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のんびり娘の謎

10円が2個で、、、12円?今日の前の日は、、、前の日?のんびり娘のお答えは、理解できない謎ばかり。さぁ、どうする?

大きな数

2007-04-04 11:38:24 | 3年算数
英語のお勉強の後、
「じゃぁ10分休憩ね。」と言ったら、
やり残しの3年生のチャレンジを始めたのんびり娘。(あんたはえらい!!)
1万を越える数の問題にチャレンジ中です。

苦手だった数直線の目盛りも、ずいぶん読めるようになりました。
2,3、失敗はありますけれど、間違っている事の指摘や、ヒントだけで
何とか答えにたどり着けるようになってます。

ただね、まだやってくれるのよ。
十六万二千五百三十一を数字に直す問題で、
6250031ってね。

それでも、「位の箱」を書けば必ず正解が出せるところまではきたし、
今回は更にその上の教え方、
4つづつで区切って考える。
という方法でも説明が理解できました。
1段は上がったねぇ。

それから、こんな問題も「わからない」と聞いてきます。

400+500の計算を考えましょう。

400は□が4こ、500は□が5こだから、
400+500は、□が4+5=9(こ)。
400+500=900

この□に何が入るのかがわからないんです。
昔はこれを教える方法が見つからなくて、大苦戦しました。
今は、「お金」で教えられます。
「400は、何円が4個なの?」ときいて、すぐに「100円」と出て来るように
ようやくなりました。
おかげでこういう事を教えるのがとても楽になりました。

二つの□に100を入れたのんびり娘。次の□が4+5でまた考え込んでます。
この文章がどういう事を言いたいのかがわからないんですね。
で、ここでもお金を書いて説明します。
1円玉400個は書けん!だから100円玉4個にしちゃうのよ。
っていう具合で理解してもらえる。

10円が2個で12円だったのんびり娘は、今ここまで来ています。

箱の形 2

2007-03-05 07:51:21 | 3年算数
娘もそうですし、学校で私がフォローしている子ども達もそうなんですが、
どうもね教科書に書いてある箱の絵から、実物を思い浮かべるのが苦手なようなんです。
箱の絵って、奥行きを出すために斜めに線が引かれていますよね。
そうして、点線で正面からは見えないはずの裏側を表わします。
これがね、暗黙のルールをサッと捉えるという能力の弱い子には非常にわかりにくいらしいんです。

うちの娘にしても、学校のお子さんにしても、こういう絵をみる機会が、他のお子さんに比べてとくに少なかったとは思えません。
それでも、他の子がすんなりと「これはこういう事ね」って理解していくことが、なかなか入らない。で、困っちゃうんですね。

だから、私はしつこいです。
ひとしきり、作業が終わって、教科書の穴埋め問題や、プリント問題をする時には、
クラス中を箱を持って回ります。
躓いている子には、教科書の絵と実際の箱を照らし合わせながら、教えます。
聞かれている「面」はどこか触ってもらいます。
「辺」がわかっているかどうか、「頂点」がどこかも触ってもらって、確認していきます。
箱で触れたら、すぐに絵でも、同じ部分を触ってもらいます。
そうして、実物の箱と、絵を結びつける手助けをしたいからです。


箱の形には面が何個ありますか?
という質問に3個と答える子がいたら、まず間違えなく教科書の絵でかぞえているんですよ。
表側だけしか書いていない絵で数えるとそうなるんです。
だから、この絵には実は裏があるという決まり事も、繰り返し刷り込んであげなきゃいけません。
それにも、やはり実物の箱が役に立ちます。
実際に面に触れる事で、本当は何枚あるのかがわかります。
教科書で数えた数との違いから、少しづつ「絵」が表すものが掴めてきます。

さて、そうして触らせる時、私はほんの少し工夫をします。
触る順番を、覚えやすい形にするのです。
工夫の仕方は、お子さんの様子やその時に触れる箱の形で変えますが
例えば、大きい面から。とか、上下、前後、右左とか。
とくに意識するのは、向かい合っている面をセットで数えさせるという事です。
「一番広いこの面はいくつある?」「この小さいのはいくつ?」というように、
常に2枚セットで数えていく習慣を作るように働きかけます。

