葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

一人で最後

2009年08月24日 | 葬式豆知識
直葬を扱っているため、最近この手の問い合わせが多くなっています

「私が死んだら、葬儀屋さんが迎えに来て、お骨にしてお寺に持って行って
納骨して」と言われますが

現実的に考えて、もしも遺言がそうなっていたとしても
病院側が遺体を引き渡してくれるかどうかの問題
遺族(自分では一人だと思っていてもどこかに血縁関係者がいる)から
勝手にそういうことをして・・といわれた場合の問題

そして、役所も現実的には遺族で無いと死亡届の届出人を受け付けてくれない
法的には後見人や大家さんなども死亡届の届出人になれるけれど
まず、書くのを嫌がる・・と言う問題

そして、簡単に想像が付くけれど
死亡する前に、医療や介護の問題が出てきます
その時に入院でも手術でも血縁関係者の判子が要ります

人は一人では生まれてこれないように
一人で死ぬこともままなりません

まったく身寄りの無い人の場合はどうなるのか?
という反論も聞きますが、そういう方は行き倒れの人と同じように
警察や行政がお金をだして、遺体を火葬してくれますが
そのかわり、その人の持っていた財産などはすべて国庫に入ります

フツウに暮らしている方は、そういう人の場合と比較しても
意味はないのだろうとい思うのです

迷惑をかけるから・・と思い
そうやって、一人の幕引きを考えるのでしょうけれど


そうやって面倒をみていくのが
家族なんだと思います

一人では生まれてこれないし
一人では生きていけません

だからこそ、やっぱり一人で死ぬのもなかなか難しい
僕はそう思うのです

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