今日の講義は、関西を代表する作曲家として活躍されている鈴木英明先生が来られました。数多くの作品を書いておられる鈴木先生は「日本歌曲の詩と音楽」について自作の歌曲作品を中心にお話をされました。
作曲作業にあたって大切なのは、詩を読む力(詩の観賞能力、洞察力・・・詩の内面性・思想など)で詩を朗読そして理解した上での作曲だそうです。先生の作品のタイプは、抒情的で美しい曲、能・狂言の語り的な曲、軽快で親しみやすい曲、無機的で抽象的な曲など多様です。
先生の主要作品はオペラ「鬼娘恋首引(おにむすめこいのくびひき)」、「源氏物語」、管弦楽と混声合唱のための「未来」、歌曲集「夜に詠める歌」「やさいの歌」、ピアノ作品集「4つの紋様」など多数です。
オペラ「鬼娘恋首引」は、狂言「首引」を下敷きに茂山千之丞が台本を執筆し、鈴木英明先生が作曲された狂言オペラで先生の代表作です。「やさいの歌」は軽快でリズミックな曲です。以前女性合唱で歌われているのを聞いたことがあります。聞いていて楽しい気持ちになりました。
今日聴いた曲は「暁」「あしあと」「だれかが風を」「きんぎょのうみ」「はんげしょう(半夏生)」「木もれ日の向こうに」「尾羽根」「やさいの歌(そらまめ・さつまいも・ピーナッツ・キャベツ)」でした。「詩に心を込めて歌えばより一層感情がはいりより素晴らしい曲になる。」と言われていました。
鈴木先生と本岡先生です。休憩時間に談笑されています。 鈴木先生の歌曲集です。