葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

安い遺影写真は実は中国産?

2009年07月31日 | 葬式豆知識


遺影写真は中国産と聞いて、いったいなにがなにやらと思った
方もいらっしゃると思います。

実は安い遺影写真は、何が安いのかと言うと
額とかプリント代とか印画紙とかそういうのも安いものを使うのですが

遺影写真ってなにが、一番かかるかっていうと
人件費・・

遺影のトリミングや補正そういった人的な部分を
日本でスキャンして、中国の加工センターにデータで送り
中国の安い人件費で遺影写真データに仕上げるわけです

おお、そうやってコストダウンできるのかぁ
と思った方います?

そう、この方法でやればコストダウンを計ることも可能で
実際、結構稼動してるようです

しかし

印刷の色味とか、写真の補正っていうのは
結構微妙なもんで、うちで使っている写真屋さんによると

「プリントしてみると微妙に色味が出ていないことがあって
印刷物をその場で補正して刷り直しとかしないと
なかなか、そのひとらしいかなって感じには上がらないんですよ」
と言っていました。

トリミングや、補正カットの仕方など
やっぱり微妙なところは、中国の加工センターで上げている
写真ではマダマダの品質です。

遺影写真ってものすごい、葬儀にとって重要なものですから
やっぱりお客さんのことを思えば、多少高めでも
腕のいい写真屋さんと付き合っていたほうが
みんな幸せになれると思うんです。

中国製の写真がもうちょっとクオリティが上がってくるなら
検討に入ることもありますが

今のところは、近場の腕のいい方の写真屋さんのほうが
安心ですね。

葬儀業界で、また多くなった「一式」表示・・

2009年07月29日 | 葬式豆知識

 

 

ネットを見ていると、

葬儀○○セット42万円!

とか
葬儀が10万円から!

とか

そういうキャッチコピーで、いたいけな消費者を
引っ掛けようとする業者が多いなぁと感じます。

ずいぶん前にも、書いたんですが
今もそういった相談が当社に寄せられます

また、こういった悪い営業がうまい所って
HPとか見ると結構キレイで、信頼してくださいって
作りになっているんですね。

騙されちゃう人もいるなぁ・・・と思います。

この一式とかセットというのは
葬儀屋さんの部分で、いろいろ入っていない
金額があるのが常だと思います。

例えば、例をあげると
-----------------------------
葬儀○○セット42万円

含まれるもの
寝台車 10km以内
祭壇

ドライアイス
火葬関係費
骨壷位牌
後飾り
写真
-----------------------------
とあります

例えば火葬場併設斎場で10人でコレを家族葬でやったとしても

式場費 24万
司会料 5万
補助スタッフ 5万
通夜料理 4万
告別式料理4万
配膳 2万
返礼品 1万
寝台車 距離追加2万
心づけ 3万
保管料 4万
ドライアイス追加 2万
納棺費 5万
※上記の内容、明細はあくまでボクが以前見たことのある明細と
名称です
-----------------------
を別途取られたとしたら
結局100万ぐらいになるわけです

セット内容は42万円ですが、結論は100万円ぐらいかかる
なんだか詐欺みたいな話しですが

こういうのがまかりとおってしまっているのが現状です
皆さんご注意ください。

ここで出したのは一例で
大ボッタクリからプチぼったくりまで
様々なバリエーションが今は存在しています。

そういった失敗につかまるパターンとしては
欲を掻いて痛い目を見るというパターンと

警察、病院業者にそのまま任せてしまうといった
パターンがあります。

どうにか減らないもんかなぁと思いますが
消費者庁が本格的に動き出して、法規制をしてくれるといいなぁ
と思います。そしたら何とかなるんだと思います


こういったことを避けるための法規制を
やれない理由はなんとなくわかっていて
冠婚葬祭互助会っていうのが、割賦販売法という法律を適用されていて
そういうところが結構メチャクチャしてるわけなんですが
(50万のセットで請求が220万とかね)
そういうところが、ちゃんとしたルールを適用すると
つぶれてしまうからだと、僕は思うんですね

官公庁としても、自分の管轄下の大きな企業がつぶれるんだったら
ことなかれ主義で、いまのまま行ってくれたほうが良いわけです。
へたにつぶれちゃうと社会問題になって許可していた方の責任を
問われちゃいますからね。