これは「辺」を数えるときも同じ。
同じ長さの辺が何本あるのか(箱をグルっと回していくと同じ長さのものだけを数えられます)触りながら繰り返し数えるんです。

頂点だってね、触る時にバラバラに触れていると箱の特徴は良く見えないです。
上の四角の端っこの4点。下の四角の端っこの4点。
順序良く数えることで、特徴は掴みやすくなり、何個あるのかを「いくつずつ何組」という感覚で掴むことができるようになっていきます。
もちろんこれも、箱で触ったら、それが絵のどこかも確認していきます。

・・・ちなみに、うちののんびり娘は「いくつずつ何組」の「何組」の意味がわかっていませんでした.
3年生のときのことじゃなくて、昨日の事なんですけどね

頭の中に置き換えられるパターンができたら、手元に箱がなくても何とかやっていけるもんです。
テストの時には、箱を持ってやるわけにはいかないですからね、そのときにもつかえるように、私は「筆箱」も使います。
教えながら、ひょいと筆箱を持ち上げて、それで数えさせちゃうの。
筆箱の角が丸くても、鉛筆削りのあったところが壊れて角が欠けていても、柔らかい形でも、何度か箱を使って面や辺、頂点の感覚を掴んでいれば、
その辺は適当に変換できるようになるようです。

教科書の絵だけを真面目に見ていると帰ってわからなくなってしまう子達には
やはりこういう「実物利用」が良いように思います。


箱の形 私の教え方1

2007-03-05 00:38:35 | 3年算数
書きかけで消えてしまって、大変悔しい想いをしたネタです。


3年生の「箱の形」では、
面、辺、頂点という言葉と、それぞれの特徴が学習の中心。
実際に、さいころを作ったり、自分で持ってきた箱の形を工作用紙に写して、
自分で元の箱と同じ形を作ってみたり、
或いは、粘土玉と竹ひごを使って、箱の骨組みを作ってみたり、
という「手作業」がかなり長くとってあり、その後、
言葉でのまとめ作業となっていきます。

作業は、皆楽しんで一生懸命取り組みます。
でも、何人か手先がうまく動かなくて、上手に切ったり貼ったりできない子もいるんですね。
それをそのままにしておくと、焦れてやる気をなくしてしまったり、何度もやり直して肝心の内容が頭に残らなかったり、というようなこともおこりますので、
本人の楽しみを奪わない範囲で、ちょこっと先取りサポートをします。
で、コツがつかめて自信がつき、調子に乗ってきたら放っておいて次に行く。
それが私のやり方です。

こうした作業を通して実際に自分が体験した事は、これから学ぶための大事なベースになります。
「頂点」という言葉がわからなくても、
「粘土玉を使ったところ」といえば、それがいくつか自分の頭の中で数えられます。
辺という言葉が何をさすのかがわからないときには「竹ひご(この言葉自体馴染みがないので覚えられない子が多いです。なので『ぼう』という事もあります)のところが辺なんだよ」と話してあげられます。
教科書に書かれた図形だけでは、説明されても良くわからなかったことが、
実際に自分が作った箱のここの部分なんだと考えると理解しやすくなります。


でもね、うちの娘と同じように「それはそれ、これはこれ」になってしまいがちな子どももいるんですよね。
作業のあと、先生が説明するまとめの学習をキチンと聞けない子。キチンと聞いているけれど、言葉が実態とすんなり結びついていかない子。
そういう子ども達には、作業の最初の段階から、ポイントの刷り込みに入ります。
作っている最中に、手にしている箱のもとで、辺の長さが同じ部分を探させたり、
面の大きさをあわせたりしながら、箱の形の特徴を掴んでもらうようにしますし、
その言葉の表す部分を触ったり触らせたりしながら、繰り返し『面』『辺』『頂点』という3つの言葉を繰り返し繰り返しその子の耳にしみこませます。。

