つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

怪・力・乱・神クワン7(最終巻)の話

2008-06-10 23:41:18 | つれづれ号外
さて、昨日死んだモニターは買い換えました……な号外捌回目は――。

タイトル:怪・力・乱・神クワン7(完結)
著者:志水アキ
出版社:メディアファクトリー MFコミックス

であります。

二十面相の娘』の娘と並んで、コミックフラッパーの顔だった作品の最終巻です。
ちなみに、以前紹介したのは十ヶ月前……おや、意外と近いな。(爆)
例によって、既刊読了前提&ネタバレ満載で参ります、未読の方はくれぐれも御注意下さい。

大仙人・左慈の導きによってダキと再会し、彼女こそが失われた自分の半身であることを知ったクワン。
しかし喜びも束の間、混沌に力を与えられた黄巾族が現れて二人を襲い、そこに、クワンの力を手にせんとする于吉まで乱入して事態は混乱するばかり。
地上平和のためにクワンを天に返すべきだと主張する左慈と、人類のさらなる進化のためにクワンを欲する于吉に挟まれ、「オレはどうすりゃいいんだよォ!」と叫ぶクワン。

そこに、クワンも地上も見限った混沌が降臨、唐突にラスボス戦開始!?
――以上、前巻のおおまかな粗筋でした。

というわけで、やって参りました最終決戦。
敵はマジモード入った混沌、こちらはクワン(スーパーモンク)、ダキ(黒魔道師)、于吉(黒魔道師)、左慈(赤魔道士)の最強軍だ……ん?
つーか、相変わらずパーティバランス悪すぎだなお前ら。

それはさておき、完全体クワンと同レベルのパワーを誇る混沌は、口からブルーレーザーを吐きまくって地上破壊を始めます。
超一流の仙人である于吉と左慈ですら、これに対抗するだけの力は持ち合わせておらず、天を貫く蒼い光をただ見詰めることしかできません。
窮地に立たされた人類に残された手段は、太平清領書の力を用いてクワンとダキを合一(ウルトラマンA?)させ、混沌に対抗する――ただそれのみ!

えーと……以下、覚醒クワンと混沌の天地を揺るがすスーパーバトルが展開されるんですが、文字で書くの虚しいんで端折ります。(それでも長いので読み飛ばし可)


完全でないため、混沌にボコられるクワン。于吉と左慈は、ちゃっかり傍観モードに入る。(をい)
→張角として祭り上げられ、ズタボロになっていた智恵復活。『蒼天航路』の劉備みたいな大演説をかます
→帝江出現(こっちの方が重要)、何故かクワン全回復。怒った混沌、バックベアードに変身、次いで、巨人に姿を変える
→全員攻撃するも、駒不足で押し返される。そこに、『指輪物語』のゴクリみたいな姿をした遊糸が乱入。ミナデインが発動して、混沌倒れる。
→まだ生きていた混沌、プライドを捨てたか、覚醒クワンと同じ姿になって襲いかかる。
→お互いに、相手を吸い込んで喰ってしまおうとするクワンと混沌、そこに巨大化した帝江(とっても不気味)が割って入り、すべてを飲み込む――!


はて、怒濤の展開なのにイマイチ盛り上がらないのはなぜなんでしょう?
何と言いましょうか……今まで必至扱いてレベル上げしてきたのに、最終決戦でいきなり物凄い力を与えられちゃって激しく虚しいものを感じる――あの感覚に似てます。
クライマックスで神様キャラが現れ、美味しいとこだけさらっていくという、俺達の存在って一体……? って軽く自己嫌悪に陥ってしまうよーな展開もどうかと。

結局、混沌は帝江がシメます。(爆)
彼は自分が調停者であることを語り、クワンにある決断を迫るのですが――さすがにこの後は本編で。
クワンと帝江の問答は、人間には悪いところもあるけどいいとこもあるんだ~、とゆー御子様仕様だったので、正直面白みもクソもなかったのですが、最後のクワンの選択は割と好きかも。

うーん……終わってることは終わってるんだけど、総評としては、微妙。
初期のメインキャラだった阿瞞にはもうちょっと活躍して欲しかったなぁ~。この巻、完全に蚊帳の外に置かれてるし。


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