バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

民宿 すみ家

2019-11-02 19:22:12 | 温泉(和歌山県)
JRきのくに線・紀伊田辺駅からバスで2時間ほど(龍神自動車)、JR新宮駅からは1時間ほど(熊野交通・奈良交通)。そして路線バスとしては日本一長距離の奈良交通・八木新宮特急バスで大和八木駅から5時間半!


和歌山県田辺市本宮町にある川湯温泉は熊野川の支流・大塔川の川べりに中規模・小規模の旅館や共同浴場が軒を連ねています。


ここは河原を掘ると温泉がポコポコと湧いてくるという、関西ではおそらくここだけの珍しい温泉で、エメラルド色の大塔川で温泉浴を兼ねて水遊びを楽しむこともできます。


世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に位置付けられた熊野古道一帯に位置し、熊野本宮大社や、最古の温泉のひとつの湯峰温泉にもほど近いため、熊野観光の拠点にもなっています。


川湯では亀屋旅館に何度か宿泊しているが、今回初めて、今年の3月に脱サラ夫妻がそれまでのオーナーから引き継いだというこちらの民宿にお世話になることにしました。


建物の1階は倉庫と自販機があるだけで、玄関は階段を上がった2階。引き戸を開けると民宿のエントランスです。こうした構造には理由があります。


というのも、台風や集中豪雨があれば目の前の大塔川が溢れ、この並びの各旅館がたびたび浸水被害を受けているからです。昨年(2018年)には隣の亀屋旅館の文化財に指定されている母屋が大被害を受けました。


なのでこの旅館の1階は、水に浸かることを前提にして、車と自販機以外は何も置いていないのでしょう。


案内された部屋はさらに階段を上がった3階で、大塔川を見渡せる角部屋です。広さは8畳ぐらいかな?既に布団が敷かれており、トイレは共同です。


この民宿のお風呂は2階にあります。家庭の風呂にしては大きめだが旅館にしては狭い殺風景なお風呂だが、浴室の扉を開けると芳しい温泉の匂いが漂い、浴槽には源泉そのままのお湯が掛け流されています。


浴槽には黒御影石が貼られているので黒く見えるが、実は澄明のお湯は、ほんの少しヌルっとしているものの淡麗で素直な湯質です。こういったお湯の感覚を楽しむには河原のお風呂より内湯のほうが向いています。


こちらの食事は2階の食堂に用意されます。山の中なのに実に新鮮なお刺身が印象的でした。

建物は古いが、Wi-Fiやクレジットカード決済など、現在では必須のサービスがしっかり整備されているのがいい。急激に増加してきた外国人観光客にも対応されているようです。


旅館を引き継いでまだ半年そこそこなので、多少の突っ込みどころもあるが、これから徐々に改善されていくのでしょう。これからに期待のお宿です。

・場所:奈良交通、熊野交通、龍神自動車・かめや前BS
・泉質:ナトリウム・炭酸水素塩・塩化物泉 63℃
・訪問日:2019年10月27日


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