箱の形で新しくでてくる大事な言葉は
「面」「辺」「頂点」の3つです。
箱を作っているときも、どことどこの面が同じ形なのか、
どの辺の長さが一緒なのかなど、気づくように、気にするように仕向けていきます。


長くなって、また消えると痛いので、今日はここまでにします。
続きはまた書きますね。

掛け算筆算

2007-02-11 22:11:08 | 3年算数
3年生の計算のひとつの山、「2桁×2桁」の掛け算筆算。
実は、のんびり娘はここを学校でクリアしてきてくれたので、
そんなに大変だった覚えがないんです。
でも、TTとして学校の子供たちを見ていると、
いやまぁ、引っかかる引っかかる。

何で、こんなに引っかかるんだろうって、じっくりみてました。

一番多い躓きは、
「なんで2段になるのか」がまるっきりわかっていない所からくるようです。

  32
 ×14   
という計算を筆算でするということは、
下(かける数)の14を10と4に分けて、
32にかけ、最後にそれを足すという事なんです。

  32
 ×14
――――
 128   この列は、 32×4=128
 32    この列は、32×10=320
――――
 448   この列は、 128+320=448

という事なんですね。

それが良くわからないから、1列目はちゃんと計算したのに、
2列目の計算が中途半端で終わったりするんです。

混乱している子には、この仕組みを説明した上で、
視覚的な支援に入ります。
理屈がわかっても、どこをどうかけたらいいのかわからなくなってしまう子は多いです。

いちばん簡単なのは、指で隠す方法。
14の、1を隠して、普通に掛け算をやらせます。
(1段目の計算ですね)
計算の途中から2段目にかこうとする子もいますので、1段目の下に下敷きなどを引いて
下にかけないようにすることもあります。

終わったら、4のほうを隠して、掛け算をやらせます。
この2段目の計算の答えの書き方で躓く子がいます。
位をあわせる(私は「お尻揃え!」と言ってます)のができない。
数字が左に伸びていかず、右の方に行ってしまう。(けっこういるんですよ)
これまでやった事のない計算だから、最初の混乱は色んなパターンがあります。
でも、焦らず、怒らず、コツコツ積み上げていけばだんだん身についてきます。

ただ、これまでの掛け算で繰り上がりの小さな数字を書いていた子ども達の中に、
なかなか混乱が収まらない子達がいます。
掛け算の繰り上がりで使った小さな数字を、最後の足し算でもう一度使っちゃうんです。

皆さんのお子さんは、掛け算の繰り上がりの数字をどうしていますか?
37×8なんていう計算のとき、
最初に7×8=56という計算をしますが、その5は次に計算する3×8にくっつけるので取っておきますよね。
娘は、これを指にとってすぐにくっつけていました。
学校の子供達は、繰り上がりの足し算と同じように、小さな数字で書いておく子が多いんです。特に計算力の弱い子がそうしていますので、どうやら先生達が「こうすれば出来る」と指導されているらしいのです。

確かに、基礎の計算の時にはこれでよくできるようになります。
ですが、2桁×2桁とか3桁×2桁とか、2桁×3桁・・・
などと、段が増えるにつれ、小さい数字がゴチャゴチャになっていくんですね。

私は、こういう指導法がとーっても嫌いです。
「そのうち数字を書かなくなるから・・・」
なぁんて思っても、なかなか取れないのがのんびりちゃんだから、
出来れば最初から、後で苦労しないやり方を刷り込んで欲しいと思うのです。


とはいえ、既にこのやり方が刷り込まれてしまった子ども達を
また基礎に戻って教えなおす事もできません。

ですから、能力に応じて、小さい数字を書き込む場所をわかりやすい所に決めたり、
使った数字は必ず消すよう指示したりといった対応をしています。

それでも、どうしても良くわからない様子の子には、
補助計算を勧めます。

1段目、2段目の掛け算を、別に筆算でやって、
それを、そのまま段に放り込むんです。
これなら、ゴチャゴチャしないし、間違いも少ないです。
補助計算もきちんとノートに書いてやる習慣をつければ、
ミスした時も、どこで間違ったかがはっきりわかりますので、
実はいい方法なんですね。










