『小暮写眞館』 宮部みゆき

2013年11月26日 21時56分32秒 | 宮部みゆき
4投目です。もうちょっとです。


「家族とともに古い写眞館付き住居に引っ越ししてきた高校生の花菱英一。変わった新居に戸惑う彼に、一枚の写真が持ち込まれる。それはあり得ない場所に女性の顔が浮かぶ心霊写真だった。不動産屋の事務員、垣本順子に見せると「幽霊」は泣いていると言う。謎を解くことになった英一は。待望の現代ミステリー。」(BOOKデータベースより)

花菱一家は古い写真館に引っ越してきた。といっても花菱一家の家業は写真屋というわけではなく、ただ好きで写真館に引っ越し、そのまま住んでいるだけである。
花菱栄一は普通の高校生男子。そんな彼のもとには不思議な写真が舞い込むようになる。
それも家が写真館だからである。何度も言うけど、家が写真館でも写真屋じゃありません。
ちなみに家が写真館であっても写真館としてではなく家として使用しています。

彼のもとに舞い込む写真は心霊写真と呼ばれるものです。
といっても一般的な心霊写真みたいによく見たら人の形をしているようなものではなくてしっかり映り込んでいたりする。
そして、その人が死んだ人ではなく現在も生きている人だったりするわけです。
その謎を解き明かしながらも、その写真を通じて青春を謳歌する栄一の話でもあったりします。
実際のところ前半は写真の話がメインですが、後半(文庫だと下巻ですかね)は人の話です。
一筋縄ではいかない人たちばかりですが、それがこの作品に幅を持たせていますね。
現実世界でそのようなことがあるのかはわかりませんが、これはこれで楽しい作品です。

★★★★

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