つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

これも帯買いです

2012-04-06 20:54:29 | マンガ(少女漫画)
さて、何年ぶりだろうなぁの第1004回は、

タイトル:ひよ恋(1~7巻:以下続刊)
著者:雪丸もえ
出版社:集英社 りぼんマスコットコミックス(初版:'10~)

であります。

りぼんなんてホント何年ぶりでしょうねぇ、買うの。
昔はマーガレットでもフラワーでもりぼんでもなかよしでも何でも読んでたけど、いつ頃からか花ゆめ一辺倒になって、手を出さなくなったんだよね。

そんな中、本書の場合はまさに帯買い(笑)
本屋で平積みされていたのを一気に大人買い。暇つぶしににはなるかなぁ、程度の軽~い感覚で買ったものだけど……。

ストーリーは、

『西山ひより、15歳。入学式前日に事故で入院して、12月になってようやくクラスに復帰したものの……。
超がつくほど人見知りなひよりは、自己紹介すらままならない有り様。
それでも意を決して自己紹介をしようとした矢先、それを遅刻してきた男子生徒に遮られてしまう。
しかもでかい。140センチしかないひよりに比べて、男子生徒――広瀬結心ゆうしんの身長は190センチ。その差は50センチ。

出会いからしていい印象はなかったのに、結心とは席が隣同士。
平穏無事に過ごしていきたいのに、結心と並ぶと背の低さは際立つわ、結心は結心でクラスの人気者で人は集まってくるわで心休まる時がない。
性格も身長もまるっきり正反対なひよりと結心。

けれど結心のおかげで、復帰1日目からクラスメイトに名前は覚えてもらったりと悪いことばかりではなかった。
最初は騒がしくて失礼な人だと思っていたけれど――

翌日――結心とともに日直になったひより。でも結心は相変わらず授業中は爆睡中。
仕方なしに日直の仕事をひとりでこなそうとして、黒板を消そうとしたひよりは、とある恥ずかしいアクシデントに見舞われ、耐えきれなくなって教室を飛び出していってしまう。
それを追いかけてきたクラスメイトたちの中から、ひよりを見つけたのは結心。
結心の説得でようやく持ち直したひよりは、そのまま結心が提案した雪の積もる校庭へ。

クラスメイトたちと一緒になって授業をサボって雪遊びに興じるひより――最初はいい印象はなかったけれど、結心のおかげで笑顔を取り戻すことができていた。
自分とはまるで正反対な結心――その優しさに触れてひよりは結心を好きになって……』

注:以下、書評と言うより感想です。あしからず。

いやぁ、りぼんらしい、とてもかわいらしいお話ですね、はい(笑)
上記あらすじは概ね第1話だけだけど、この後、結心発案のクリスマスパーティ――実はひよりの歓迎会があったり、当面のライバルである富永妃が出てきたりとストーリーは進んでいくんだけど、ストーリー同様、キャラもいい子ばかりで和むこと和むこと(笑)
まぁ、掲載誌がりぼんなのでドロドロとはまったく無縁。
当面のライバルの妃とも衝突したりしないし、妃のイギリス行きが決まったあとも結心と妃のために協力したりと、何かとひよりは頑張っていく。

もっとも、極度の人見知りで内向的なひよりが、逃げ出してしまいそうな自分を小さな勇気を振り絞って行動する姿は、とてもかわいらしいので、まぁいいでしょう(笑)
と言うか、この作品の魅力は確実にひよりのかわいらしさにあると言っても過言ではないでしょう。
140センチという小学生並みの身長(高2になって142センチになるけど、結心も192センチになるので身長差は変わらず)、内向的だけどここぞと言うときに見せる小さな勇気など、逆にじれったさにイラっとする方もいるとは思うけど、概ね応援してあげたくなるかわいらしさでしょう。

他のキャラもだいたいいい子ばかり。
クラスメイトは基本、結心が好きなひよりに好意的だし、2年生になって出てくるキャラで若干意地悪なタイプがいるけれど、これも毒になるようなレベルではないし、学年が上がってもクラスメイトは仲良しばかり。
まったくあり得ないくらいのクラスの仲良しさ加減。まぁ、そこは結心の人徳と言うことで納得してもらいましょう(笑)

それにしても……まさか6巻でひよりが告って、結心がそれに応える、と言う流れはまったく予想だにしなかったなぁ。
ひよりのことだから、まだぐずぐずと悩んだり落ち込んだり、そのたびに浮上して――と言う流れが当分続いて、告白すらおぼつかない状況が続くんだと思っていたから、これにはびっくり。
ついでにバレンタインでも本命と思しき相手からはチョコを受け取らない結心がひよりと付き合うことにしたのにもびっくり。
まぁ、何かとひよりに気をかけてくれていたとはいえ、結心とこんなにも早くくっつくとは思わなかった。
結心が応える流れに説得力に欠けるきらいはあるのが残念とはいえ、付き合いだしたふたりが今後どうなるのかは気になるところ。

と言うわけで、総評に移るとして、良品としておきましょうか。
りぼんらしいかわいい作品だし、ドロドロしたところがないので、重い話などを読んだあとの一服の清涼剤には適した作品でしょう。
え? 評価が甘い?
だってひよりがちっこくてかわいいんだもの(笑) ちっこくてかわいいものが大好きな私なので、許してやってください(笑)


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