棒グラフ

2006-12-16 01:15:16 | 3年算数
もう、皆テスト終わっちゃったかしら?
書き込むのが遅くなってしまってごめんなさい。

棒グラフでも、この先に習う折れ線グラフでも
グラフは、目盛りの読み方と、取り方がポイントです。

目盛りの読み方は、割り算を習った3年生には実は簡単。

グラフの目盛りは3年次では間違いなく0から始まっていると思います。
次に書いてある数字は、5だったり、10だったり、稀に20とか50なんていうのもあるかもしれません。
いずれも、「1目盛りがいくつか」の出し方は一緒。
0の次に書いてある数字が割られる数になり、その間にある目盛りの数が
割る数になります。

例えば、
0,10,20,30と目盛りに数字が振ってある場合。
割られる数は10。
割る数は、0から10のところまでがいくつに区切られているかを数えます。
これが5目盛りだったら、1目盛りは、
10÷5、答えは2。
つまり、人メモリは2になります。

割り算になる事がピント来ない子には、グラフ切り取り作戦をしてしまいます。
0から10までの部分を細長く切り取り、目盛りの線で切り分けるんです。
ここからここまでが10センチだと思って。。それを5人で分けたんだから・・・
これでわかる子は、わかります。
わからない子は、「分ける」だから「割り算」ね。
と、「分ける」の「わ」と「る」を強調して伝えます。

こうして、何度かタイプの違う問題をやれば、これは案外簡単に刷り込めます。
割る数は10とか5なので、計算も簡単なのです。


次は、書くときのポイントですが、目盛りの取り方が躓きポイントです。

表から、グラフを書くとき、

  好きな果物アンケート(人)
  リンゴ    28
  バナナ    16
  イチゴ     6
  その他    11人  
 
なんていうのですけど、
まず、いちばん多い数字に注目させます。
この場合は28。
これがグラフからこぼれたら困るわけですから、
それを考えて書くように指示します。

目盛りの数字を書き込む時は、一番下(0)と、
一番上を書くんだよ。
一番上に入る数字はなんだろう?
表の中で、一番大きい数字で決まるんだよ。
(ただし、その他は除く)

一番大きい数字より少しだけ大きなちょうどの数が
一番上の目盛りに来るよ。
リンゴの28個が一番大きいから、それがグラフに入るように、
それよりちょっとだけ大きい「ちょうどの数字」を書いてみよう。

一番上が決まったら、いくつとびかは大概すぐにわかります。
わからなければ、割り算を使えばいいのです。

そして、必ず「一目盛りの大きさ」を出してから、
書き込むこと。
これを怠ると、ついつい
1目盛りを「1」として、書いてしまうんです。

「ちょうどの数」っていうのはわかりにくい表現なのですが、
書く問題に入る前に、読む問題をいくつもやっていれば、
だいたい5とびか10とびで数字が書かれているという事には
気付いていると思います。
わかっていなければ教えればいいだけのことです。

こうしたコツを押さえて、教科書の問題やドリルをやっておけば
テストも何とかなると思います。

大きな数

2006-11-01 01:02:59 | 3年算数
久々に勉強のことです。

3年生は、今「大きな数」に入っています。
3年生では千万の位まで。4年生になると、億だの兆だのが出てきますが、
基本は、「千の位まである数」と一緒です。

三千二十三というように、位の箱のどれかが空になっている数字でも、

3023と、ちゃんと間に0をはさんで作れるお子さんには、
「万」で区切る方法を教えます。

六千七百二万三千五百一

ならば、まず万のところで線を引かせちゃうか、手で万より下を隠しちゃうかします。
その上で、
六千七百二 だけを書かせるのです。
6702
と書けたら、今度は後半の4桁。
三千五百一 を、それに繋げます。
6702 3501

私達が日常使っている数字は、西洋の影響で千の所に「,」がありますが、
日本語表記を考えると、万の所にコンマを打つ方がずっと楽。
そうなっていさえすれば、どれだけたくさんのお子さんが救われるか・・・。
と、愚痴を言ってもしようがありませんね。
学校では、こうした数字の読み方の時には、4桁ずつ線で区切ったり、
コンマをつけたりという方法を教えています。

