の原風景の音楽化という役割を担った歌曲です。軽井沢沓掛あたりの、からまつ林の風景を土地の名を巧みに織り込んだ白秋の詩に民謡調の音楽が展開します。
 今日鑑賞した曲 「平城山」 歌 平野忠彦 木村宏子 男性と女性の歌声を聴き比べました。
            「落葉松」 歌 関定子
 今日歌った曲 「朧月夜」
 今日のピアノ演奏 「荒城の月」の主題による変奏曲 作曲 平井康三郎


授業終了後直後のピアノです。「荒城の月」の主題による変奏曲と「朧月夜」の楽譜がおいてあります。「荒城の月」の楽譜は超複雑です。

 
今日観賞した曲が収められているCDです。

 
平井康三郎先生です。             北見志保子は与謝野晶子と並び称される詩人です。

 
左の本は先生からお借りした嘉納愛子さんの著書「107歳 生きるならきれいに生きよう!」です。嘉納愛子さんは東京音楽学校を卒業後山田耕筰の門下生になり、日本歌曲の真髄を理解し声楽家として活動を続け100歳を超えた今でも現役の声楽家として活躍されています。そして山田耕筰の教えを後世に伝える活動を続けておられます。この本を読んでどんな感動が得られるのか楽しみです。 (右)は今日の楽譜です。