つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

梅雨時でも

2006-07-08 14:48:01 | 事典/図典
さて、曇り空も風情はあるのねの第585回は、

タイトル:雲の名前の手帖
著者:高橋健司
出版社:ブティック社

であります。

第111回にある「空の名前」とおなじ著者が、タイトルどおり、雲のみを題材にした写真と短い解説文の本。

構成は次のとおり。

I 低気圧の雲
低気圧、と言うと雨。
天気予報を見ても、通勤通学がめんどくさくなる単語だけど、低気圧がやってくる前の晴れた時間帯から次第に雨を予感させ、そして雨が上がったあとの雲までを紹介。

さらにこの中からも細かく分類されており、「巻雲」「巻積雲」「巻層雲」「高積雲」「高層雲」「層積雲」「層雲」「乱層雲」とそれぞれの特徴ごとにあり、これとはちょっと異なって「暖域の雲」「寒冷前線の雲」とある。

II 晴天時の雲
晴天のときと言うと、雲ひとつない、と言う表現があるように雲がないほうが気持ちいいのは気持ちいいけど、小さく孤立したような雲から、太陽に暖められて起きる積乱雲(入道雲)など、晴天時に特徴的な積雲、積乱雲を紹介。

III 風が造る景色
文中にあるけれど、風が山にぶつかって上昇気流になって雲を作る。
たとえばそんなふうに出来る独特の雲を紹介。

IV 光が作る景色
太陽の光を透かして出来る雲間の後光や彩雲や、夕焼け空が彩りを添えて様々な表情を変える空の世界を紹介。

このあとは参考という感じで、「低気圧の雲」であった各種類の「雲の見分け方」、「雲のできるわけ」、「天気図で空をよむ」、「低気圧の雲」に対応した低気圧に伴う雲の分布の一例を解説した「雲の流れ」と言うのが掲載されている。

なんか、こういう本を読む(見る)と、梅雨時の曇り空でも何となく憂鬱な感じがしなくなるもんだねぇ(^^

さておき、ほんとうにいろんな雲があって、いろんな形があって、いろんな名前がある雲の写真が豊富に掲載されていて、また、解説も写真を鑑賞するには邪魔にならない程度でちょうどいい。
これを読んで、俄か雲博士になるもいいし、晴れた日には外で、雨の日には窓越しに移り変わる雲の表情にまったりとするのもいいだろうね。

それにしても、ふと見た雲が、何かに似て見えたりするけれど、写真の中にあった入道雲の写真は、かなり秀逸。
ほんとうに入道がふたり、向かい合ってるふうに見えるんだもんなぁ。


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