56789203ならば、
 5678|9203 或いは 5678,9203のようにするのです。
で、区切りまでを普通に読んで、区切りのところで「万」と言い、そのあとの4桁をまた読みます。

「ごせんろっぴゃくななじゅうはち」「まん」「きゅうせんにひゃくさん」
という具合です。

ドリルやテストなどでも、こうした印付けは奨励されています。
「線で区切りなさい」というようなプリントもあります。
ですから、初期の段階では、遠慮なく縦線引いて区切っちゃっても良いようですよ。

先生によって個性もあるようですが、コンマだと日常生活との混乱がでそうな気がしますので、私は,縦線で区切るやり方の方がいいかなと思っています。
慣れないうちの補助線ですね。

4桁ずつ区切る習慣をつくると、これから先も大きな数字が読みやすいんです。

一、十、百、千、のあとは「万」ですが、この「万」とは「1万」という意味ですね。
そしてそのあとは、十万、百万、千万と続き、「億」に繋がります。
「億」というのも「一億」の事で、その後が十億、百億、千億そして、「兆」が出てくるわけです。

お気づきでしょうか、数字というのは、
一、十、百、千の繰り返しなんです。
だから、4桁づつ区切る事が大切なんですね。

まずは、千の位までの4桁の数字の書き方がすんなり出来るように持っていくこと。
そうすれば、その後の万や億、或いは兆も、同じルールで進めて行けます。

でも、ここで落とし穴。

三千五百四万六百八十  のような問題のとき、良く起こる間違いがあります。

3504680
万までの4桁は上手にかけています。
そして、その後の六百八十もちゃんと書けています。
でも、何かが足りない・・。
そうです、千の位に0を書くのを忘れてしまっていますよね。

ここでやはり「数字は4桁ずつ」というルールが生きてくるのです。

4つの箱を必ず一杯にしなくちゃいけないことを教えると、こういうミスは収まります。
同時に、「読み直し」の大切さも伝えられます。間違ってくれたらチャンスだと、私はそんな風に思って教室をまわっています。


ところで、千の位まで書くのがまだ怪しい場合にはどうするか。
その場合は、これまでと同じように、位の箱を書いて埋めていってもらいます。
焦る事はないのです。そのうちに、箱を必要としなくなりますから、
それまでは数字のからくりに慣れるためにも、たっぷりと箱を利用したらいいと思うんです。

今日指導したお子さんの中には、ちょうどその中間くらいの力の子がいました。
明日がテストだそうなので、
「無理しない。必ず箱を書いてやりなさい。
箱に入れれば必ず出来るんだから、入れないで×もらうよりいいでしょ。」
と話しておきました。

「箱を書いたら先生怒らない?」って聞かれたので、(子供ってそんなことを気にするんですよね)
「怒らない。怒らないよ。
正しい考え方をしてるんだもの、怒ったりしないわよ。」と話しておきました。

テスト、みんなうまくいくといいね。





        


少人数教室

2006-09-28 13:40:40 | 3年算数
3年生の算数は、「余りある割り算」がそろそろ終わる頃。
今週は、少人数のクラス編成が変わって(定期的に色々変っていくの)、
たった5人を少人数の先生と2人で教える事になりました。

自閉圏のO君は、学習の習得には殆ど何の問題もないけど、このところ「独り言」が大きくなっているので、先生ひとりに子供たくさんのところを避けたのでしょう。
「独り言」も、「一の声でね」といえば、
「先生、ぼくね、0の声にする」と、自分から静かにしてくれるし、
ドリルはどんどん進めるので手がかかりません。

その横のF君は、うまくできない事があると、立ち歩きやいたづらをして誤魔化します。
1時間目は様子見したのか、九九が出来ない風を装っていましたが、
私が持ち込んでいる九九の100問プリントに興味を示し、
やらせてみると、ほぼクリアできています。
割り算も入っているので、「あまり」のところだけ教えると後はスムーズ。
と言っても、飽きると隣にちょっかい出す面倒な子ではありますが、
教室と違って、ちょっかいに乗ってくるのが少ないので割と穏やかに授業が出来ます。