あと問題を起こすのは、互助会、警察付きの業者、(公立)病院付きの業者
と行政が責任をとるはめになりそうなところが殆どです。

今のところ、価格表示のルールにしろ
問題を起こさないための法整備にしろ
まだまだ全然されていません。

そんでもって、思うのは
それで葬式をしようって人が割りを食うのはなんだかおかしい

なんとかならんもんかなぁと思いながら
10年ほどHPをやっているわけです。

無力だとは思いますが
一人でも葬儀をして、やな思いをする人がへればいいなとうのが
ボクの葬儀屋としての使命なので、なんとかかんとか
やって行きます

足りない頭なので、どうかいい情報発信の方法がありましたら
皆さん教えてください。宜しくお願いします


俳優の山田辰夫氏死去

2009年07月27日 | 葬儀特集の感想
http://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20090727-00000112-jij-soci&s=points&o=desc
俳優の山田辰夫さんがお亡くなりになられました

「おくりびと」で奥さんが亡くなって、もっくんたちに八つ当たりし
綺麗になった奥さんをみておくりびとに感謝するという役をやられていました

他の作品でもいい味だしてる、名役者でした

おくりびとに出ていた役者さんが亡くなるのは峰岸さんと続いてしまいました
お二人とも癌だったそうですから、力いっぱい最後の仕事が
アカデミー賞を受賞したのは本望だったのではないかと思います

昔の人たちは、悲しい悲しいだけではなくて
人の最後をこうやって締めくくっていたように覚えています

いろいろな幕引きがありますが
こういった役者さんも、フツウの人たちも
そうやって人生には意味があるんだということを
「人間」っていう生き物は知っているんだと思います

仕事で出会う故人様、こうやって世の中に名前の出る方
一つ一つの生が尊いものだと感じます

どうか安らかにお眠りください



残っていくもの  (葬儀屋ポエむ)

2009年07月25日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
しずかに潤む瞳が

声を上げる慟哭より 悲しいのは何故だろう

頬を伝う涙より

詰まるその息遣いが 胸を打つ

形あるものよりも

形無いものが大切だったり

人はどうにも

わかりにくいもので


弔うことの中に

輝かしいアナタの生があって

それはとても

強く そして 静かに

皆に残っていくのだろう


人は生きたようにしか

死ねないものだ

アナタの証は

アナタ以外のところに


きっと残る

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ものすごく、久々の葬儀屋ポエム
久々なので、一応ご紹介をしますと

ボクのブログではちょこっと詩の真似事のようなことを
やっています

日々、思ったことをちょろちょろと書いているので
時間つぶし程度に目を通していただければ幸いです^^


さて、今日の詩ですが

葬儀屋さんやっていると、いろんな感情表現に出会うことが
あります。大声を上げて泣く方、静かにウチに秘める方
それってどんな感情?というかたw

色々です

葬儀屋さんと言うお仕事は、黒子のお仕事で
その遺族の方々が気が済む様にできるだけ見守るという
仕事です。

悲しみ方って、その人を悼む気持ちって
本当に千差万別で、めいっぱい悲しいよって表現をする人も
いれば
気丈に明るく振舞う人もいると思います

でもね

よくよく見てると、気持ちって小さなことですが
表に出てくるんです。

そんな小さな悲しみの表現って、わりと葬儀屋さんって
見つけちゃったりするんです。

大きな悲しみの表現だけじゃなくて
そういう小さな表現のなかに、本当にその人を
悼むとか愛してる気持ちって言うのが見えて

お弔いって、やさしいなぁかっこいいなぁって
思えるときがあります

そういうのって、物言わない故人さんが
その家族に、付き合ってきた人々に残してきたもので

もう、なにも言えなくなってしまったけれど

その人の周りの人たちに、その人の生っていうが
生きているんだなぁと思いまして
口には出しませんが、感動的だな・・なんて
思ったりしています

という、つぶやきでした


さぁ、明日も朝から告別式なので

寝ます


皆様どうぞ、よい夜をおやすみなさい


携帯電話は切りませう

2009年07月25日 | つれづれ日記
先日、代々幡斎場で仕事をしていると
隣の式場から、「与作」が流れて・・
あわてたおじさんが飛び出してきて

携帯電話をピッと切っていました


ヘイヘイホーって鳴りながら出てきたので
ちょっニヤっと笑ってしまいました


お葬式のときに、与作はまずい・・

ちなみに私の着メロは一時期。そういうリスクを避けるために
お経でした

あまりに、斎場で気付かないので
みんな怒られてやめました(^^)

お葬式に行くときには、素敵な着メロは控えましょうw