長い夏休みが終わり、新学期が始まりました。本岡先生の楽しい講義の再開です。
今回のテーマは、19世紀の性格的小品を聴く <即興曲(アンプロムプチェ)>です。
(性格的小品)は、19世紀になって生まれたロマン派のさまざまなピアノ曲の総称として使われる言葉です。ノクターン(夜想曲)、ラプソディー(狂想曲)、インテルメッツォ(間奏曲)、さまざまな舞曲などがこの楽曲ジャンルに入ります。
シューベルト(1797-1828)「4つの即興曲」 作品142 D935 第3番
シューベルトはオーストリアの作曲家で、各分野に名曲を残しました。とりわけ歌曲において功績が多く「歌曲王」とよばれます。この作品は、シューベルトが最晩年の1827年頃に作曲された、ピアノ独奏曲で主題と5つの変奏曲からなります。ピアノを最も響き豊かに歌い上げるシューベルト独特の手法の典型とも言われる作品です。先生は演奏される前に楽譜の一部のコーピーを配られて、それを見ながら演奏を聴きました。主題と5つの変奏曲からなり、揺れ動く旋律の変化の説明を受けました。変奏曲の授業が続いていますが、私にとっては難しいテーマです。
ショパン(1810-1846) 即興曲 遺作
ショパンはポーランド生まれの作曲家でポーランドの前期ロマン派音楽を代表する作曲家として、またピアニストとして当時のヨーロッパで有名でした。その作曲はほとんどピアノ独奏曲で「ピアノの詩人」とも呼ばれています。数あるピアノ曲の中で最も知られている作品のひとつです。
先生の演奏される幻想即興曲に早い指の動きのしなやかさと力強い響きと心地よさを感じ、ノクターンの美しい旋律にうっとりしながら聞き入りました。聞き覚えのある曲の生ピアノ演奏で幸せなひと時でした。
今回のピアノ演奏は シューベルト 「4つの即興曲」 作品142 D935 第3番
ショパン 「幻想即興曲」 「ノクターン」 です。
楽しく講義される先生です。先生は休憩時間には質問に丁寧に答えて下さいます。
左から シューベルト、ショパン、リストの画像です。ショパンとリストは一歳違いで同時期に活躍しました。2人はよく比較されます。2人のエピソードを話して下さいました。手法も性格も違う2人の生きざまに興味深かったです。