2年のとき、九九と引き算筆算でとても苦労した二人の女の子は、
思ったよりずっと出来るようになっていました。
九九はほぼクリア。ただ、仕組みや理屈の理解が弱いので、
間違って覚えていても、その間違いに気付いたり、訂正したりする力がないのが問題です。計算の過程をみながら、間違ってインプットされているところを探し、訂正しながら教えていきます。

もうひとりの自閉圏、K君は九九が全然入っていません。
2年のときにいたのは、「唱える」練習を死ぬほどやったクラスなのですが、
「耳から」の情報ではあまり入らなかったのだと思います。
理屈の理解などは良い子なので、「ちょうどの割り算」は九九表を使って、
切り抜けていたようです。
あまりのある割り算も、答えの見つけ方を何度か繰り返して教えると、
ある程度やり方は飲み込みました。
ですが、やっぱり九九が入っていないのは、これからを考えるととても大変。
何とか覚えてもらいたいんだけど、彼もなかなか頑固君なので、
どういうやり方が良いのか、試行錯誤中です。


繰り下がり引き算再び

2006-07-10 22:36:43 | 3年算数
3年生の少人数算数は、能力別のグループ編成になりました。
3クラスから集まってきた精鋭たち。
1年の時から、私が勝手に「私の生徒」って決めている子どもばかり。

でもねえ、どの子もやる気満々なのよ。
前の授業が終わるとすっ飛んでくるらしくって、
授業開始のチャイムが鳴る前から、ドリルを広げてドンドン問題を解いていくの。
クラス全体がとってもいい感じで回ってます。

それというのも、この学年の先生たちが諦めが悪かったせいだと思うんだな。
九九でも筆算でも、しつこくしつこく繰り返させた。
もちろん私も、引っ付いてお尻を叩いてなるたけ演習が出来るようにしてきたわ。
だからね、「概念」部分は弱くても、マニュアルで解く計算は、
解くのを楽しむところまで来ているのね。

自分の力でドンドン解ける。だからドンドンやりたくなる。
そういう状況です。
スピードもね、どの子もとても早くなりました。
謎少女も、悪魔君とお友達の少年も、どんどんノートを埋めていく。
2,3人いる
「能力的にはそこそこだけど、サボりが癖になってる子」達も
引っ張られて、コツコツ出来るようになってます。

やっぱりね、諦めないって大事だと思うな。


とはいえ、何でもすんなり行くわけではありません。
得意な筆算も、繰り下げる隣の位が0の時のやり方などは
かなりの子が混乱してます。
100円玉、と10円玉と、1円玉の絵を書きながら、
この場合の繰り下げ方を見せて回ります。


例えば、

   304
 ― 147

まず、縦に線を入れて、位の箱のような形にします。
夫々の上に、元の数を100円玉(3こ)、10円玉(0こ)、1円玉(4こ)
書いて、それが元の数字ををあらわしている事を確認させます。

さて、そこから147をとるのですが、皆、1の位から計算を始める事は刷り込まれていますから、
「4から7は・・・引けません」までは苦もなくいけます。

じゃぁ、10円玉を崩してかりよう

としても、10円玉の箱は空っぽ。

では、100円玉を10円に崩して・・・
と、100円玉1個に斜線をして、十の位に10円だま10個にして移動させます。

こういう変換のときも、ひとつづつ子供の理解を確かめていくように気をつけます。
「100円は10円玉なんこ?」で、「10個」とすんなり答えられる子はさらっと。
答えられずに止まってしまう子は、
じゅう、にじゅう、さんじゅう・・・と数えながらの両替にします。

下に書いてある数字の操作と、実際の数を結びつけるのが目的ですから、
書いた硬貨を操作したら、数字も同じように操作します。

百の位の3には斜線をいれ、その上に、残っている百円玉の数として2を書きます。

さて、それでもまだ「4から7は引けません」です。
だから10円玉の箱から10円借りてきます。

斜線を引き、1円玉10個にかえて1円玉の箱へ。
数字も同じにしますから、十の位の10は斜線を引かれ9に。
1の位は14になります。

それから下の数字を引いていきます。

といっても、絵で計算しちゃうので簡単。1の位の計算は、
1円玉の箱には行っている14個の1円玉を端から7つ斜線で消していきます。
残りを数えて、それを一番下の、数字らんにかきこませます。

十の位、百の位を同じようにやります。

2,3問やったところで、
「これをもっと簡単にやる方法があるんだよ」
とマニュアル伝授です。

絵を書くこと、100円玉から借りてくる事は一緒だけれど、
借りるときに一気に十の位と一の位にお金をわけちゃう方法。

100円は90円と10円に分けられる事、これまでの絵もつかって説明します。
10の箱には10円玉9個(90円)を置いて、一の箱には1円玉10個(10円)。
そういう風に1度で分けてもいいことを教え、
そのやり方で難問か解かせ、定着したようなら他の子のところに回るんです。

これで、かなりの子が出来るようになったんですけど、
今日、ドリルを見てみたら、一の位の数字だけが0の時にも
9とかいてしまっている子が・・・

          230
         ―178 みたいな問題なのに、0の上に9書いちゃったのよ。

ひとつづつ、ひとつづつ、潰していかなきゃね。

 

時計筆算

2006-05-01 00:07:18 | 3年算数


「時間と時刻」
この二つの違いの理解だけでも大変な事なのに、
足したり引いたり、3年生の時間の単元は本当に難しい。

でも、諦めちゃうのも悔しいもんです。何とかしたいですよね。

「理解」が難しい子には、私はあっさり「時計筆算」を教えちゃいます。
「筆算」は、ルールにのっとってさえいれば、のんびりちゃんにも身につけられる本当に便利な計算方法。うちの娘が5年生まで曲がりなりにも算数についてこられたのは、「筆算」と「九九」のおかげだと思ってる位。
私は「筆算」が大好きなんです。

だってね、
2時30分から50分後の時刻は?
なんていう問題を出されて、
「2時30分は、後何分で3時になるの?後30分でしょ(ここで普通の子は頭の中で時計の針を動かすか、引き算をしてるはず)。
じゃぁ、50分の方から30分使って、残りは何分?50引く20だから30でしょ。
さっきの3時とあわせて3時30分じゃない。(この合わせてが曲者。のんびりちゃんの頭の中には既にさっきの3時っていうのが残っていなかったりするのです)」

なんていう考え方は、うちののんびりちゃんには無理なんだもの。
こんなに色んな手順を使うならば、多少換算に難しさがあっても、時計筆算の方がよほど覚えやすいのです。

時計筆算でも「位を揃える」を徹底的に刷り込みます。
2時30分という表記を、2:30とかえ、「:」は「時」と読ませるのが我が家の基本ですが、時と分の区切りがわかればいいので、
2時30分とそのまま書いたりもしています。

  2時30分
+   50分
―――――――  てな具合です。時と分をそろえるのがポイントね。

で、2時80分 という答えが出ます。

「ねぇ、2時80分なんていう時間ある?」
と聞くと、大概「ない!」と答えてくれます。
まぁ答えてくれなくても、気にせず次に進むしかないですけれどね。

1時間は60分だから、こっちの「分」の数字(もちろん指差しします)が60を越えたら、必ず60を引いて、時の方に1繰り上げるんだよ。
と、教えちゃいます。

もちろん、時計の絵を書いたり、時計の模型を動かしたりして、意味の説明も試みますけれど、その場でわかる事は期待しません。
マニュアルにのっとって、やり方を身につけていく過程で徐々に意味がわかっていけばいいやという気持ちで指導します。

「時計筆算」は筆算にそっくり。
でも「:」をまたぐときには、1時間60分のルールで繰り下がり、繰り上がりをする。
それだけを丁寧に繰り返し教えていき、求め方を覚えてもらいます。